特に、この会社のこの商品をお奨めしているわけではなく、終身保険、特にIS終身保険を理解するうえでのサンプルとしてご活用ください。
特徴
- (1)利率変動型である。
- (2)低解約返戻期間がある。
- (3)保険金の逓増型の選択もできる。
- (4)特定疾病による保険料の払込免除がある。
- (5)特に短期払いをすることにより、運用商品としての側面が色濃く出てくる。
次に(1)〜(4)の特徴、ポイントの確認をします。
(1)新発10年物国債の利回りを基準に積立利率が見直されます。これはあくまでも積立利率であり、銀行などで使うところの一般的な利率とは違います。実際は、この積立利率より少し低い数字になります。
利率は直近10年間の(10年に満たない場合は契約からそれまでの期間の)新発10年国債の平均をとると考えてください。よって、国債の利率が急に上がったとしても、この商品の利率が急に上がるわけではありません。
ただし、この利率には1,75%という最低保障があります。その分、国債の利率が上がった分ダイレクトにこの商品の利率が上がるのはなく、大雑把に言うと国債の利率が約2%を超えてきた場合には超えた分の3分の2がこの商品の利率の上昇に反映されると思ってください。
(2)10年、20年、全期間のいずれかの低解約返戻期間があります。この間に解約すると、通常の解約返戻金の70%に解約返戻金が低減してしまいます。その分、保険料を安く抑えています。保険料の払い込みが10年以下の場合には全期間が低解約返戻期間になります。3年払い込みの場合は3年が低解約返戻期間になります。
(3)例えば、当初500万円の保険金を毎年10%ずつ10年にわたって増額し、保険金を1,000万円にするということが可能です。当初の保険金が低いのでその分保険料を抑えられますが、若い人の場合はそんなに大きな差になりません。
(4)特定疾病(ガン・急性心筋梗塞・脳卒中)になった場合に以後の保険料を払わなくてもいいという特約をつけることができます。この後も解約返戻金は増え続けます。特約ですので保険料はその分上がります。結果として解約返戻率の数字が悪くなりますので、人によってはつけたがらないかもしれませんが、保険は保障を買うという大きな目的がありますので、必要と感じる方は特約の付加をお勧めします。
(5)最短、3年の短期払いが可能です。さらに3年分を全期前納すると1年分の保険料の2,98倍の保険料で済みます。
以下で保障と保険料のイメージをつかんでください。
契約年齢による保険料の比較
男性・特定疾病による保険料払込免除有・保険金500万円から毎年10%ずつ逓増し10年後に1,000万円
契約年齢 | 払込期間 | 保障期間 | 低解約返戻期間 | 月払保険料 | 合計保険料 | 30歳 | 30年 | 30歳〜終身 | 10年 | 20,995 | 7,558,200 | 40歳 | 20年 | 40歳〜終身 | 10年 | 32,775 | 7,866,000 | 50歳 | 10年 | 50歳〜終身 | 10年 | 64,395 | 7,727,400 | ※ 40歳、50歳契約の場合は当該年齢までは保障がありません。
40歳男性 月払 保険金額1,000万円 保障期間終身
払込期間 | 低解約返戻期間 | 保険料の払込免除特約 | 保険金の逓増 | 月払保険料 | 60歳時の解約返戻金 | | 払込保険料総額 | 60歳時の解約返戻率 | | | | | | 最低保障の場合 | 2,75%で運用できた場合 | | (最低保証の場合) | 3年 | 3年 | 有 | 無 | 179,290 | 7,437,000 | 8,913,000 | 6,454,440 | 115.22% | | | 無 | 無 | 178,580 | 7,437,000 | 8,917,000 | 6,428,880 | 115.68% | 10年 | 10年 | 有 | 有 | 55,190 | 7,437,000 | 8,637,000 | 6,622,800 | 112.29% | | | 有 | 無 | 55,740 | 7,437,000 | 8,636,000 | 6,688,800 | 111.19% | | | 無 | 有 | 54,295 | 7,437,000 | 8,654,000 | 6,515,400 | 114.14% | | | 無 | 無 | 54,840 | 7,437,000 | 8,633,000 | 6,580,800 | 113.01% | 20年 | 10年 | 有 | 有 | 32,775 | 7,437,000 | 8,282,000 | 7,866,000 | 94.55% | | | 有 | 無 | 33,100 | 7,437,000 | 8,276,000 | 7,944,000 | 93.62% | | | 無 | 有 | 31,300 | 7,437,000 | 8,261,000 | 7,512,000 | 99.00% | | | 無 | 無 | 31,620 | 7,437,000 | 8,257,000 | 7,588,800 | 98.00% |
※解約返戻金は最低保証の場合は積立利率1,75%で全期間運用。 2,75%の場合というのは全期間の平均が2,75%だった場合です。 ※保険金の逓増はありの場合は契約初年度は保険金額500万円。 その後毎年50万円(10%)ずつ上昇し10年後に保険金1,000万円になります。 ※上記の表はわかりやすくするために、一部、(現在では)実際には契約できないものも含まれます。
こちらで保障内容の違いと、それに伴う保険料の変遷を確認していただき、自分のニード、価値観にあったものをお選びください。その際はもちろん、他社の商品も含めての選択がよりフィットした商品の選択につながると思います。
無配当積立利率変動型終身保険(低解約返戻金型)
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