生命保険会社の約款…内規はどこまで有効なのか by 管理人
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水戸功一の約款研究…目次
生命保険会社の約款…内規はどこまで有効なのか by 管理人
生命保険にはいるといことは、どういうことでしようか。
契約者と保険会社とが生命保険契約を締結することです。
「商法第673条 生命保険契約ハ当事者ノ一方カ相手方又ハ第三
者ノ生死ニ関シ一定ノ金額ヲ支払フヘキコトヲ約シ相手方カ之ニ其
報酬ヲ与フルコトヲ約スルニ因リテ其効力ヲ生ス」
その定めた契約の内容が保険会社の「約款」です。それではと、
「約款とは…」についていくつかの保険会社の約款を見てみました。
次のようにあります。
「ご契約からお支払いまでのとりきめを記載したものです」
…日本生命の約款から
「ご契約の時から保険契約消滅までのとりきめを記載しています。
」
…明治安田生命の定款約款から
「ご契約についてのとりきめを記載したものです」
…三井生命の約款から
「ご契約のとりきめをくわしく説明しています」
…ソニー生命の約款から
何か違和感は感じませんでしょうか。
保険業界の方は何も感じないでしょうけれど。
「とりきめ」ということには間違いありません。でも契約なので
すから、「とりきめ」というより「やくそく」だと思えるのですが。
「とりきめ」という言葉に違和感を感じます。
違和感を感じるのはbird発行人だけでしょうか。「とりきめ」と
いうと規則であり、保険会社が一方的に定めるもの。たしかに定型
的な契約で金融庁のお墨付きを得たものですからそのように思いた
いのでしょう。
でも生命保険は契約であり、お互いの「やくそく」だと思います。
「とりきめ」だなんて思っているからおかしなことがでてきます。
「内規…会社の定めるところ」です。
例えば、生命保険契約の一部解約はできるものであっても、それ
を「会社の定めるところにより」という規定で制限を付しています。
例えば…「…ただし、特約を解約した後の主契約の保険金額が会
社の定める限度を下回る場合は、主契約とともに解約することを要
します。」
 大手生保の主力商品の保険約款を比較したら
約款の内容なら契約者にも形式上ですが配られた契約そのもので
す。問題もありますが、ここでは契約として有効なものとしましょ
う。でもこの「会社の定めるところ」は知らされてもいませんし、
保険会社が勝手に定めているところです。
「とりきめ」だなんて思うから勝手に保険会社が取り決めてしま
うのでしょうが、「やくそく」なら勝手に定められないものです。
この保険会社が勝手に定めた部分は有効なのでしょうか。bird発
行人にはこれら「会社の定めるところ」には消費者契約法で無効な
部分が山ほどあると思います。
消費者利益を害する条項は無効……保険会社内規は？
保険会社の方々は「金融庁のお墨付きをもらったものだし有効に
決まっている」とお考えのようです。金融庁が決めれば法的に有効
ということはありません。
税務でいえば「税法」…たとえば「所得税法」は国民も税務署も
拘束するものです。でも「通達」…たとえば「所得税法基本通達」
は税務署職員を拘束する内規ですが、国民はそれに拘束されません。
税務署との争いを覚悟すれば通達を無視した税務申告も可能です。
最後に判断するのは税務署でなく裁判所です。
bird発行人は不動産と税務のビジネスフィールドの人間です。な
にかあると「契約書」や「法律」にもどって是非を考える習性があ
ります。保険のビジネスフィールドにはそのような習性はないよう
です。「金融庁のお墨付き」という「憲法」ないしは「お札」だけ
のようです。
by 保険選びネット 管理人
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この情報は公開情報と独自調査によります。発売元保険会社のパンフレットや約款等によりご確認ください。
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