標準生命表の改定の影響について by 田辺南香(11)
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標準生命表の改定の影響について
2007年4月1日から、「標準生命表」という保険料を決めるのに大きく影響する基礎データが11年ぶりに改正されます。平均寿命が延びて、死亡率が下がったことを反映させるためです。この改定が各種保険商品の保険料へどのように影響するのかについて、見てみましょう。
「標準生命表」とは? まず、保険会社は保険金や給付金を支払う理由が発生した場合に、きちんと契約者へ保険料を支払うことができるように、お金を積立てて準備しておくことが義務付けられています。そのお金を「標準責任準備金」といいます。いくら積立てておけばいいかを計算するために利用される基礎データの一つが「標準生命表」。これは、指定法人である日本アクチュアリー会が作成し、金融庁が検証しています。
具体的には、保険に加入している人を対象として調査した性別・年齢別の死亡率(1年間に亡くなる割合)などです。ですから、厚生労働省が国勢調査を元にして発表する「国民生命表」とは若干異なります。更に、「標準生命表」も種類があり、これまでは「死亡保険用」と「年金開始後用」の2種類でしたが、2007度版には医療保険やガン保険の算出に使われる、「第三分野標準生命表」が加わります。
保険会社が保険料を算出する際には、「標準生命表」の使用は義務付けられておらず、あくまでも「標準責任準備金」の計算用です。保険会社各社で保険料に差があるのを見ればおわかりのように、保険料は各社の統計や基礎データ、予定利率、コストなどを基に決まります。ただし、「標準生命表」の改定によって、「標準責任準備金」が変わってきますし、保険料算出の参考としている会社も多いので保険料にも影響があるわけです。
改定の背景 まずは、寿命が延びたこと。前回(1996年)よりも、死亡率が低下し、平均寿命は男性で1.5歳、女性で2.0歳上昇しています。ただし、男女別、年齢別に細かく死亡率を見ると、20歳前後は事故による死亡が減り、60歳以上ではより長生きになっていますが、30歳前半は自殺者が増えたなどの影響で死亡率が高くなっています。これらが「標準生命表」に反映されています。
各種保険への影響 まだ各社の改定後の保険料が出揃っておりませんが、死亡率低下の影響は大よそ以下のように予想されます。一部で死亡率が上昇している年齢もあるので、該当する年齢では逆の動きもあるでしょう。具体的に、改定の発表のあった幾つかの保険会社の商品を見ながら、確認してみましょう。
●死亡保障(終身保険・定期保険) 死亡率が低下する(=長生きする)ということは、ある一定期間に死亡する人の割合が減ることなので、保険会社にとっては死亡保険金の支払いが減り、保険料は少なくてすみます。その額は終身保険ではいずれ保険金の支払いが発生するため、定期保険ほどではありません。実際の改定でも定期保険の方が終身保険より、引き下げ率が大きくなっています。(明治安田生命、ジブラルタ生命、アフラックなど)
ただし、30歳前後は死亡率上昇の影響で、保険料は40歳や50歳よりも割高(引き上げげ、もしくは引き下げ幅が低い)傾向にあります。(以下、表参照)
また、オリックス生命の「ロングターム7(60歳払済)」は予定利率引き下げの影響で、保険料は逆に上がっています。
●年金保険 終身年金保険は、寿命が延びれば年金を支払う期間が長くなるため、保険料は上がりそうです。ただし、確定年金保険は、年金の受け取り期間が決まっているため、影響は殆どありません。このタイミングで予定利率の変更も同時に行う保険会社もあるため、そちらの方が保険料への影響は大きそうです。
●第三分野(医療保険・介護保険・ガン保険など) 医療保険は、死亡率だけでなく病気の発生率や入院率(入院期間)などにも影響するので、保険料への影響が予想しづらくなっています。実際に、病気の発生率などは共通のものがあるわけではなく、また保障の範囲なども多様化し、各社の商品戦略によって保険料への影響も違ってくるでしょう。現状では、医療保険は据置、ガン保険や介護保険は引き上げ傾向です。 オリックス生命のガン保険(ガンブロック21)は保険料を上げるようですが、医療保険(キュア)は据え置くと発表しています。 その他の医療保険は、ジブラルタ生命は保険料変わらず、明治安田生命の「MYどっく」やアフラックの「EVER」、「EVER HALF」などは、年齢・男女別によって若干の引き上げ・引き下げが異なります。
これらの保険料改定はこれから契約する方に影響するもので、契約済みの方への影響ありません。また保険料の改定も、契約日が4月2日以降としている保険会社が多いですが、一部先行して2月から改正している保険会社(ジブラルタ生命)もありますし、アフラックは死亡保障の保険は4月2日から、医療保険やガン保険は9月2日から改定と各社差があります。
いずれにしても、新たに保険に加入を検討中の方は、自分の加入する保険がどの種類なのか?保険料にどんな影響がありそうなのかを調べておきましょう。保険料引き上げが予定されている保険への契約を検討中の方は、手続きを早めに進めておくことが大切です。
<参考にしたニュースリリース> オリックス生命保険株式会社: http://www.orix.co.jp/ins/direct/about/oshirase/n070207.htm 明治安田生命保険相互会社: http://www.meijiyasuda.co.jp/profile/release/2006/pdf/20070222.pdf ジブラルタ生命保険株式会社: http://www.gib-life.co.jp/st/about/news/2007/070125.html アメリカンファミリー生命保険会社: http://www.aflac.co.jp/news_pdf/2007020100.pdf
2007年2月27日現在
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この情報は公開情報と独自調査によります。発売元保険会社のパンフレットや約款等によりご確認ください。
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