収入保障保険の意外な利用法(2)−日本興亜生命収入保障保険(会社によっては家族収入保障保険、家計保障定期保険など呼び名が異なります。)と言えば、公的な遺族年金の民間保険会社版とも言うべき内容で、残された遺族の生活保障を確保する事を目的にする保険です。
しかし、設計の仕方によって日本興亜生命の収入保障保険は位置づけを変えることが出来ます。
収入保障保険で学資を確保!?
日本興亜生命の収入保障保険の正式名称は「無解約返戻金型収入保障保険(無配当)」と言います。
文字通り、解約返戻金の無いいわゆる掛け捨てと位置づけられるのが一般的です。
ただ、無解約返戻金の期間はあくまで払込期間中であり、払込が満了すると解約金が発生するのがミソです。
また、日本興亜生命の収入保障保険は他社にはない年金受取プラスタイプという少し変わった設計ができます。
30歳・男性
- 収入保障保険 月額5万円保障
- 保障期間80歳・年金受取100歳・払込45歳
- 月払保険料 20,705円
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保障期間は80歳まででこの間に万一があれば、月額5万円を100歳まで給付するという設計になります。
ポイントなるのは保険の内容よりも解約返戻金の推移です。早速見てみましょう。
| 年金総受取額 | 一時金受取額 | 払込保険料累計 | 解約返戻金 | 返戻率 | 31歳 | 4200万円 | 2391万円 | 248,460 | 0 | 0% | 35歳 | 3960万円 | 2321万円 | 1,242,300 | 0 | 0% | 40歳 | 3660万円 | 2226万円 | 2,484,600 | 0 | 0% | 45歳 | 3360万円 | 2123万円 | 3,726,900 | 0 | 0% | 46歳 | 3300万円 | 2101万円 | 3,726,900 | 4,499,650 | 120.73% | 47歳 | 3240万円 | 2078万円 | 3,726,900 | 4,524,450 | 121.39% | 48歳 | 3180万円 | 2056万円 | 3,726,900 | 4,546,400 | 121.98% | 49歳 | 3120万円 | 2033万円 | 3,726,900 | 4,565,200 | 122.49% | 50歳 | 3060万円 | 2009万円 | 3,726,900 | 4,580,300 | 122.89% |
無解約返戻期間(払込み期間)が終了すると高水準の解約返戻金が発生します。
低解約返戻金型の保険を目にする機会が増えてきましたので説明が簡単で済みますが、同じ仕組みと思っても良いです。(低解約割合0%)
最低保障額が月額5万円となるので月々の保険料が少々割高感がありますが、外貨建の保険を除けば返戻率で120%以上の保険はそうは無いかと思います。
注意点は中途解約では1円も戻りがありませんので、きちんと計画的に払い込めるかが一つの前提になるかと思います。
余談になりますが、相続対策に使う代理店もいるとの事です。無解約返戻期間は解約返戻金がないので評価が0になるためですが、保険会社はじめ誰も国税や税務署の正式な見解は取っていません。(ほとんど流通していない契約形態でもあります。)
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