最近の共済の特徴!〜各共済を比較〜前編ご注意…以下での「神奈川県民共済」神奈川県においての神奈川県民共済生活協同組合による「神奈川県民共済」です。 いわゆる「県民共済」は日本生活協同組合連合会の共済制度であり、ここでの「都民共済」と同じです。神奈川県以外の方は以下の「都民共済」が「県民共済」となります。以下における「県民共済」は神奈川県においてのみ存在する共済だとお考え下さい。ちなみに日本生活協同組合連合会の神奈川県の制度は「全国共済」という名称になっています。
参考 共済比較
「保険料に負担をかけたくないから」という理由で、共済に加入する人も多くいるのではないでしょうか?
共済は掛金が安いということのほかに、保障内容がコンパクトで分かりやすくなっています。なにより、パンフレットなどをみたときに、すぐに支払いになる保障の種類と金額がわかるという点がいいですね。
生命保険との違いは、生命保険会社が不特定の人を対象に事業を行っているのに対し、共済は原則として一定の地域や職域等の組合員に限られていることです。
あとは、生命保険には生命保険契約者保護機構という公的セーフティネットがありますが、共済にはないことです。
今回は、神奈川県民共済、都民共済、CO・OP共済、全労災、JA共済と生命保険を、保障期間の定期型と終身型で比較してみたいと思います。
・「保障内容(定期型)」 @ 神奈川県民共済、都民共済、CO・OP共済の比較〔定期型〕−30歳女性の場合<表1>
| 神奈川県民共済 ミドルコース+入院共済特約T
| 都民共済 生命共済(総合保障2型)
| CO・OP共済 あいぷらす(プランB)
| 支払内容 | 支払金額 | 支払内容 | 支払金額 | 支払内容 | 支払金額 | 入院 | *病気入院は通算700日限度、 *交通事故の入院、通院と不慮の事故を通算700日限度
| *入院の通算限度は病気・交通事故184日、病気124日 *保障金額は、年齢区分により相違
| *入院の通算限度は750日限度
| 病気 5日目〜120日分 *加入日から30日 経過後 *5日以上の入院
| 6,000円 | 5日目〜124 日分 | 4,500円 | 病気・ケガ1日目〜180日分 <長期入院> 270日以上の 連続入院
| 5,000円 30万円
| 交通事故 1日目〜200日分
| 7,500円
| 5日目〜184日分
| 5,000円
| 不慮の事故 1日目〜200日分
| 6,500円
| 5日目〜184日分
| 5,000円
| 手術 | *入院給付を伴う所定の手術
| 5万円 | | | *入院給付を伴わない所定の手術 日帰り入院可
| 5・10・20万円 | 通院 | 交通事故1日目〜90日分 *交通事故入院と合算200日、交通事故・不慮の事故入院と通算700日
| 1,000円 | 交通・不慮の事故 14日〜90日 *実通院日数14日 未満でも入院日数14日以上は可 (18歳〜65歳まで)
| 1,500円 | | | 障害 〔都民共 済は後遺 障害〕 | 病気高度障害 (第1級)
| 200万円
| *保障金額は、 年齢区分、障害の 度合いで相違 (病気・交通事故・ 不慮の事故)
| 230万円〜 400万円
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| | 交通事故 (第2級〜第10級)
| 500万円 〜3万円
| 18.8万円〜 1,000万円
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| 不慮の事故 (第2級〜第6級)
| 400万円 〜20万円
| 12万円〜 780万円
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| 介護扶助金 (第2級〜第5級)
| 20万円 〜3万円
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| | 死亡・高度障害 | 病気等一般200万円
| *保障金額は、年齢区分によって相違 | 230万円〜〜400万円
| 300万円 | | 交通事故800万円 | 700万円〜1,000万円
| 不慮の事故500万円
| 530万円〜780万円
| その他 | <出産お祝金> 加入1年以上第3子まで
| 2万円 | | | | | <犯罪被害者扶助見舞金>
| 最高500万円 | 保障期間終期)
| 60歳⇒生涯コースに移行可 毎年4/1〜翌年3/31(自動更新)
| 65歳→85歳⇒熟年型に自動継続 毎年4/1〜翌年3/31(自動更新)
| 10年間、80歳⇒85歳まで更新可 *掛金が変る
| 加入年齢
| 満14歳6ヵ月〜満58歳5ヵ月
| 満18歳〜満60歳
| 満18歳〜満60歳
| 月掛金
| 2,000円
| 2,000円
| 1,755円
| 割戻金(H18年)
| ミドルコース 21.6%
| 総合保障型 34.65%
| あいぷらす 平均20.7%
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・保障期間を延ばしたいとき・・・ 〔神奈川県民共済〕<表2> ※掛金は第1保障年齢層〜第4保障年齢層ともに月2,000円 ※65、70、75歳になった4月1日以降は保障内容が自動的に移行
<入院共済特約T> ※掛金は第1保障年齢層〜第3保障年齢層ともに月1,000円 ※60、65歳になった4月1日以降は保障内容が自動的に移行
・年齢区分別保障金額の推移・・・ 〔都民共済(生命共済)〕<表3> ※掛金は「総合保障2型」、「熟年2型」ともに月2,000円
〔都民共済(医療特約)〕 ※掛金は「医療1型特約」、「熟年医療1型特約」ともに月1,000円 ※生命共済と同じように、65歳からは「熟年医療1型特約」へ自動継続されます。
まずは、保険期間が定期型で掛金2,000円までの保障内容で比較してみました。それぞれの保障内容を補足していきます。
「神奈川県民共済」の『ミドルコース』(月額掛金1,000円)は、保障の種類を代表的なものに絞り、とてもコンパクトな保障内容となっています。
『ミドルコース』だけでも契約できますが手術の保障がありません。手術の保障が欲しい人や医療保障をもっと手厚くしたい方は『入院共済特約T』(入院と手術の保障だけ)を付加するとよいと思います。ただ、入院を伴わない手術は保障されません。また、病気での入院の場合、30日間の免責期間があります。
この共済には独自の給付があります。シングル女性の多くや男性には不要ですが、出産お祝い金や、第三者の犯罪被害により死亡や重度障害状態になったときは犯罪被害者扶助見舞金が支給されます。月額掛金2,000円は安いと思いました。
『入院共済特約T』は保障期間(終期)が70歳までですが、『ミドルコース』の保障期間に合わせて60歳までとなります。70歳まで続けたいとか、保障を生涯続けたい方は、所定の手続きにより切換加入制度を使って『生涯コース』に加入できます。その際、通常ですと告知は不要となります。
ただ、特約を付けたり、コースを変更するに当たって保障金額が変わっていくことに注意が必要です。年齢が高くなるに従って保障金額も少なくなります。(<表3>より)
特に、医療保障額に変化があります。『ミドルコース』の保障が終わる60歳を迎える4月からは、『入院共済特約T』と『生涯コース』の1回の入院、通算限度日数や年齢ごとの給付金額が相違していますので、入院した場合(病気とケガどちらで入院なのか?)いつから、いくら、何日保障してもらえるのか把握しておく必要があります。
分かりにくいので、表にしてまとめてみました。
・〔神奈川県民共済〕60歳以降の入院保障の推移・・・ 〔神奈川県民共済〕60歳以降の入院保障の推移<表4>
| 入院共済特約T+生涯コース(60歳〜70歳3月) | 生涯コース(70歳4月〜) | | 60歳〜65歳 | 65歳〜70歳 | 70歳(3月まで) | 70歳〜75歳 | 75歳〜生涯 | 病気 〔入院共済特約T〕5日〜120日、〔生涯コース〕75歳3月まで5日〜180日、4月から5日〜60日 | 5日〜120日 | 5,000円 | 3,500円 | 3,000円 | 1,000円 | − | 121日〜180日 | 2,000円 | 1,500円 | 1,000円 | 1000円 | − | 交通事故・不慮の事故 〔入院共済特約T〕1日〜200日、〔生涯コース〕5日〜180日 | 5日〜180日 | 5000円 | 3,500円 | 3,000円 | 1,500円 | 1,500円 | 1日〜4日または、180日〜200日
| 3,000円 | 2,000円 | − | − | − |
「都民共済」の『生命共済』(総合保障型2型)は、「神奈川県民共済」の『ミドルコース』とほぼ同じような保障の種類と内容で設定されています。年齢と共に保障額が減っていきます。
同じく手術の保障がされません。病気・ケガで入院しても、手術を必要としない治療方法などもあります。でもやはり手術の保障が欲しい方は『医療特約』を付加すると手術の保障が受けられます。この手術の保障も入院を伴うことが条件です。
医療の保障を比較すると、『入院共済特約T』よりも医療保障が手厚くなっていて、1日目〜4日分の保障、先進医療の保障などが付きます。ただ、入院の通算限度日数は『入院共済特約T』より短くなっています。
掛金は、1,000円プラスされて3,000円となります。それでも、一般的な生命保険に比べたら安いと思います。
『総合保障1型』を選択すると、掛金が1,000円で『ミドルコース』とほとんど変らない保障金額となります。ただ、『総合保障1型』は保障期間が65歳までですが、『総合保障2型』は65歳以降『熟年2型』に自動継続され85歳まで保障されます。
「神奈川県民共済」、「都民共済」ともに通院保障が付いているのがうれしいです。他に注意点としては、「神奈川県民共済」、「都民共済」ともに共済(保障)期間が毎年4/1〜翌年3/31の1年間で自動更新されることです。3/31までと4/1からは保障金額が違ってくる場合があります。
「CO・OP共済」の『あいぷらす』(プランB)は、必要最低限の保障で、保険料もかなり安くなっています。ただ、保障期間が10年間なので更新するたびに年齢に合わせて掛金が高くなることが考えられます。85歳まで継続できますが、80歳で掛金が変ります。それでも、もともと保障が少ないので掛金はそれほど高くなりません。
以上、3つの共済をみてきました。神奈川県民共済と都民共済は掛金が一律ですが、CO・OP共済は、男女・年齢別となっています。
ただ、神奈川県民共済と都民共済は年齢が高くなるに従って保障金額が少なくなります。死亡保障においては生命保険の逓減定期保険と似ています。
神奈川県民共済や都民共済の加入者は、その都道府県に住んでいるか、職場がある方となります。地域に密着したサービスもあるので利用するとよいでしょう。
ご注意…以下での「神奈川県民共済」神奈川県においての神奈川県民共済生活協同組合による「神奈川県民共済」です。 いわゆる「県民共済」は日本生活協同組合連合会の共済制度であり、ここでの「都民共済」と同じです。神奈川県以外の方は以下の「都民共済」が「県民共済」となります。以下における「県民共済」は神奈川県においてのみ存在する共済だとお考え下さい。ちなみに日本生活協同組合連合会の神奈川県の制度は「全国共済」という名称になっています。
参考 共済比較
2007年10月
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