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200406 銀行窓販全面解禁、待った無し!
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大地一成の一刀両断…目次
銀行窓販全面解禁、待った無し! 首相の諮問機関である金融審議会の「弊害防止措置を講じることを条件に銀行等において原則として全ての保険商品を取り扱えるようにすることが適当」という意見以降、生保業界側の猛反発と逆に銀行側の実施前倒しの真っ向から相対峙する状況が続いている。
表面的には銀行顧客への証券・保険関係を含めた金融商品の「ワンストップショッピング」が出来るという大義名分が優位だ。しかし、銀行の本音は確実に稼げる手数料収益を「新ビジネスモデル」の柱の一つに据えたいところだ。と言うのも不良債権問題や繰り延べ税金資産への依存等銀行経営が安定したとは言い難く、さらに本業の貸出残高減少傾向も11年度から歯止めが掛からず且つ貸出金利回りも1.9%(2003年度中間期)という状況下では、リスクが殆どなく確実に手数料収益が見込める「保険販売」は実に魅力的に映る。
つまり、収益の30%程度が手数料収入とされる欧米銀行に比べまだ15%程度の日本の場合、協調融資(シンジケートローン)や投資信託、個人年金保険などの「手数料収入」を稼げる余地は大きい。特に保険販売で先行した欧米銀行の実情を考えると保険販売全面解禁の御旗は何としても早期に手中に収めたいところだ。
生命保険会社・損害保険会社の本音! 「銀行窓版」全面解禁までは”反対”、決まれば”積極展開”と言うのが、保険会社の取るべきスタンスというのが偽らざる本音だ。既に「個人(変額)年金保険」販売では銀行のみならず、信金・証券会社とも代理店委託している生保は何も外資系生保に限らず主要国内大手生保でも同じだ。
生保の販売チャネルは「営業員による直販・代理店・通販」に大別される。これに「銀行チャネル」が加わると「手数料率・経費率」は「通販・銀行」が少なく「直販・代理店」の負担は大きい。
つまり、生保は銀行との「新販売チャネル」を拡大することで確実に経費率の好転が期待できる。確かに現在「銀行窓販反対」の骨子となっている「圧力募集や情報管理」については手放しとはいかないものの、全面解禁後、銀行と対峙し続けられるかとなると甚だ疑問だ。
契約者の選択肢は? 確かに銀行に行けば「金融商品・証券・保険」とワンストップショッピングが可能となると、少なくとも富裕層の足が銀行に向く可能性は高い。しかも「銀行で勧められた」となると、その保険商品の善し悪しよりも「銀行の信用力」に頼る契約者は急増するだろう。現に現在の「個人(変額)年金保険」の売れ行き好調は、契約者の銀行・証券会社に対する暗黙の”信用”がそこにはあるとみるのが的を射てもいる。 しかし、「個人変額年金」が発売され始めたころ、某証券会社が取り扱うH生命のパンフレットには「元本1000万円がわずか12年経過後には資産残高が3200万円にもなる」図が堂々と記載されていた。
もちろん、資産運用次第では100%あり得ない、とは言えないものの、契約者(被保険者)の平均加入年齢が60歳代と言うことを考慮すると、あまりにも「旨すぎる数字」である。1000万円が12,3年もたつと3200万円になり、しかも万一の場合も「ステップアップした最低保証金額」が支払われるとなると、これは魅力的に映らないわけがない。
とかく「銀行窓販」というと「圧力募集」が話題になりがちだが、「売らんかな」のために肝心なところに目が行き届かないと、間違いなく「誤解を生む」説明が跋扈しかねない。もちろん銀行が”まさか”とは思うものの、しかし一旦「契約」してしまうと「自己責任」という縛りで契約者は地団駄を踏むことにもなりかねない。 既に盲目的に会社を信用するだけでは騙されかねない時代に入ったとも言い切れる現在では「売る側の姿勢」も契約者は冷静に判断する必要がある。
2004.6.21.
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この情報は公開情報と独自調査によります。発売元保険会社のパンフレットや約款等によりご確認ください。
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