注目商品 カチッと収入保障(ネクスティア生命)by杉山明(18)
7555 アクサダイレクト生命
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カチッと収入保障(ネクスティア生命) この商品の評価ポイント- インターネットで契約のすべてが完了する
- 死亡保障4,000 万円まで告知扱いで加入できる
- 50 歳代まで加入できる告知扱いで加入できる
- 無事故保険金がわかりやすい
この商品の注意を要するポイント- 無事故保険金が存在するが、満期保険金といえるほどの水準ではない
- 保険料の水準は他社に比べて割安であるが、割安の程度は以前に比べて縮小した
消費者側の注意点- ネクスティア生命は開業して間もないために、年金の支払い実績が少ない。将来、予定していた金額を上回る年金の支払いが発生すると会社の経営に影響を及ぼす
- ソルベンシー・マージン比率は極めて大きな値になっているが、これは「会社が極めて健全である」という意味は小さく、「資本金に比して、保有している保険契約の量が少ない」という意味が大きい。
商品戦略
ネクスティア生命の商品戦略の基本は、既存生保の補完にある。インターネット上で申し込みから告知、本人確認まで行え、最短で翌日には保険契約が有効になるという利便性、さらに、独力ですべてのシミュレーションを好きな時に行えるという自在性と引き換えに、保険商品は消費者自身が理解できるシンプルなつくりのものにする必要がある。
そのために、ネクスティア生命の商品構成は年代を問わずに、保障ニーズだけを特定すれば希望の商品にたどり着ける仕組みになっている。
ただし、この仕組みでは、50 歳代に対する死亡保障ニーズに対する商品提供に弱みがあったと考えられる。
50 代の人が死亡保障を考えるとき、どうせ加入するのであれば10 年満了ではなく、もう少し保険期間の長いものに加入したいと考えることは特別なことではない。
しかし、70 歳満了の定期保険になると保険料は高くなる。一方、2011年9月までは収入保障保険の加入年齢の範囲は最高でも50 歳代であった。
保険料の割安感を消費者に訴求したいネクスティア生命としては、定期保険より保険料を割安に設定できる収入保障保険が、50 歳代のセグメント必要であったというわけであろう。
2011 年10 月の商品改訂では、収入保障保険の加入年齢範囲は、最高60 歳にまで引き上げられた。
商品分析
「カチッと収入保障」の商品としての特徴は、無事故保険金がついていることである。一般的に、収入保障保険では最低支払保証がつけられている。
これは、契約の後期になって、年金支払期間が一定年数（支払保証期間）以下になるときには、支払保証期間分の年金の受取りが保証されるという仕組みである。「保険会社は消費者のことを考えている」と一部誤解されているが、これは、負の責任準備金を発生させないために商品に仕組まれているのである
負の責任準備金が意味することは、保険契約者は保険契約を解約するときに、そのマイナス分を支払ってもらわなければ保険会社の収支は合わないということである。もちろん、解約する保険契約者から不足分を徴収できるわけもなく、その場合、不足分は会社の持ち出しということになる。
負の責任準備金に関しては、無事故保険金も同じ役目を担っている。負の責任準備金を解消するために導入するという役目である。ただし、最低保証期間に比べて、無事故保険金は消費者にとってわかりやすい仕組みであることも事実である。
また、1 か月分とはいえ、保険契約が満了するときに確実にお金を受取れるということもよいイメージとなって保険契約者に受け入れられるであろう。
告知枠が4,000 万円まで設定されていることは他社に比べてアドバンテージになる。50 歳の人が70 歳満了の収入保障保険に加入する場合、告知扱いで加入できる年金月額の上限は19 万円である。
2011年12月
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この情報は公開情報と独自調査によります。発売元保険会社のパンフレットや約款等によりご確認ください。
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