SBIライフリビングさんにインタビューしました。
生命保険の無料相談サービス「あなたのFP」をSBIグループさんが開始しました。六本木のSBIグループ本社に伺いインタビューをしました。
なぜSBIライフリビングさんは生命保険相談サービスを始めたのでしょうか
SBIライフリビングはネット利用者のニーズとそれに対応するサービスとをマッチングさせるサイト運営を行ってきました。東日本大震災を契機として生命保険の相談ニーズが増大しました。多くの人が保険と向き合うことになったのだと思います。その保険相談ニーズに応えるためにサービスを開始しました。
2011年9月にサービスを開始しました。保険に悩む利用者からの申し込みに応じて、生命保険に詳しいFP(ファイナンシャルプランナー)をご紹介します。FPがご自宅に伺う等して保険見直しや保険契約のお手伝いをします。もちろん生命保険の相談は無料です。
紹介されるのはどんなFPなのでしょうか
業務経験3年以上、多くは6年から7年の経験のあるFPです。男女比は8対2です。経験の浅いFPを紹介することはありません。 5社以上の保険会社の商品を提案できることを条件としており、10社以上の保険会社商品を組み合わせ提案できるFPがほとんどです。特定の1社の保険商品しか扱えないというFPはおりません。
そのFPが所属するのは当社(SBIライフリビング)ではありません。全国で提携する独立系FP会社(保険代理店)のFPです。
提携FP会社は全国で30数社あります。SBIグループの信用とブランドでサービス提供するために、全国の数多くの独立系FP会社が提携を希望してくれます。その中から優良なFPが在籍する独立系FP会社を選択することができています。
対応するFPは何人ぐらいいるのですか
紹介可能なFPは2000人弱です。ただし、そのうちで現在までにご紹介実績のあるのは300-400人です。
特色はMDRTの会員比率が高いことです。日本の大手生命保険会社の営業職員数はMDRT会員は100人に一人くらいでしょう。多くの当社提携FP会社では所属FPのうちMDRT会員が3分の1をも占めています。そのようなFP会社のFPを紹介することができます。
一般には知られていませんが、MDRTとはとは優秀な生命保険プロにだけ入会資格が与えられる世界的組織です。1927年に米国で始まったMillion Dollar Round Table…100万ドル円卓会議…優秀な保険プロが円卓で会議をする、ということで始まったものです。保険業界内ではMDRT会員は優秀な生命保険プロの称号となっています。日本では保険会社の営業員は20万から30万人いますが、MDRT会員は3000人程です。
紹介されるFPはどのように決定されますか
お申込みいただいたお客様に具体的にどのFPを紹介するかは、個別のFPの得意分野や事情をよく理解している各FP会社に判断いただいています。ただしご相談内容や対象者の特殊性等を判断して当社にて紹介するFPを決定することもあります。
お客様に後日アンケートを頂いて管理し、満足度や対応等についてFPの品質管理をしています。
無料相談申し込み以降の流れはどうなりますか
申し込みは電話でも受け付けていますが、ネット経由が圧倒的多数です。
得意分野(相続・法人・年金等)、経験年数等のFPについてのご要望にはできる限り応じます。遠慮なくどうぞ。
お申し込みを頂くと、「SBIあなたのFPカスタマーセンター」からご連絡します。お客様のご希望に応じて電話またはメールでの連絡ですが、メールが多くなっています。
面談場所は自宅が多いのですか。土曜日曜・夜間でもいいですか
ご自宅が6割です。個人情報問題もありますし、落ち着いてご相談いただけるのでご自宅での相談を推奨しています。 次に多いのは担当するFPの所属FP会社の事務所にお出向きいただくケースです。 ご自宅や職場近くの喫茶店等での面談もあります。
面談は土曜日曜に集中します。平日が50%、土曜日曜が50%と言ったところで、土曜日曜の場合は日程調整をお願いすることもあります。 夜間相談についてはお申し込み段階では、午後8時相談スタートまで承っています。
相談は何時間ぐらいですか、何回か続くのですか
初回の相談で聞き取りを行い検討提案等という手順ですので、ご家族単位での保険見直しだと日を変えて計3回ぐらいの面談となることが多いようです。最初は奥様と面談し、その後にご主人様を交えてということもあります。単身者だと2回程です。
初回ご相談は1時間はお取りいただきますが、2時間ぐらいまで延長することも多いようです。時間には余裕をお取り下さい。
何か用意しておいた方がいいものはありますか
今契約している保険証券です。 ただ担当するFPの考え方にもよりますが、クリアな状態で一から保険を組み立てる場合には最初は保険証券を見ずに進めることもあります。
どのようなお客様の声が届いていますか
相談後のアンケート結果では満足度95.8%の評価を頂いています。 「SBIライフリビングの無料相談に相談してよかったと思いますか?」 …とても思う:68%、思う:27%、あまり思わない:3%、全く思わない2%。
個人情報を除いた最近のアンケート結果の一部を拝見しました。 個別のご意見には、どんな人が来るかわからなかったし、押し売りをされるか心配で最初は不安だったが、会ってみるとそんな不安は無用だったという声が多く、感謝の内容が記されているものが多くありました。 また自分の考えていた保険は間違えだったことに気付いたとか、人生設計を含めた全体像がつかめた、相談の1時間があっという間にだったといったものもあります。 申し込み等の事務手続きについてのについてネガティブなご意見もありましたが、実際の相談対応については概ね良好な内容ばかりでした。
どのような相談が多いですか
結婚出産等を機にした保障の見直しや保険料削減のための保険の見直しが多いのですが、生命保険に初めて入る方からの相談も増えています。 30代の女性(妻)からのご相談が目立って多いようです。 また医師や法人契約と言った特殊ニーズにも対応しています。
保険契約となる場合にはどのような保険料が多いですか
死亡保障と医療保障を組み合わせる総合的な保険プランの場合には月払いの保険料で1万円から3万円が多く、平均2万円となっています。 医療保険だけといったケースは月数千円です。
面談して保険の契約に至る割合はどのくらいですか。契約しないで相談だけで終わってもいいのですか。医療保険やガン保険だけでもいいのですか
面談いただいて契約に至る割合は50%程です。
FPにとっては保険獲得が収入源であり、時間も労力も経費も掛けていますので、相談だけではマイナスですし、少額の医療保険だけならマイナスのこともあるでしよう。
ただ誠実に面談することで信用いただき、将来必要な時に声をかけてもらえばいいと考えているようです。長い人生ですからいつしか誰にも保障見直しの時があります。だから今回は無料相談だけで構わないし、その無料相談でお客様の信用をつかもうとし、信用をつかむ自信があるFPだということでしょう。そしてそれが満足度95.8%という評価に結びついているのだと思います。
確かに力量のあるFPとはそういうものです。1時間の面談で顧客をファンにしてしまいます。その時は保険契約に結びつかなくても、ファンにしてしまえば、顧客から人生の転機の折に「お願いします」という連絡が入ります。だから力量のあるFPならば今回は無料相談だけで終わっても構わないと思うはずです。逆にそのような信頼に足る力量のあるFPに巡り合えた顧客は幸せです。
しつこい勧誘があったりしたら対応いただけるのですか。どのようなクレームがあったのでしようか
遠慮なくご連絡下さい。必ず対応します。
これまでのクレームでは、事前打ち合わせの際に相談場所を取り違えてFPとお客様が会えなかったというような手続き面でのお叱りはいくつかあります。 ただ、しつこいとかレベルが低いといったFPそのものについての、お叱りやクレームは、実際のところこれまでありません。
大手生保の生保レディからの提案とどう違いますかか
大手生保の場合はその会社の保険商品しか選べませんが、ご紹介するFPなら複数保険会社の保険商品から相談しながら比べて選ぶことができます。 お客様にとっては単一商品だけを指定されるのでなく、複数商品から比較し選ぶとその検討過程で保険提案をより深く理解でき、満足度が異なりますし、 また大手生保の新人職員は離職率が高いのですが、提携FP会社のFPの離職率は低いので、安心して将来を託せます。
保険料の安いインターネット通販保険とどう違いますかか
そのFPが保険についての担当者となります。保険金支払いや諸諸手続きでのきっちりした対応ができ、気楽に担当者に聞けます。ネット生保ではこのような担当者はいません。
また保険設計に際しては人生設計の全体像を見て保険商品を組み立てます。個別にはネット通販保険が安いこともお客様もご存じですが、全体的提案と安心感に納得いただけるようで、「ではネット通販にする」と言われることはないようです。
非喫煙タイプを組み合わせればネット生保より安くなることもあり、健康状態により多種多様な商品から適切な商品を組み合わせることができます。まさに保障額や期間も含めオーダーメード設計が可能です。またカスタマーセンターで定形的に対応するネット生保とは違い専門家による対応を提供できます。
保険シッョプとどう違いますかか
保険シッョプには専門性が高い方も経験の浅い方もいます。誰が対応するか分かりません。当サービスでは一定の専門性を持った経験者以外は紹介しません。
保険ショップは統廃合も多く転勤もあり、担当がよく変わることもあります。また店舗ですので他の顧客がいたりして個人情報について話しにくいこともあるようです。
これまでこのサービスでの保険相談はの実績はどのくらいですか
当サービスでの申込実績は2011年9月のサービス開始から今まで(インタビュー日は2012年1月12日)に3千数百件です。最近では平均1日50件程のお申し込みを頂いています。申込者のうち実際にFPが面談をしたのはその半数程度となっています。 なお登録FP個人の相談実績件数を合計すると40万件近くに及びます。
申し込みして面談に至らないのはどんな理由ですか
メールや電話で保険相談できると思って申込みいただくケースが多く、そのような相談には応じていないのでお断りしています。また健康状態等で対応困難だったり、エリア的な問題もあります。真剣でなく、冷やかし・いたずら的なお申込みがあるのも事実で、担当FPに迷惑がかかりますので面談には至らせません。
「あなたのFP」を担当しているのはどのような組織ですか
当社は既に多くの比較・マッチング・取次サービスをネット上で展開しており実績があります。このサービスでは「SBIあなたのFPカスタマーセンター」として10数名のオペレーターで対応しています。社内ではなく外部の会社に委託していますが、保険会社経験が長いベテランスタッフが取りまとめているので心配はありません。オペレーターにも保険の試験やFPの試験も受けてもらいレベル向上を図っています。
「あなたのFP」が他社サービスと違うのはどこなのでしょうか
SBIブランドの信用力だと思います。お客さまもSBIだからとご依頼いただきます。FP会社もSBIなら一緒に仕事したいと言っていただき、優秀なFPの確保には困りません。 そしてそのようにご信頼いただいたSBIブランドですから、当社としてもブランドを守るためにも中途半端なことはできません。ご信頼に足るサービスを提供していきたいと思います。
まさにSBIのブランドで運営されているサービスです。このようなサービスをSBIグループの様な大手では他にどこも行っていません。SBIブランドだから、優良なFPもこそ集められ、顧客も信頼してて申し込むのでしょう。一方でサービス運営元もブランドを汚すようなことはできません。それがこの「あなたのFP」サービスの差別化であり安心感のようです。
インタビュー2012.1.12.六本木のSBIグループ本社にて
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