注目商品 がん関連の特約（オリックス生命）by古川悦子(53)
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「がん診断治療給付金特約」と「がん通院特約」（オリックス生命）
2012年6月2日にオリックス生命より、がんの保障を充実するために「がん診断治療給付金特約」と｢がん通院特約｣の販売が開始されました。2つの特約は、がんの保障を手厚くするだけでなく、保障内容が最新の医療事情に対応したものとなっています。
オリックス生命の保険商品は、｢シンプルでわかりやすく、お手頃な保険料｣をコンセプトとしています。2つの特約の登場は、さらにお客様の選択肢を広げています。
① ｢がん診断治療給付金特約｣と｢がん通院特約｣の保障内容・取扱内容
まずは、基本の保障内容が分からないとイメージがわかないと思うので、下記に、2つの特約を付加できる商品（3つ）の簡単な保障内容（がん診断治療給付金特約とがん通院特約を除く）を載せてみました。
【付加可能商品の保障内容】 ※詳細は、パンフレット等でご確認下さい
■医療保険（2007）[キュア]
＜基本の保障＞
｢疾病入院給付金｣｢災害入院給付金｣（主契約）：病気・ケガで入院したとき
★七大生活習慣病入院給付特則適用により、約款所定の七大生活習慣病で入院したときは1入院の支払限度日数が拡大
｢手術給付金（手術特約（2007））｣：約款所定の手術を受けたとき
＜その他の特約＞
｢先進医療給付金（先進医療特約）｣：先進医療による療養を受けたとき
｢三大疾病治療一時金（三大疾病治療一時金特約）｣：約款所定のがん・急性心筋梗塞・脳卒中で入院したとき（90日の待ち期間あり）
■医療保険（2007）[キュア・レディ]
※主契約、手術特約（2007）、先進医療特約、三大疾病治療一時金特約の保障内容については、上記の医療保険（2007）[キュア]を参照
＜基本の保障＞
｢疾病入院給付金｣｢災害入院給付金｣（主契約）
｢女性入院給付金（女性入院特約（2007））｣：約款所定の女性特有の病気・すべてのがんで入院したとき
★疾病入院給付金に上乗せとして保障、待ち期間なし
｢手術給付金（手術特約（2007））｣
＜その他の特約＞
｢先進医療給付金（先進医療特約）｣｢三大疾病治療一時金（三大疾病治療一時金特約）｣
■新がん保険（2010）[ビリーブ]
＜主契約＞ ★90日の待ち期間あり
｢がん初回診断一時金｣：初めてがんと診断されたとき
｢がん治療給付金｣：がんの治療を目的として入院を開始したとき
｢がん入院給付金｣：がんの治療を目的として入院したとき
｢がん手術給付金｣：がんの治療を目的として約款所定の手術を受けたとき
｢がん退院一時金｣：がんで10日以上の継続入院後に退院したとき
＜特約＞
｢がん先進医療給付金（がん先進医療特約）｣：がんを直接の原因として先進医療による療養を受けたとき
ちなみに、医療保険（2007）[キュア]と医療保険（2007）[キュア・レディ]（以下、医療保険（2007）と表記）には、｢がん診断治療給付金特約｣を単独で付加することも可能です。ただ、｢がん通院特約｣は単独で付加できないので、｢がん診断治療給付金特約｣とセットで付加することになります。また、新がん保険(2010)[ビリーブ]（以下、新がん保険（2010）と表記）には、｢がん通院特約｣のみ付加できます（｢がん診断治療給付金特約｣は付加できない）。
医療保険（2007）に付加することにより、がんを含めた幅広い病気やケガの保障に、がんに特化した保障を上乗せすることが可能。一方、新がん保険(2010)の場合は、｢がん初回診断一時金｣と｢がん治療給付金｣のダブル保障に、がんの通院保障（｢がん通院特約｣）を加えることを可能としています。さらに、術前化学療法など入院前に通院するケースが増加したこともあり、新がん保険（2010）の退院後の通院保障（がん退院一時金）に、入院前の通院保障が加わりました。
3商品で保障されるがんについては、上皮内新生物も含まれます。この2つの特約を付加する場合は、がんに関する告知が必要です。その他は主契約に準じて取り扱っているので、約款等で確認しましょう。
取扱内容について補足すると、受取人は主契約と同じく被保険者となり、変更することはできません。ちなみに、指定代理請求人も請求できない約款所定の事情がある場合は、被保険者の（1）戸籍上の配偶者、（2）親または子、（3）兄弟姉妹の順位で代理請求を行うことができます。
では、｢がん診断治療給付金特約｣と｢がん通院特約｣、それぞれの保障内容・取扱内容をみていきましょう。
【がん診断治療給付金特約】
2回目以降は、入院が支払要件となります。2回目以降は、前回の支払事由に該当した日から起算して2年を経過した日の翌日以降に診断確定されたがんの治療を目的として入院を開始した場合に支払われます。なお、｢三大疾病治療一時金特約｣との通算はしません。
【がん通院特約】
入院から通院へのシフト、さらに治療方法の多様化（通院で可能な治療の増加）に合わせた保障内容となっています。＜表②＞を補足すると、同一の日に2回以上の通院をした場合でも、重複して支払われません。また、がんの治療を目的とした入院中にがん通院給付金の支払事由に該当する通院をした場合は、がん通院給付金は支払われません。
通院治療期間中にがんの治療を目的として入院したときは、その入院の退院日の翌日から新たな通院治療期間が開始します（すでに定められていた通院治療期間は、その入院を開始した日の前日に終了）。健康に不安がある場合は、特定部位不担保（医療保険（2007）に付加する場合のみ）の取扱いがあります。
｢がん通院特約｣の支払事由について、後述＜表②＞を参考に詳しくみていくことにします。
② ｢がん通院特約｣の支払事由について
通院の治療方法により、支払事由は｢入院の退院後1年以内の通院｣と｢約款所定の手術・放射線照射・温熱療法・抗がん剤治療のための通院｣の2つに大別できます。それぞれ支払限度が異なること、また両方に該当したときの取扱いについて押さえておく必要があります。
治療を直接の目的とする通院には、治療処置を伴わない人間ドック検査または治療処置を伴わない薬剤・治療材料の購入・受取のみの通院は該当しません。
腫瘍用薬（抗がん剤治療）とは、被保険者が通院した時点において総務大臣が定める日本標準分類における｢8742腫瘍用薬｣に指定されている医薬品をいいます。
（1）アルキル化剤、（2）代謝拮抗剤、（3）抗腫瘍性抗生物質製剤、（4）抗腫瘍性植物成分製剤、（5）その他の腫瘍用薬（（1）～（4）に分類されない腫瘍用薬）の5種類に分類。対象となる抗がん剤治療は、上記腫瘍用薬のみとなり、ホルモン剤および生物学的製剤などの医薬品は該当しません（抗がん剤治療は公的医療保険制度に基づくものであること）。
③ 保険料の比較
｢がん診断治療給付金特約｣と｢がん通院特約｣ともに、保険料払込期間が短期間になるほど保険料が割高になっています。1回の払込保険料が高くても、保険料を早く払い終えたいのか、あるいは保険料を一生涯払い込んでも、毎回の保険料負担を軽くしたいのか、ライフプランに合わせて判断するとよいでしょう。
1回の払込保険料は終身払の方が安くても、払込保険料総額は有期払の方が安くなる場合もあります。払込保険料総額は、保険設計書などを作成してもらうことで確認できます。
④ ｢がん診断治療給付金特約｣と｢がん通院特約｣に向いている方
通常の医療保障をベースにしながらも、がん保障を手厚くしたい方に向いています（特にがん診断時の保障とがんの通院保障）。
また、既契約の医療保険（2007）とは別に、がん保険を検討中だけど保険料は安くしたい場合、この2つの特約を中途付加した方が、一般的に新契約のがん保険に入るより保険料は安くすみます。あるいは、新契約の場合、検討中の方にとっては必要としないがん保障も含まれるかも知れません。一方、新がん保険（2010）に｢がん通院特約｣を付加する場合は、既契約の新がん保険（2010）に、新たにがんの通院保障を必要としている方に向いています。
そして、｢がん通院特約｣に複数の支払事由があることは、支払限度などの確認を要しますが、選ぶ側のお客様にとっては有難い取扱いだと考えます。
2012年7月
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この情報は公開情報と独自調査によります。発売元保険会社のパンフレットや約款等によりご確認ください。
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