だからこそ「どの商品か」よりも「どの保険プロ(保険営業マンと保険セールスレディー、そしてファイナンシャルプランナー)か」かが大切に思えます。納得して保険に入るためにです。将来振り返って後悔することがないように納得することです。そして納得するのは、商品に対してではなく、保険プロに対してでしょう。
そして納得の仕方は、保険プロに納得するのか、とその説明に納得するのか、があります。
保険プロに納得するか、とは、「この人なら大丈夫だ。全部お任せ、全部丸投げ」です。そして、その説明に納得するのかとは、「ここはどうなってるの」という質問に一つ一つ答えてもらって、保障の内容に納得することです。これも最後は「この人なら大丈夫だ。」に行き着くでしょうけれど。
「商品」を比べるのも重要なのですが、「保険プロ」を比べるようにしましょう。保険プロの説明をよく聞いて、「良いところは」「悪いところは」「特徴は」「別の会社の商品と比べてどう」「私にとってはどう」といったことを根堀り葉堀り聞きましょう。それが納得するための道筋です。ただ質問する前にその保険会社の商品をこの保険選びネット等で調べてからが良いと思います。
例えば「何で設計書での保障額が5000万円なのですか」と問いましょう。「皆さんこんなものですから」といったあきれた答えもあるし「お客様の場合にはお子さんが何人だし、だから…」といったなるほど、という答えもあります。誠実に答えてもらえるのか。ちゃんと考えてくれているか。その営業マンが新人で知識が足りなかったとしても誠実かどうかはなんとなく分かります。
保険プロは他社商品との比較販売をするなと言われています。しかしそれを杓子定規に振り回されるのならばその程度の保険プロです。他社の別の保険プロからもらった提案書を見てもらいましょう。誠実であれば自分の提案する商品と他社の商品との違いについてのちゃんとした見解をいただけるでしょう。その会話からより必要な保障が見つかるかもしれません。
また生命保険にはいるにあたっては「告知」といって健康状態を伝えなければいけません。「こんな病歴があるのだけれども」と言うと杓子定規に「保険には入れません」とか単に「黙ったまま隠してください」とかの反応もあります。なお「黙ったまま隠してください」は論外ですよ、そんな人に相談するのはやめましょう。
誠実にお客様のことを考えていれば「その健康状態では当社の商品ではダメだけれども…」「あと○ケ月すればそのことは告知義務から外れますよ」「保険料は高くなるけれど、この商品なら」「その病気の箇所についての保険金が出なくなりそうですよ」「その病気についてはあの保険会社なら…」とか「黙ったままだと、こうなります。だから…」といった細かい説明や踏み込んだ答えもあるでしょう。
ただ「こんな病歴があるのだけれども」を説明するかどうかは、自分でよく考えてからです。…これこそ、まさに自己責任です。 病名告知して保険契約するのはどのくらいか 告知についてどのように対応するのか
納得できなければ、申込書にハンコをおすのは踏みとどまりましょう。そして別の保険プロにも相談してみましょう。「保険選びネット」の掲示板に相談してもいいし、「相談相手探しコーナー」で相手を探してもいいですし、最近はスーパー等にカウンター形式の保険ショップも目立つようになっています。そこで買い物ついでに気楽に相談してみましょう。
「他の人に相談なんかしては失礼だ」なんて思わないように。「他の人にも相談しますから」と先に言ってしまいましょう。それにノーというような保険プロとは相談などしないように。
そして複数の保険プロに相談すると様々な視点で必要な保障や保険が見えてきます。
例えば、最近は一泊二日入院でも入院給付金がでる医療保険や、保険料を安くするために最長60日しか給付金がでない医療保険があります。最近はどのような病気でも60日ぐらいしか入院しないようですから、それでいいと言われています。一般にも一泊二日入院への保障を求める傾向があるようです。
でも是非はともかくも、こんな考え方もあります。
「60日入院で1日給付金1万円とすれば60万円か…。そのくらいの金額なら貯蓄でまかなえる。だからそんな医療保険はいらない。必要なのは60日以上の長期の入院だろう。だったなら60日までの入院なら給付金不要で最長2年間ぐらいは給付金がでる医療保険、つまり最初の60日間は入院給付金が出ないけれどその分保険料が安い保険でいい。また自宅療養になれば入院給付金はでなくなる。だったならば医療保険よりも所得保障保険(損保商品)のほうがいいかもしれない…。」
「普通の生命保険の死亡保障はほんの少しでいい。住宅ローンに死亡保障がついているから、死んだら住宅ローンがチャラになる。家族は実家に戻るのだから、自宅を売り払ってカネにすればいい。」
これで60日までの入院をしても1円も入院給付金がでません。また死んでも保険金はほんの少しでしょう。でも自分で納得したプランであれば納得できるでしょう。
複数の保険プロに相談することで、様々な視点をもつことができます。
生命保険の選び方…保険選びは相談相手選び
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