■日本生命「生きるチカラ」への疑問
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生命保険の比較情報「保険選びネット情報」
生命保険はどのように売られているのだろうか？
●「生きるチカラ」「新・生きるチカラ」の保険設計書
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「保険選びネット」で日本の大手生命保険会社の販売する生命保
険商品の商品設計書の大公開を開始しました。こんなことやってい
るホームページは日本で唯一のはずです。手間・暇・お金を随分投
入しています。ご覧になってください。
▼保険選びネット http://www.hoken-erabi.net/
その公開作業のなかで気づいたことがいくつかあります。今回は
日本最大の生命保険会社、日本生命の主力商品「生きるチカラ」「
新・生きるチカラ」で気づいたことです。「生きるチカラ」「新・
生きるチカラ」は多分日本で一番売られている生命保険でしょう。
「生きるチカラ」「新・生きるチカラ」とは医療終身保険がベー
スになっており、そこに死亡保障を特約で付加する商品です。そし
てその医療終身保険部分については「医療ガンフル装備タイプ」「
医療重点タイプ」「ガン重点タイプ」の３種類があり、そこから選
択することになっています。
・生きるチカラ 「保険選びネット」での商品解説
http://www.hoken-erabi.net/seihoshohin/goods/0107.htm
・生きるチカラ「保険選びネット」での保険設計書公開ページ
http://www.hoken-erabi.net/seihoshohin/goods/0576.htm
「生きるチカラ」「新・生きるチカラ」の設計書を集めました。
不思議なことは、なぜか「ガン重点タイプ」の設計書ばかりが目立
つということです。手許にある保険設計書保険証券5件中4件が「ガ
ン重点タイプ」でした。あとの1件だけがキッチリと「医療ガンフ
ル装備タイプ」と「ガン重点タイプ」との比較提案となっており、
「保険選びネット」のホームページ上にはこの比較提案の設計書を
アップしました。
「ガン重点タイプ」とは、高齢となり保険料払込期間満了後は「
ガンだけ保障」(「ガン重点保障」ではなく)となるタイプのことで
す。つまり高年齢になった場合にはガン以外の病気やケガでの入院
での医療保障は全くないタイプです。
ちなみに日本生命のホームページ上の商品紹介は「ガン重点タイ
プ」です(2003.4.21現在)。だから主力商品中の主力タイプであり、
「ガン重点タイプ」が積極販売商品なのでしょう。
・生きるチカラ
http://www.nissay.co.jp/kojin/syouhin/seiho/ikiru/index.html
・生きるチカラ ユース
http://www.nissay.co.jp/kojin/syouhin/seiho/ikiyouth/index.html
なぜ「ガン重点タイプ」が多く提案されるのでしょうか。「フル
装備タイプ」や「医療重点タイプ」だと保険料が高くなるために、
当初から「ガン重点タイプ」を提案しているということなのでしょ
うか？。「医療保障」に重点を置くよりも、「定期保険部分の死亡
保障」に重点を置くことを保険会社あるいは営業員が望むのでしょ
うか？。保険料が例えば月額4000円違うのならば、それを「医療保
障」ではなく「死亡保障」に上乗せしたいということなのでしょう
か？。
他の保障が同じ状態での「フル装備タイプ」と「ガン重点タイプ
」とは次のように違います。
フル装備タイプ42歳 保険料25,501円
ガン重点タイプ42歳 保険料21,066円
(「保険選びネット」ホームページ上にアップ中の設計書より)
顧客に希望を聞けば、「ガン重点タイプ」よりも「フル装備タイ
プ」「医療重点タイプ」をまずは望むのが当然のはずです。だとす
れば複数タイプの設計書がだされて比較がなされているはずです。
その上で保険料が安いからとして「ガン重点タイプ」が選ばれるの
ならいいでしょう。しかしなぜか「ガン重点タイプ」ばかりが多く
提案されているようなのです。「ガン重点タイプ」を顧客が望んだ
のではないでしょう。保険会社の事情なのか、それとも保険会社の
営業セールスの都合なのかと考えてしまいます。前記のように日本
生命のホームページ上の現在での商品説明までもが「ガン重点タイ
プ」となっているのですから。
もちろんそんなことはないでしょうが、万が一そうだとすれば、
この「医療終身保険」を名乗る保険商品は名前に偽りのあるおかし
な商品といわれても仕方ありません。「ガン重点タイプ医療終身保
険」でなく「ガン終身保険」と名乗って欲しいと思います。ちなみ
にbird発行人は、この「生きるチカラ」のコンセプトそのものはさ
すが業界トップ企業の主力商品でだけあっていいものだと本音で思
っています。あとは販売の仕方です。
ちゃんとメリットデメリットの説明がなされた上でならば「ガン
重点タイプ」が悪いということではありません。なお普通の単体の
ガン保険(日本生命の単体のガン保険も含めて)には診断一時金等の
まとまった一時給付がついているのが普通ですけれども、払込期間
満了後の「生きるチカラ」「ガン重点タイプ」のガンについての保
障内容は日額いくらの入院給付金だけで、診断一時金等はありませ
ん。顧客には単体ガン保険との違いをそこまできっちりと説明して
いただきたいとは思いますが。
さて「生きるチカラ」「新・生きるチカラ」の「フル装備タイプ
」「医療重点タイプ」「ガン重点タイプ」の販売実績の内訳は実際
にはどうなっているのでしょうか。公表していただければと思いま
す。
・ガン重点タイプの 「保険選びネット」での保険証券
http://www.hoken-erabi.net/seihoshohin/goods/0576_0013.html
この「ガン重点タイプ」ばかりが多く提案されるという問題は、
販売する日本生命の営業員個人個人の誠実さと能力を試す絶好のチ
ャンスとなるはずです。
つまりいきなり「ガン重点タイプ」が提案されたならば様子を見
ましょう。顧客から問われずともこの辺の説明をキッチリとするか
否かがその判断材料となります。そして「なぜこのタイプなのか」
をよく問いただして、反応を見たらいいと思います。
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■ホームページで「保険設計書」大公開！
各保険会社の保険設計書を一気にホームページ上にアップしました。
随分と「手間・暇・お金」を掛けました。 ご覧になってください。
▼ 保険選びネット で公開している保険設計書
http://www.hoken-erabi.net/seihoshohin/goods/0580.htm
生きるチカラ・日本生命 新生きるチカラ・日本生命
堂堂人生保険工房・第一生命 ライブワン・住友生命
ライフアカウントＬＡ・明治生命 保険王・朝日生命
ザベクトル・三井生命 ソニー生命の保険商品
■「保険選びネット」第二期公開はもうすぐ
保険選びネットは昨年9月に第一期公開しました。訪問者数の累
計はもうすぐ10万人に達します。現在は第二期公開の最終テストに
入っています。
さて今度はいったい何を始めるのでしょうか？。消費者個人と保
険セールス個人とをつなぐマッチングサイトです。エンドユーザー
が相談相手を探せるサイトです。…乞御期待。
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□トップ企業と並みの企業との違い
以前に日本生命の何百人も営業員のいるある大きな支社の支社長
とお仕事を続けた頃があります。(現場のトップは、銀行なら「支
店長」で、保険会社は「支社長」です。)毎週のようにお会いし、
よくお酒をご一緒しました。感じたのは「トップ企業は違う」とい
うことです。
普通の国内生保なら競争相手は、「日生」であり「第一」であり
「住友」であり「明治」、そして「ソニー」といったところでしょ
う。だから現場の支社長の興味の対象もこれら同業他社に勝ったか
負けたか、同業他社は何をやるかです。
ところがこの日本生命の支社長の興味はそんなところにはありま
せんでした。それはすでに業界トップなんだから2番手以下の同業
他社を気にしても仕方がないということでした。
この支社長の興味は、「野村」はどう考えているだろうか、「東
京三菱」はどう動くか、「東京海上」や「シティ」は何をするか、
そのなかで「日本生命」はどうするか、自分はどうするか、でした。
失礼な言い方ですが「一介」の支社長が金融業界全体を意識して仕
事をなさっていました。その支社長が特別だったのかもしれません
が、それはまさに驚きでした。
「並の保険会社の支社長」の頭の中は本社から与えられたその月
のノルマと業績と同業他社のことばかりのはずです。トップ企業の
レベルは確かに違う、これでは2番手以下はいつまでたっても追い
つけない、と実感したのでした。
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