Ｑ＆Ａ200404 終身保険を老後資金に利用する場合の注意点

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Ｑ＆Ａ終身保険を老後資金に利用する場合の注意点

Q.終身保険に入っていますが、老後になったら年金で受け取るつもりです。その場合、入院特約などの特約は、継続できますか？

A.年金受取り期間によっては、途中で入院特約が終了してしまいます。

終身保険は、老後生活資金にも利用できる

終身保険は、保障は一生涯ですが、保険料をいつまで支払うか、にはいくつかの方法があります。終身払いという方法もありますが、一般的には、６０歳や６５歳で払込みを終了する短期払いのプランを選択しているケースが多いようです。

終身保険は、貯蓄性が高い保険ですので、短期払いの場合には、払込み期間が終了する頃には、解約返戻金が払込み総額を上回り、かなりの額が貯まっていることが多いでしょう。

また、定年を迎え、リタイア後の生活になるのでそんなに多くの死亡保障が必要なくなる時期でもあるため、この貯まった金額を、年金で受け取ったり、解約して老後生活資金の一部とすることも可能です。

つまり、若い頃には家族の保障として、老後まで無事に過ごすことができたら自分自身のために利用する、ということができるのです。

入院特約はどうなる？

このような終身保険の利用方法は、とても有効なのですが、この場合、入院保障が特約として付いている場合は、注意が必要です。
例）終身保険１０００万円、入院特約日額１万円（８０歳まで）６０歳払い済み
という保険を老後生活資金に利用しようとすると・・・

１．６０歳以降、終身年金で受け取る

２．６０歳以降、１０年確定年金で受け取る

３．６０歳時に、解約して解約返戻金を一括で受け取る

入院の保障を継続するためには

入院特約は、当初80歳までとなっていても、主契約の部分が消滅すると、一緒に終了してしまうのです。上記のケースでは、入院特約を80歳まで継続しようとすると、受取方法を終身年金とする必要があるのですが、１０年や１５年で受取る確定年金よりは、毎年もらえる年金額は少なくなります。（いくらもらえるかは、年金に移行する時点での運用利率で決定されます。）

公的年金の給付が６５歳からになることも考えると、なるべく前半で受取りたいと考えるケースが多いのではないでしょうか。

では、入院の保障をキープしつつ、終身保険部分を老後生活資金に活用するには、どうしたら良いのでしょうか？

入院の保障を、この終身保険の特約ではなく、別契約の医療保険などで確保しておけば、終身保険を年金で受取る、または解約しても、入院の保障は影響を受けません。入院特約を解約し、終身の医療保険に加入するという見直しを行っておけば安心です。

保障内容は、過不足なくとも、将来の可能性も考えて、どのようなケースになっても対応できるような保険の形態にしておきたいものです。

2004.4.
マネーカウンセリングネットWealth
ファイナンシャル・プランナー（CFPR）高田晶子

マネーカウンセリングネット「Wealth」

この情報は公開情報と独自調査によります。発売元保険会社のパンフレットや約款等によりご確認ください。

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