Q.共済は、どれも加入時の告知内容がシンプルで入りやすいの?
A.実はそうとは限りません。告知内容が少なくて、入りやすいものから、商品や年齢によっては、医師の診査を必要なものもあります。
認可されている共済の中で、告知内容が一番簡単な共済は
たとえば、加入時の告知内容が一番少ないものには、CO・OP共済のたすけあいのV1000と700コースがあります。これは、掛け金も月1000円と700円と少ない分、保障内容も多くはありませんが、以下のように告知内容は2項目だけです。
- 病気やけがのために、今後入院または手術をすすめられているかどうか?(その判断を本人や家族にまかされている場合も含む)
- 申し込み現在、病気やけが(軽い風邪や手足の打撲など軽いものは除く)のために、休業または安静加療をしている・あるいは要すると診断されているかどうか?
通常は、過去5年間の入院・治療歴を質問されるものが多い中、この2点に絞っての質問なので、他の保険で入れなかったという人でも加入できるチャンスはあるといえます。 医師の診査も必要なケースも!高齢者の総合医療共済
一方、全労済の総合医療共済は、従来から80歳まで更新できますが、今回、新しいタイプとして、終身タイプが登場しました。実は、私の家族が加入中の更新型から終身タイプへ移行しようかと検討していたのですが、年齢が69歳と高めだったため、医師の診査が必要という説明を受けたのです。従来から更新型を利用しており、そのままでも更新できる状態で、かつ、本人は手続きの簡略さも期待していたので、終身タイプに移行するために医師の診査を求められるとは思ってもいなかったようでした。 告知義務違反で解除される期間も5年のところがある
ちなみに、日本の民間の生命保険とほぼ同じ品揃えをしているJA共済は、告知義務違反をすると一方的に解除されてしまう期間が一昨年から改定され、保障開始日から5年までと厳しくなったそうです。一般の民間の生命保険では、2年と約款でかかれているところが多いので、共済だから緩い…というような見方は当てはまらないことがわかります。
(ただし、民間の生命保険会社では保障がスタートして2年経過していても、明らかに告知義務違反だという場合は、保険金は支払われないそうです。)
最近は、保障の契約をするのに告知内容を気にする人がとても増えており、契約時のチェック内容から「入りやすいだろう」と共済を選ぶ人もいるようです。しかし、共済もさまざまです。一つ一つの内容について、掛け金と保障内容、そして手続きできるかどうかを確認しなければ、思わぬ勘違いにハマル可能性もあるので、注意してくださいね。
マネーカウンセリングネットWealth 吹田朝子 ファイナンシャル・プランナー(CFPR) 1級ファイナンシャル・プランニング技能士
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