終身型医療保険の短期入院の取扱いの比較 入院の保障については、最近は「1泊2日から」や「日帰り入院から」など、入院初期についても保障される商品がほとんどになりました。
ところが、商品を一つ一つよく見ると、もともと短期入院を保障してくれるものと、特約を付加することにより、短期入院も保障してくれるようになるものに分かれています。以下、主な終身型医療保険の短期入院の内容です。
※保険料例は30歳男性、入院日額5000円の月払い保険料(終身払い)
●基本が「日帰り入院」「1泊2日から」保障のもの
| 給付対象 | 保険料例 | アメリカンファミリー 「一生いっしょの医療保険EVER | 日帰り入院から | 1入院60日 1,790円 | AIGエジソン生命 「医療保険」 | 1泊2日から | 1入院124日 2,545円 | 東京海上日動あんしん生命 「メディカルミニ」 | 日帰り入院から | 1入院120日 2,410円 |
●特約を付加することにより、短期入院もカバーするもの | 給付対象(基本) | 短期入院をカバーする特約 | 保険料例 | アリコジャパン 「終身医療保険」 | 病気で継続8日以上、ケガで通算5日以上の入院を初日から | 「短期入院特約」1泊2日から 支払限度は1入院につき7日(災害入院の場合は4日)、通算最高60日 | 1入院120日 基本:2,440円 特約付き:2,560円 | オリックス 「医療保険 fit」 | 病気またはケガの治療のため5日以上継続入院したとき | 「初期入院特約」1泊2日から 支払限度は1入院について4日、通算最高60日 | 1入院30日、60歳以降90日 基本:1,750円/特約付き:2,200円 | ソニー生命 | 病気またはケガの治療のため5日以上継続入院したとき | 「入院初期給付特約」1泊2日から。 支払限度は1入院について4日、通算最高60日 | 1入院120日 基本:2,115円 特約付き:2,440円 |
特約を付加することにより、入院初期分が保障されるものの内容を見ると、主契約の総給付日数の上限(1000日、730日など)とは別で、初期入院分だけで通算最高60日までとなっています。
もし、入院の回数が多くなった場合には、もともと初期入院からの保障なのか、特約を付加した場合の保障なのかで、違いが出てくることになります。
例) 今まで入院16回目、いずれも4日以上だった。 今回17回目の入院で5日間入院した。(入院日額5000円の医療保険)
1.もともと初期入院が含まれているもの 5,000円×5日間=25,000円 の給付金となる
2.特約で初期入院の保障を付けているもの 主契約は5日以上の入院の場合に支払われる医療保険。 特約部分の通算日数は、すでに使い切ってしまっているため、 5,000円×(5日−4日)=5,000円 の給付金となる
このように、短期入院を何度も繰り返す結果になった場合には、もともと初期入院も含まれているものの方が安心と言えそうです。(ただし、一度退院し、同じ原因で再入院した場合には180日以内の再入院は一入院とみなされます。)
このような結果になるのは、短い入院を数多く繰り返す結果になった場合です。長期にわたる入院が数回であった場合は、初期入院の部分の影響はほとんどありません。
やはり自分自身は短期入院に備えたいのか、長期の入院に備えたいのか、医療保険に加入する目的をはっきりさせることが大切ですね。短期入院に重点を置くのであれば、初期入院の内容を重視し、長期入院に重点を置くのであれば、初期入院部分の保障は付けずに一入院の給付限度日数を長くする、という方法でも良いだろうと思います。
マネーカウンセリングネットWealth 高田晶子 商品内容等は、2005年7月31日現在のものです。
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