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注目商品200808 がん保険の上皮内新生物比較



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がん保険の上皮内新生物の取扱い比較


先日、大学病院のドクターから、癌についてレクチャーを受ける機会があったが、最近は上皮内癌という言葉より上皮内新生物という分類を使うことが世界的な標準になってきているそうです。

しかし、がん保険のパンフレットなどでは、上皮内がんという言葉もまだ目にしますし、そもそも各社の約款はどのように記載してあるのか、相談者からよく聞かれる商品について、以下調べてみました。


 <主な終身ガン保険の比較>2008年9月現在
保険会社・商品アフラック
がん保険フォルテ
アリコジャパン
終身ガン保険8シンプル

 

東京海上日動あんしん生命日本興亜生命
プラン名トータルケアプラン140S複数回OK安心プラン1回のみお手頃プランがん治療支援保険終身がん保険
対象となる悪性新生物を分類する基準平成6年12月告示に基づく、厚生省大臣官房統計情報部編「疾病、傷害および死因統計分類提要、ICD-10準拠」昭和53年12月告示にもとづく、厚生省大臣官房統計情報部編「疾病、傷害および死因統計分類提要、昭和54年版」
がんの定義悪性新生物「口唇口腔咽頭・消化器・呼吸器および胸腔内臓器・骨や間接軟骨・皮膚の黒色腫・中皮・乳房・性器・尿路・眼や脳や中枢神経、甲状腺や内分泌腺分・リンパ組織や造血組織その他の悪性新生物」悪性新生物「同左」(基本分類コードC00〜C97)
および上皮内新生物(コードD00〜01〜07、09)
悪性新生物(基本分類番号は、悪性新生物140〜165、170〜175、179〜208、上皮内癌230〜234)
上皮内新生物の扱い上皮内新生物特約により、上皮内新生物「コードD00〜01〜07、09」がんの定義に含まれるがんの定義に含まれる上皮内癌が、がんの定義に含まれる
ガン診断給付金の
支払事由と範囲


 
支払事由と給付内容がんと診断確定されたとき、100万円(1回限り)、2年目以降診断給付年金として生存年金10万円を通算4回までがんと診断確定されたとき100万円(2年に1回を限度に何度でも)がんと診断確定されたとき100万円(1回限り)がんと診断確定されたとき、上皮内新生物を含め、100万円(2年に1回を限度に何度でも)
 
がんと診断確定され、主契約のがん入院給付金の対象となる入院を開始したとき、上皮内癌を含め、100万円(2年に1回を限度に何度でも)
 
上皮内新生物の給付内容上皮内新生物と診断確定されたとき10万円(1回限り)上皮内新生物と診断確定されたとき50万円(2年に1回を限度に何度でも)

 

ガン入院給付金10,000円10,000円(90日待ち期間なし)

 

10,000円10,000円
ガン手術給付金20万円手術の種類により、10・20・40万円(90日待ち期間なし)

 

20万円手術の種類により、10・20・40万円
ガン通院給付金10,000円5,000円

 

10,000円
その他の保障特定治療通院給付金1日1万円。がん先進医療一時金や年金で15万円+実費。がん死亡保険金10万円。上皮内新生物以外のガン診断後は保険料払込免除特約。 がん退院療養給付金10万円。
提携による付帯サービスカウンセラーのよる訪問面接や専門医紹介サービスの「プレミアサポート」メンタル面のサービス「ガンこころのサポート」、がんに限らず名医の紹介やセカンドオピニオンサービス、24時間できる電話健康相談、入院中のサポートサービス 人間ドック・がんPET検診優待サービス、24時間365日体制対応の「メディカルアシスト がん専用相談窓口」、がんお悩み訪問相談サービス特になし
月払保険料(終身払)30歳男性2,843円2,361円1,892円2,691円1,750円
 40歳男性3,984円3,752円3,034円4,002円2,810円
備考解約返戻金なし解約返戻金なし 解約返戻金なし解約返戻金なしタイプ


●がんの定義がまちまち


まず、表のようにがんの定義が各社同じではなく、分類するための基準も何年版の分類を使っているのかなどが異なっています。

ICD-10準拠とあるのは、世界保健機関(WHO)の国際的な統一基準で、WHO 総会で採択された第 10 回修正版(ICD−10)を指し、最近はICD−10に準拠した分類を採用する保険会社が増えているようです。そこには、上皮内新生物という定義があり、「口腔・食道および胃、消化器、中耳や呼吸器・皮膚・乳房・子宮頚・性器その他の上皮内癌と上皮内黒色腫」とあります。

AFLACは、上皮内新生物については、特約で付加という形をとっており、本来のがんの定義は悪性新生物のみになっていますが、アリコジャパンや東京海上日動あんしん生命は、がんの定義に上皮内新生物が含まれています。

一方、日本興亜生命は、分類の基準が少し古いものを使っており、上皮内癌の内容が約款には具体的に明示されていませんでした。

●約款が丁寧なのはAFLAC


悪性新生物の分類に補足があるのはAFLACとアリコジャパンで、両社とも、国際対がん連合(UICC)の「悪性腫瘍の分類」により、大腸粘膜内癌などは悪性新生物ではなく、上皮内新生物で取り扱うことが例示されています。

更にAFLACでは、新たな分類が施行された場合など、会社が認めた場合は、悪性新生物や上皮内新生物と認めることも明記されており、将来の改定にも対応できる内容になっています。

●日本興亜生命は診断給付金の給付条件に入院が求められる


なお、診断給付金が責任開始期以降に医師によってがんと診断確定された場合となっている会社と、日本興亜生命のように入院を条件とするところがあります。

保険料は非常に安く、上皮内癌でも悪性新生物と同様の診断給付金を受け取れるのは魅力ですが、最近は、通院のみの治療法も増えてきているので、診断給付金の対象が狭くなる場合もあることには注意が必要です。

●保険料のみでなく、給付対象や条件をクリアにして


一般の生活者にとって、細かく約款を見比べることはあまりないでしょうが、こうしてみると、給付の範囲や基準などが少しずつ異なっているのがわかります。

長い間継続していくことを前提に選ぶのなら、保険料のみでなく、給付の範囲や給付基準ができるだけ明確なものを選び、医療の進歩にも対応できるような保険商品を選んでいきたいですよね。

AFLACは上皮内新生物の給付が少ない商品ですが、約款上の表記が比較的丁寧で、将来の変化まで考慮して対応できるようになっていると思います。

また、保険商品を説明してくれる担当者にも、約款をベースに積極的に確認をしていくことが本当の安心を得る秘訣でしょう。

ファイナンシャル・プランナー(CFP)
1級ファイナンシャル・プランニング技能士 吹田朝子






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この情報は公開情報と独自調査によります。発売元保険会社のパンフレットや約款等によりご確認ください。


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