終身医療保険を中高年齢層で比較 医療保険の比較は、このコーナーでも多く取り上げていますが、30代、40代を中心に比較していることが多いので、今回は、中高年齢層での比較をしてみたいと思います。
医療保険は、体調によって、一般的に生命保険(死亡保障)よりも加入することが難しかったり、条件が付保されてしまいがちです。
このため、健康なうちに、将来も見越した上での加入が望ましいでしょう。しかし、若いうちは死亡保障重視のため、子どもが成人したのをきっかけに、保険の見直しなどをする場合、50代になってから医療保険を検討するということも多いのではないでしょうか。
●終身型医療保険
| PCA生命 メディスマート
| AFLAC 終身医療保険 一生いっしょの医療保険EVER
| アリコジャパン
| 入院日額 | 5,000円 1入院120日 | 5,000円 1入院60日 | 5,000円 1入院 生活習慣病の場合180日 生活習慣病以外の場合60日
| 手術 | 5・10・20万円 | 5・10・20万円 | 5万円 | その他保障 | なし | なし | なし | その他事項 | | | がんの一時金保障、死亡保障の付加も可能 | 月払保険料(終身払い) | 45歳男性 | 2,715円 | 2,525円 | 2,970円 | 45歳女性 | 2,390円 | 2,525円 | 2,710円 | 55歳男性 | 4,005円 | 3,485円 | 4,150円 | 55歳女性 | 3,430円 | 3,485円 | 3,715円 | |
| ライフネット生命
| オリックス生命 CURE
| こくみん共済 終身医療総合5000
| 入院日額 | 5,000円 1入院60日 | 5,000円 1入院 七大生活習慣病の場合120日 七大生活習慣病以外の場合60日 | 5,000円 1入院180日 | 手術 | 10万円 | 10万円 | 5・10・20万円 | その他保障 | なし | なし | 入院前・退院後通院1,500円、長期入院30万円、先進医療100万円、死亡10万円 | その他事項 | | | | 月払保険料(終身払い) | 45歳男性 | 3,505円 | 2,850円 | 5,380円 | 45歳女性 | 3,410円 | 2,440円 | 5,340円 | 55歳男性 | 4,952円 | 4,165円 | 7,400円 | 55歳女性 | 4,796円 | 3,520円 | 7,230円 |
●40代、50代でもPCA生命は割安 保険料だけを見ると、AFLACの「終身医療保険 一生いっしょの医療保険EVER」が安くなっていますが、ほぼ同水準の保険料で120日型の保障が得られるのがPCA生命の「メディスマート」です。
オリックス生命のCUREも、保険料が割安なことで人気のある商品で、若年の場合にはAFLACのEVERよりも安い場合がありますが、この年代で見てみると、特に男性の場合は高くなってしまうようです。
ただし、60日型ではありますが、生活習慣病の場合には1入院の限度が120日になるという点でEVERとは異なります。
●保障内容も確認 50代になると、保険料も高くなるため、どうしても保険料の比較に目がいってしまいますが、あくまでも安い保険料で最低限の保障でよいのか、保障内容を重視したいのかを明確にしておきましょう。 長期の入院に備えたいのであれば、少なくとも120日型や180日型を選択するか、生活習慣病の場合には長期になるものも候補となります。また、手術を受けて、負担が重くなるときに備えるのであれば、手術給付金の内容も重要です。 長期入院にも、手術にも、そして、先進医療を受けた場合でもと手厚い保障になると、上記ではこくみん共済の「終身医療総合5000」を例に挙げていますが、やはり保険料は高くなります。
●手厚い保障を望むなら、定期型の保障も検討 中高年になってからの見直しは、主に、老後に向けての保障内容の見直しとなるため、手厚い保障を求める場合もあるでしょう。保障内容を充実させた上で、もう少し保険料を抑えたいという場合には、定期型の利用も候補となります。
例えば、こくみん共済の「定期医療総合5000」(加入できるのは満55歳〜満70歳)では、80歳までの保障となりますが、上記「終身医療総合5000」と保障内容はほぼ同様で(死亡保障は50万円になる)、55歳月払保険料男性6,810円、女性5,535円 となり、若干負担を抑えることができます。 (※こくみん共済の商品は、2009年1月からの取扱商品です)
定期型を利用した場合には、80歳以降に関しては、医療費相当分の貯蓄が必要とはなりますが、例えば、終身保険があるという場合には、終身保険を解約または契約者貸付けを利用して医療費に充てるという方法も考えられます。終身型にこだわらず、他の保障との総合的な見直しを行うとよいでしょう。
2008.12 ファイナンシャル・プランナー(CFP) 1級ファイナンシャル・プランニング技能士 マネーカウンセリングネットWealth 高田晶子
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