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注目商品201209 もっとやさしいEVER(アフラック)



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引受基準緩和型終身医療保険「もっとやさしいEVER」(アフラック)

今回は、2012年7月末にアフラックから発売された引受基準緩和型の終身医療保険、「もっとやさしいEVER」を取り上げます。

●「やさしいEVER」の変遷



アフラックが引受基準緩和型の終身医療保険「やさしいEVER」を発売したのは2007年8月のこと。2010年6月には「新やさしいEVER」として、通院保障特約をつけ、また手術の範囲を約款所定の88種から健康保険の範囲に拡大しました。

そして2012年7月末には、お客様や代理店の声を反映する形で、より保障を充実させた「もっと優しいEVER」を発売。保障内容を強化し、保険料を引下げ、さらには引受基準の見直しを行いました。具体的には次の点が変更になりました。

1・保障内容の強化


・「やさしい先進医療特約」を新設。支払限度額は通算2000万円までで(1年以内は半額)、10年更新型の特約。同特約は将来、終身変更も可能。
・契約年齢を80歳→85歳に引き上げ(男性の4人に1人は90歳まで、女性は95歳まで生きる。81〜85歳人口も今後右肩上がりに上がると見込まれる)。
・「やさしい終身特約」の最低保険金額と販売単位を引き下げ、「10万円から10万円単位」に。
・通院特約を付けたプラン(スタンダードプラン)と、外したプラン(ベースプラン)に分け、わかりやすくした。

2・保険料の低廉化


新旧シリーズ商品の保険料を比較してみると、下記の通り、大幅な保険料の引下げになっています。競争力もアップしました。



3・健康に不安がある人に“もっと”やさしくなった


・引受基準を一部見直し
・これまで対象外だった慢性腎炎・ネフローゼ(6万人)、塵肺(1万人)が対象に。
・神経症・パニック障害(59.1万人)、慢性気管支炎(7.4万人)、慢性肝炎(37.6
万人)、うつ病(総患者数91.9万人)、不眠症(22.4万人)が「過去5年以内の診察・検査・治療・投薬」→「過去2年以内の入院」

・告知項目も3項目のみとなった。
*糖尿病の合併症については、「過去2年以内の診察・検査・治療・投薬」→「過去5年以内の診察・検査・治療・投薬」と期間が延びた。治りにくい病気であることが理由。

告知項目



●「もっとやさしいEVER」の概要



「もっとやさしいEVER」は、持病・既往症があったり、現在通院中の方でも加入しやすい、終身型の医療保険です。契約は30〜85歳、保障は終身。保険料も一生涯変わりません。

加入前にかかっていた病気が悪化した場合の「入院・手術」なども保障されます(契約後1年以内は保障額の50%)。健康状態に関する3つの告知項目に該当しなければ、申し込むことができます。

保障内容は下記の通りで、入院・手術の保障に加え、「スタンダードプラン」であれば入院後の通院も保障します。通院を外した「ベースプラン」もあります。
入院は、日帰り入院から保障され、1入院限度60日、通算限度1095日。契約1年以内は50%に抑えられています。

手術給付金は、入院日額の10倍が基本で、公的健康保険適用の手術約1000種が対象。入院なしの手術は半額になります。回数に制限はありませんが、連続で受けても「1回」として算定される網膜光凝固術など「一連の手術」は14日間に1回の保障となっています。ただし、契約1年以内は50%。

放射線治療給付金も保障に含まれていて、放射線治療1回ごとに支払われます。「50グレイ以上」など条件を設ける商品もありますが、この商品はグレイ数には制限がありません。給付回数も無制限で、複数回受けた時は施術開始日から60日に1回は支払われます。契約1年以内はやはり50%に削減されます。対象となる放射線治療は、対外照射、組織内照射、腔内照射に限り、血液照射や放射線薬剤の内服、座薬、点滴などによる投与は対象になりません。

そのほか、特約で先進医療保障や終身特約で死亡保障もプラスできます。「やさしい先進医療特約」は保険期間10年、通算限度額2000万円までの保障となっています。「やさしい終身特約」は終身の死亡保障で、10万円以上10万円単位で死亡保障を付けることができます。最大1000万円まで(61歳以上は800万円まで)付けることができます。終身特約は解約時に解約返戻金が戻る、貯蓄型の特約です。

もっとやさしいEVERの概要



注目度(勝手評価です)


☆☆☆☆

◇こんな人に向く



  • 持病・既往症がある人や通院中の人で、できるだけ割安に終身医療保険に加入したい人

  • 持病・既往症がある人や通院中の人で、先進医療保障をカバーしたいと考えていた人

  • 割高なのは理解した上で、お守りとして入っておきたい人



◇こんな人には向かない



  • 通常の医療保険に加入できる人

  • 医療保障は現金で備える覚悟がある人



引受基準緩和型の終身医療保険も商品ラインナップが増え、また競争も激しくなっています。今回の「やさしいEVER」の改定では、保険料が安くなったことと、告知項目が3項目に絞られ、シンプルになった変化は大きいように思います。

また、特約でつけられる先進医療保障を充実させたことで、すでに終身型の医療保険には入っているけれど、先進医療保障に興味があり、しかし、持病を持ったことで先進医療保障がついた医療保険などへの乗り換えができずにいる層にもアピールすると思われます。保険料が下がったことも相乗効果となっているようです。

今回の改定で、手術が健保連動型のタイプの引受基準緩和型終身医療保険では、保険料が最も安い商品となりました。しかし、約款所定88種の手術のタイプにはより保険料が安い商品があります。放射線治療の範囲や先進医療の保障内容等にも各商品で違いがあるため、保険料だけの単純な比較は難しいですが・・・。

引受基準緩和型終身医療保険に加入者で多い年代は60代、70代だそうです。70歳の男性がスタンダードプランに10年加入すると、払い込み保険料は約118.7万円。日額5000円で238日以上の入院給付金をいただくか、手術給付金の出る手術+60日入院を3.4回以上行わないと貯蓄をしていた方が有利になってしまいます。「引受基準緩和型終身医療保険」自体が、「元を取る」ことを考えてはいけない商品だと思います。

2012年8月31日現在

ファミリーリスクコンサルタント、ファイナンシャルプランナー 豊田眞弓
FPラウンジ ばっくすてーじ






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この情報は公開情報と独自調査によります。発売元保険会社のパンフレットや約款等によりご確認ください。


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