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保険比較201210 引受基準緩和型終身医療比較9830 メットライフアリコ 
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引受基準緩和型終身医療保険の比較（2012年９月現在）今回は「引受基準緩和型終身医療保険」を取り上げます。最近は、このタイプの医療保険に力を入れる保険会社も増え、商品改定や実質的な保険料引き下げ等、競争も起きているジャンルと言えます。 引受基準緩和型終身医療保険「引受基準緩和型」は、持病や既往症があったり、現在、病気で通院中だったり服薬中だったとしても、内容によっては入れる保険のことを指します。名前から見れば、保険会社が契約を引受ける基準を緩和している商品、となります。 もちろん、引受基準がゆるい分、保険料は割高になります。損保の自動車保険などで導入されていますが、「リスク細分型」の保険の一種と見ることができます。 これまで、一般の保険だと入ることができないか特定部位不担保になっていて、それでも保険に入りたいと考えていた人にとっては、不安な部分の保障をカバーできるものとして利用されています。 「引受基準緩和型」の商品は、多くの場合、告知の項目数が３〜４程度に絞り込まれていることから、「限定告知型」とも呼ばれます。ここ数年、生命保険会社の商品の中でも売上げを延ばしてきたカテゴリーです。 今回は引受基準緩和型の終身医療保険について見ていきますが、一般の医療保険に部位不担保付で加入した場合に比べると、加入前からの持病も保障の対象となります。 ただし、いずれの商品でも加入後１年間は給付金が50％に抑えられています。1年を経過すると、当初の契約の100％になり、以前からの持病であってもほかの病気同様の保障を受けられます。 このカテゴリーは当初、シニア向けの商品として発売されましたが、ニーズに押される形で対象年齢がだんだんに下がってきた経緯があります。現在は、中には20歳から加入できる商品もあります。 ただし、引受基準緩和型終身医療保険は通常の医療保険では入りにくい人を対象にしているため、一般の医療保険よりも40〜80％程度、保険料が割高であることも頭に入れておきたいものです。 ３社の商品を比較ここでは「引受基準緩和型終身医療保険」のうち、アフラック「もっとやさしいＥＶＥＲ」、メットライフアリコ「ずっとあなたと」、オリックス生命「ＣＵＲＥ Support」の３商品を取り上げました。いずれも、基本は入院保障と手術保障で、そのほか特約で保障をプラスオンすることができます。 入院給付金はいずれも契約から1年以内での給付は50％になります。入院限度日数は商品によって異なり、「もっとやさしいＥＶＥＲ」では「1入院60日、通算1095日」となっています。 「ずっとあなたと」も保険料比較の条件をそろえるため「1入院60日、通算1095日」としていますが、1入院限度については、45日、60日、120日から選ぶことができます。 「ＣＵＲＥ Support」では「1入院60日、通算1000日」となっています。限度日数が伸びるほど保険料はアップしますが、通算日数は1000日や1095日を使いきるような入院は多くはないと見られ、「1000日」と「1095日」はさほど大きな違いではないと言えるかもしれません。 入院保障の内容では大きな違いは見られないといえそうですが、違いが出るのは手術給付金です。 「ずっとあなたと」「ＣＵＲＥ Support」では入院日額の10倍（日額5000円の例では5万円）で統一されているのに対し、「もっとやさしいEVER」では入院を伴うもので10倍（5万円）、伴わない手術で5倍（2.5万円）と手術給付金の額（入院給付金に対する倍率）を変えています。手術給付金も契約1年以内は50％の保障です。 また、手術給付金の対象になる手術の種類も、約款に定められたものに限定される商品と、公的健康保険適用の手術であれば対象になる商品とに分かれます。公的健康保険連動型になっているのは「もっとやさしいＥＶＥＲ」です。 さらに「もっとやさしいＥＶＥＲ」の場合、放射線治療給付金（1回5万円）もメインの保障に含まれます。この保障も、契約1年以内は50％に削減されます。 そのほか、近年ニーズの高い先進医療特約についても項目に加えています。「もっとやさしいＥＶＥＲ」「ずっとあなたと」は技術料について通算限度2000万円まで、「ＣＵＲＥ Support」は1000万円までとなっています（いずれも1年以内は50％）。ただ、「ずっとあなたと」については、これに加えて一時金5万円の支払いがある点も特徴です。 なお、この先進医療特約は「もっとやさしいＥＶＥＲ」「ずっとあなたと」は10年更新型で、「ＣＵＲＥ Support」は終身型になっています。 10年更新型と言っても、現時時点では年齢にかかわらず保険料は一定です。先進医療の対象が広がったりして保険料が高くなってしまったときの保険会社のリスク管理として10年ごとに見直す機会を設けているだけなので、一概に更新型は×、終身型は〇とは言い切れません。 違いということでは、メットライフアリコは付帯サービスとして電話で健康相談をしたり、セカンドオピニオンを受けられるなどのサービスが受けられる「Ｔ-pec」を利用できる点も挙げられるでしょう。 では保険料についても比べてみましょう。「もっとやさしいＥＶＥＲ」「ずっとあなたと」については先進医療特約と通院特約を付けたものと付けないもので試算しています。「ＣＵＲＥ Support」については先進医療特約が付いた状態で試算をしています。 先進医療特約がついたもので保険料を比較すると、男性は「もっとやさしいＥＶＥＲ」、女性は「ＣＵＲＥ Support」が安くなるのがわかります。保障内容がちょっとづつ異なるので、保険料だけを比較することはできません。実際の商品選びでは違いを含めて比べる必要があります。 なお、加入年齢は、「もっとやさしいＥＶＥＲ」「ずっとあなたと」が30〜85歳ですが、「ＣＵＲＥ Support」は20〜80歳。「ＣＵＲＥ Support」のみ20代まで対象にしているのが特徴です。 いずれも終身型の医療保険で、保険料払込期間についても終身払が中心ですが、「ずっとあなたと」では60歳払・70歳払の有期払いも可能です。有期払いは月々の保険料はアップしますが、一定年齢で保険料の支払いが終わるため、老後の負担は軽くなります。  告知項目の比較告知項目については商品によって３〜４項目と異なります。「もっとやさしいＥＶＥＲ」「ずっとあなたと」が３項目、「ＣＵＲＥ Support」が４項目です。告知項目が少ないことが、イコール「審査がゆるくて入りやすい」というわけではないため、数だけでは何とも言えません。 告知項目を見比べると、「ずっとあなたと」が最もシンプルな聞き方をしているように感じます。 質問の文字数が少ないこともおそらく影響しているでしょう。デフォルメして要約すると、次のようになります。 ・過去3カ月以内に入院や手術を勧められたか？ ・過去1年以内に入院・手術を受けたことがあるか？ ・過去5年以内にガン・肝硬変で入院や手術を受けたことがあるか？ いずれもＮＯであれば申込むことができます。 「もっとやさしいＥＶＥＲ」の場合は、デフォルメするとこうなります。 ・過去1年以内に入院や手術、先進医療、検査を勧められたか？あるいは現在入院中か？ ・過去２年以内に「所定の病気」で入院したことがあるか？ ・過去5年以内に「所定の病気」で医師の診察・検査・治療・投薬を受けたことがあるか？ 「ＣＵＲＥ Support」もこう整理できます。 ・過去3カ月以内に入院や手術、検査を勧められたか？あるいは現在入院中か？ ・過去２年以内に「所定の病気」で入院したことがあるか？ ・過去2年以内に糖尿病で入院、または合併症で診察・検査・治療・投薬を受けたことがあるか？ ・過去5年以内に「所定の病気」で入院、または医師の診察・検査・治療・投薬を受けたことがあるか？ 他社が所定の病気を細かく指定しているのに対し、「ずっとあなたと」だけは、がん・肝硬変以外の病名が出てきません。そのあたりがシンプルさにつながっているようです。  これらの告知項目を見ると、同様の質問に対しても期限が異なるものがあり、病気によっては、一方の商品では告知でひっかかっても別の商品なら申し込めそう、といった現象が起こるかもしれません。 実際の引き受けのための審査のラインも保険会社で異なるため、このカテゴリーの商品を利用する場合は、同時に複数に申し込みをする方法も有効と言えそうです。 ただし、当然ながら、まず初めに一般の医療保険に申し込みをして、入れないことを確認してから、次善の策として「引受基準緩和型」に申し込む、という順番を間違えないようにしましょう。この時に、ご自身の基準で判断して気になる商品から申し込んでいくといいでしょう。 2012年９月30日現在 ファイナンシャルプランナー 豊田眞弓 ＦＰラウンジ ばっくすてーじ | |||
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