注目商品201308 ABCおかあさん保険(ABC少額短期)
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ABC少額短期
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今月の注目商品「ABCおかあさん保険」(ABC少額短期保険) ABCクッキングスタジオを運営するABC Cooking Studioのグループ会社であるABC少額短期保険から、女性目線で保障内容と保険料にこだわった、「ABCおかあさん保険(無配当新死亡保障付医療保険)」が2012年4月に発売さています。
自然分娩にともなう入院給付や、妊娠中でも申し込めるなど、女性を応援する内容が注目されていますが、実際のメリットとデメリットを整理してみました。
商品の主な特徴 「ABCおかあさん保険」は、妊娠、出産に強い医療保険と言われていますが、次の特徴があげられるでしょう。
・保障開始後の妊娠なら、自然分娩も含め入院給付がある(ただし、妊娠がわかって からの申込では、分娩の入院給付はない) ・妊娠中でも申込みが妊娠19週までなら、入院給付はないが、帝王切開など妊娠・出産時のトラブルなどの手術給付がある(手術の原因が保障開始前に発生していた場合は対象外) ・日帰り入院、1入院30日までなど短期入院がベース ・1年更新で80歳まで継続できるが、更新時は100円割引となる
このように、「女性向け」「妊婦向け」とうたっているだけあって、妊娠や自然分娩に関する保障が大きな特徴となっています。その特徴でもある自然分娩も加入時期が妊娠の前か後かによっても支払い条件が異なるため、詳細についてcheckしてみましょう。
妊娠や出産に関しての保障、加入時期による違いとは? 出産や分娩は病気ではないため、自然分娩については健康保険の適用となりません。 一般の医療保険においても自然分娩での入院は保障の対象外ですが、「ABCおかあさん保険」では自然分娩による入院を売りにしています。また妊娠してから加入できた際に、手術(入院を伴うもの)も保障されています。
ただ気をつけたいのが加入時期によって入院・手術給付金の支払い条件等が違う点です。一般の医療保険との違い、そして、「ABCおかさん保険」での加入時期の違いを一覧にしたのが次の表です。
表からわかるように、「ABCおかあさん保険」は、妊娠前の加入なら一般的な医療保険と保障内容に加えて、自然分娩に対する入院給付がありますが、妊娠してからの加入は、妊娠中毒症や切迫早産などのトラブルに対する入院でも、給付の対象になりません(コールセンターに確認済)。手術についても、「ABCおかあさん保険」は、医師の診断書と入院が条件になります。
最近は、妊娠や分娩に関する入院も、自然分娩以外にいろいろ考えられますので、表のような給付内容の違いをしっかり理解していないと、実際に請求した段階で「あれ?対象でなかったの?」ということになりかねません。
そもそも、妊娠してからの加入については、「確実にもらえるから入ろう」というモラルリスクに対して非常に多くの側面から検証して商品が成り立っていると思います。
そうした中で、自然分娩の入院と、重度のつわり(妊娠悪阻)や妊娠中毒症(妊娠高血圧症候群)などによる入院の取扱いは、理解度の違いなとでトラブルになりかねないので、注意が必要です。自然分娩に保険で備えたいのか、異常分娩に備えたいのか、目的をはっきりさせることがとても大切と思います。
保険料水準と保障内容のバランスについて 毎月の保険料そのものを見ると、一般的な医療保険と比較してリーズナブルに見えます。 ただし、それは、 ・1年ごとに更新型(終身ではなく最長80歳まで) ・1入院が30日までと比較的短期 ・50歳以上は、保障内容が減額されていく という点からきているといえます。 また、インターネット販売を主流としており、会社の営業コストとしての付加保険料がカットできるため、WEBでの加入は月50円割引、1年後の更新割引も月100円割引を実現させている点は、工夫されていると思います。
具体的な保険料と保障内容は、次の表2をご覧ください。
なお、保険料は5歳刻みで設定され、なんと4歳から加入できることになっています。
「おかあさん保険」という命名なだけに、妊娠や分娩の給付が多いでしょうから、それが一段落する40代前半で一度保険料が安くなっているのも興味深い点です。
また、50代以降から徐々に保障額が減り、70歳以降は、給付額が半分以下という保障内容で保険料負担のバランスをとっていると思われます。
保険商品格付け ☆☆
自然分娩にともなう入院給付や、妊娠中でも申し込めるなど、女性を応援するオリジナリティ高い内容だとは思います。保険料もリーズナブルに抑えられていますが、分娩に関する入院について誤解を招きやすかったり、50代以上は保障が下がってしまう点で、☆の数は2つとしています。
女性が気になる妊娠や分娩を応援するのなら、異常分娩に対する入院給付はしっかりと充実させるべきでしょうし、モラルリスクとの狭間で、中途半端な保障内容になっている気がします。
こんな人に向いている! ・妊娠や出産について、貯金のだけでは間に合わないと思っている人 ・妊娠や出産に関して、一般的に対象にならない自然分娩入院も保険でカバーしたいと思っている人 ・妊娠中だが、帝王切開などの手術に保険でカバーしたいと思っている人 ・女性の妊娠や出産の保障に対して、保険料負担をリーズナブルにしたい人 ・他の終身医療保険に加入しているけれど、上乗せとして保障を増やしたい人
こんな人は慎重に ・妊娠や分娩について、今後特に考えていない人 ・50歳以上も保障は下げたくない人 ・長期入院や手術、先進医療技術など、治療に対する費用を医療保険でしっかり補てんしたいと考える人
(2013年7月現在)
文責:STコンサルティング有限会社 吹田朝子 ファイナンシャル・プランナー・1級ファイナンシャルプランニング技能士 協力:ファイナンシャル・プランナー 水野圭子 STコンサルティング有限会社 住宅ローン|保険|家計相談|心もマネーもWealthな人生 あなたの人生を輝かせるお金の学校シリーズ
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この情報は公開情報と独自調査によります。発売元保険会社のパンフレットや約款等によりご確認ください。
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