極一部で話題となっている(?)「勝手に生命保険検定」の第3弾です。 売る側が知らない、または知っていても教えない、パンフレットに書いていないポイントとなる事柄を中心に出題しました。
1.生命保険の切替(解約→新規加入)について正しいものをひとつ選びなさい。- 保障のダブりがないように、まずは既契約を解約してから新しい保険に加入し保険料の無駄が生じないようにする。
- 既契約を精査し、予定利率の高い終身保険や年金などは出来る限り残すようにする。
- 切替については、既契約を熟知している担当営業職員に相談するのがベストである。
ヒント 保障の継続性、予定利率、担当営業職員、この3つの事柄について誤解しやすい点が多々あります。一般的には常識と考えられていることが、生命保険業界では必ずしもそうではないケースが多いです。 2.生命保険加入の際に、不適切なのは次のうちどれかひとつ選びなさい。- 自営業者のため入院した場合の保障を厚くしたいが、各社加入できる日額に制限があるため、複数の保険会社で限度額まで加入して必要となる保障を確保した。
- 10年以上前に盲腸の手術を受け、その後完治したが、そのことを告知するのを忘れてしまった。
- 1ヶ月前から医師に緊急ではないが入院、手術を勧められたが自覚症状がないため断った。現状入院、手術の必要がなくなったので、今後に備えて生命保険の切替を検討する。
ヒントほとんどの保険会社の告知書は「過去5年以内に・・」といる前提があります。
3.生命保険の通信販売における対面販売との保険料の比較について、間違っているものをひとつ選びなさい。- 若い女性の保険料は割高の傾向がある。
- 高齢者の保険料は割高の傾向がある。
- 非喫煙割引がないため、ほとんどの年代でタバコを吸わない人にとっては割高になる傾向がある。
ヒント 生命保険について通販が何でもかんでも保険料が安いというのは大きな間違いですが、ターゲットになりそうな年代辺りはかなり安くなっています。
4.転換制度について正しいものをひとつ選びなさい。- 健康告知なしで行える。
- 「下取り」となるため、同条件で新規加入するより保険料が割安となる。
- 現状より高い予定利率のものはそのままの利率で継続できる。
ヒント 転換の契約自体の原則は「解約→新規加入」で、あくまでも別の契約となります。部分的に継続できることはありますが、配当の権利など限定的です。
5.生命保険加入時における行動として正しいものをひとつ選びなさい。- X社から健康状態により謝絶(最低2年間は加入不可)となってしまったので、どこの保険会社でも同じ条件での加入は無理であると諦める。
- 担当者が信頼できる人間であるので、自分に不利な保険は勧めないと考えてすべてを任せて保険に加入する。
- 告知書に書いてあることにきちんと答えれば、それ以外の事柄について答ええる必要はない。
ヒント 告知書も審査基準も各社統一ではありません。ただそのことを理解してお客様にきちんと説明できる営業担当職員は限られています。
いかがでしたでしょうか。
設問のうち、いくつかは皆様に該当するものがあると思います。
前回、前々回より多少難易度が高くなっているかもしれませんが、「知らないと損する」内容です。
営業担当者に悪気はなくとも、知らないためにお客様を不利な方にミスリードしてしまうことが、誠に残念ながら保険業界には多いと思います。
加齢による保険料アップや健康状態による加入制限など、生命保険については他にない事情がありますので、加入や切替については慎重になるべきですが、現場の営業担当者だけでなく、マスコミの関連記事にもミスリードが目立ちます。
従いまして、お客様が「賢い消費者」となって自己防衛するしかないのかな、と思わざるを得ません。
その一助になれば幸いです。
2009年11月 BY しごとにん
「勝手に生命保険検定 その3」 解答と解説…勝手に「生命保険検定 その3」
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