その節税提案の心配…安全な節税とヤバイ節税
安全な節税とヤバイ節税
生命保険マンから節税の提案を受けたなら
法人税節税より生命保険業界の税務に対する対応には見ていられないほど恐ろしいものがあります。さて傷害保険特約については損金だという税務通達は存在します。しかし特約ではなく、傷害保険単体についての通達による扱いは定められていません。「同じようなもの…」と理解して、保険会社側は「損金になりますよ、節税しましょう」と、解約返戻金がたまっていく長期の傷害保険の販売を行いました。保険会社はどの会社もその確認を取っていませんでした。「あの保険会社がやってなら節税に使えるのでしょう…」と、どの保険会社も確認をとらないまま保険の販売を続けたのです。そして国税庁側は「そんなものを認めたことはない」、として全額損金として販売されてきた保険について4分の1だけを損金に認める扱いとなりました。「そもそも長期傷害保険の保険料を全額損金算入できるという税務解釈は生保側の思いこみだったという。」 (日本経済新聞2006.10.7.) なんとも情けない話で、思い込みにより多額の保険料の節税保険商品の販売を続けてきたのです。