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大災害に絶対強い生命保険の入り方(3) by大知一成
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大知一成の一刀両断…目次
「大災害に絶対強い生命保険の入り方!」=こんな知識と入り方が絶対安心だ!=その3=
「解約返戻金がある定期保険」選択が安心で有利! では具体的にどうするかとなるが、大災害に備えて「解約返戻金がある保険商品」を選択しておきたい。もちろん、死亡保障額に対する保険料は「養老保険ー終身保険ー定期保険」の順に安くなるが、説明するまでもなく「養老保険や終身保険」には「解約返戻金」はる。問題は「定期保険」だが、既に説明したように「解約返戻金がある定期保険とない定期保険」に大きく分けられる。
● 当然のことながら「解約返戻金がある定期保険」は「解約返戻金がない定期保険」よりも保険料は高くなる。そのために「保険料が支払えるかどうか」が大きなカギとなるが、しかし、大災害時の「生命保険金の不安」を解決するための保険料なら支払ってもよい、という方には是非お薦めの保険が「解約返戻金がある定期保険」なのだ。
ではなぜ「解約返戻金がある定期保険」なのか、ということになるが、実は「失効しにくい保険商品」になるからだ。 つまり「失効しにくい定期保険」に契約しておけば、大震災に遭遇したとしても、「死亡保険金を受け取れないリスク」を最小限に抑える可能性があるのだ。もちろん、「解約返戻金がある定期保険」ならどこの生保のどんな定期保険でも良いというわけではない。おなじ「定期保険」でも契約者の立場からするとその価値は生保間で大きく異なるのである。
● とかく「定期保険」を「掛け捨ての死亡保障だけの生命保険」などと説明されるようなら要注意だ。実は最近の「定期保険」はこれから説明するように驚くほど進化しているのである。これだけの契約者からすると「あらゆる場面に対応できる定期保険」を知るのと「目先の保険料にだけ囚われて保険選び」をするのとでは、先々の安心感と金額的損得には雲泥の差が付くことになる。
そもそも、もし今回のような「地震・津波」に襲われ行方不明になるようなことが起きた場合でも、「解約返戻金がある定期保険」に加入しておけば、死亡保険金を受け取り損ねるリスクはかなり減ることになる。ではその内容を説明して行くことにするが、保険業界人でも最近の「定期保険」の柔軟性には驚くことがあるはずだ。
ここまで対応可能な「定期保険」● 現在生命保険会社は47社あるが、この内「定期保険」を販売している生保の中から、もっとも色々な対応ができる保険会社を探してみた。すると8つの対応が可能な「定期保険」が見つかった。「定期保険」の契約後の色々なケースに応じた対応の仕方をまとめてみた。
【定期保険(解約返戻金の有無は関係なし)】 @ 「自動更新」ができる。・・・ 例えば「10年満期の定期保険」に契約した場合「満期の10年後に健康を害していても更新できる」という内容でこれはほとんどの生保では取り入れている制度。
A 「保険商品の変換権」・・・契約は「定期保険」だったが、契約途中で他の保険商品に文字どおり「変換できる権利」だ。もちろんこの場合も健康の条件はない。そのため、「定期保険」のままではいずれ満期がきて保険金を貰うことはできないが、この「変換権」を使い例えば「終身保険」に変換しておけば健康を害していても間違いなく「終身保険の保険金」は貰えることになる。まだ多くの生保が取り扱っているわけではないことと、変換時の保険料は変換時の保険料率となるため契約からかなり経過していると保険料は相当高くなる可能性がある。
B 「保険期間の変更ができる」・・・契約時に60歳満期で加入した「定期保険」を契約途中で65歳満期に変更できる制度だ。この場合も健康状態は関係なく期間の変更ができる。
C LNB特約(リビングニーズベネフィット)・・・既にほとんどの生保が無料で附加できる特約で、一般的には「余命6ヶ月」と診断されると「死亡保険金の一部」を生きている内に貰えるというもの。
D FNB特約(フューネラルニーズベネフィット)・・・この特約は、まだ日本の生保では1社しか取り扱っていないが、文字どおり亡くなった場合「葬式代」として300万円を簡単な手続きで翌日には指定口座に送金するという特約だ。もちろんこれは「定期保険」に関係なく対応が可能だ。死亡保険金がすぐに支払われればよいが亡くなってすぐに緊急資金として手元に届くのは遺族にすれば安心も出来、心の余裕ができる。
● さてこれまでの6項目は、保険契約の変更や保険金の貰い方、という点で今回のテーマである「大災害に絶対強い生命保険の入り方」のテーマとはやや距離を置いている制度だ。ところがこれからの2項目は「解約返戻金があって良かった」というものだ。
F 「契約者貸付」・・・一般的に「解約返戻金の一定割合」まで貸付を受けられる制度だが、最近では「定期保険」でもこの制度を取り入れている生保が増えてきた。一昔前なら「掛け捨ての定期保険から契約者貸付」と訝しがる向きもあったが、基本的に「定期保険に蓄積している解約返戻金を貸付」するわけだから、特に問題はない。
大災害に遭遇した場合には、今回の「東日本大震災」でもそうだったが利息や期間など優遇措置がとられた。これは保険料が他の解約返戻金がない「定期保険」に比べ高い分それの一部を「解約返戻金」として保険商品に貯めている、と考えればフリーハンドで使えるお金であるだけに緊急時には以外に役に立つ。とはいえ「解約返戻金」がない保険商品では如何ともしがたいことになる。 例えば「契約者貸付」ができることで、非常時の現金が準備できていることにもなる。
G 「自動振替貸付」・・・実はこの制度があるかないかが、今回のテーマの大きなカギなのだが、「保険契約を失効させない有効な制度」がこの「自動振替貸付ができる定期保険」である。簡単に言えば、保険料の支払いが途絶えたとき、「定期保険に蓄積している解約返戻金」を生保が自動的に保険料に立替処理を行い保険契約を有効に持続させる制度である。
実際の計算は少し複雑だが例えば大災害に遭遇した時に「定期保険」に15万円の「解約返戻金」が蓄積していたとすると、仮に毎月の保険料が1万円の場合ほぼ14ヶ月分の保険料はこの「自動振替貸付」で支払ったことになり保険契約がこの間「失効」することはない。
もちろん「契約者貸付も自動振替貸付」もいくらの「解約返戻金」が蓄積しているかが大きな課題だが、これは契約時に渡される「経過表」(1年ごとの解約返戻金などを記載した説明資料)があれば、おおよその「解約返戻金」の金額は把握できることになる。
● 非常に酷な話しではあるが「行方不明」になった家族からすると、生命保険に加入していたことは知っていても管理は行方不明になった夫がしていたような場合、現実的な問題として「保険料支払い」は気になるところだ。しかも震災直後で手元に現金がないということにでもなると、悶々とした不安とも言える心配事を余計に抱え込むことになる。
そのようなとき生保の担当者から「現在約30万円の解約返戻金が蓄積していますから、このまま(あるいは生保によって申し出が必要)でも本社で自動的に保険料の立替処理をしていきますから契約が失効になることはありません。」とアドバイスされれば、ムダな心配をする必要もなくなるのである。
特に今回の「東日本大震災」で気になったことは、「生命保険の加入の有無が分からないための、照会センターによる調査対象数」が6月10日の時点で5,413名もいたことだ。その時の「死者数+行方不明者数」が2万3千人余り(死者数15,562人、行方不明者数5,306人。7月15日現在)だったことを考えると、混乱の度合いは高かったにしても「どこの生命保険に加入しているかあるいは加入していないか」を家族が把握していたわけではないことがうかがい知れる。
● 生命保険の選び方一つでもっとも肝心な「死亡保険金」が受け取れるかそうでないかとなると、目先の「保険料の安さ」だけに目を奪われると後で後悔することにもなりかねない。より安心できてそして契約者に有利な「生命保険選び」をするためには、契約者もだが販売する生保側の保険設計能力を高めて行く必要がある。
また当然のことだが、「契約者の立場に立った保険商品の開発と約款規定」も生保としては構築していって欲しいものである。
2011.7.大地一成
→「大地一成の保険かわら版」http://blog.goo.ne.jp/daichi2--6/
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この情報は公開情報と独自調査によります。発売元保険会社のパンフレットや約款等によりご確認ください。
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