保険比較 保障重視こども保険1/3 by古川悦子(49)
7569 東京海上日動あんしん生命
|
|
|
こども保険（保障重視型）の比較1/3
こども保険には、子ども（被保険者）の医療保障や死亡保障が充実している保障重視型（あるいは保障型）のタイプのものがあります。その多くには、契約者（父母など）に万一の場合の遺族保障が付いています（育英年金、養育年金など、名称は商品により異なる）。
貯蓄重視型のこども保険とは異なり、払込保険料総額に対する保険金・給付金の受取金総額の割合（返戻率・戻り率）が100％は超えないタイプとなっています。＊貯蓄重視型のこども保険の保障内容については、1月の掲載記事『 学資保険の比較』を参考にして下さい。
保障重視型のこども保険として、東京海上日動あんしん生命「こども保険」（5年ごと利差配当付こども保険）と三井住友海上あいおい生命「＆ＬＩＦＥ（アンドライフ）こども保険」（こども保険5年ごと利差配当付）の2つのこども保険商品を参考に、保障内容等をみていくことにしました。
① 保障内容の比較
商品ごとに、仕組み・特徴・保障内容を確認しましょう。
■東京海上日動あんしん生命「こども保険」
【仕組み】
保険期間は22歳まで、保険料払込期間は18歳までとなります。6歳（小学校入学時）、12歳（中学校入学時）、15歳（高校入学時）、18歳（大学入学時）に祝金が支払われます。支払額は、18歳時に支払われる祝金の金額を基準祝金額とし、〈6歳時〉基準祝金額×20％、〈12歳時〉基準祝金額×30％、〈15歳時〉基準祝金額×50％です。
契約者に万一のことがあった場合、以後の保険料払込が免除され、満期（22歳）まで毎年、育英年金（基準祝金額×50％相当額）が支払われます。なお、保険料払込が免除されても、祝金は支払われます。被保険者が亡くなった場合、不慮の事故・感染症による死亡は災害死亡保険金（基準祝金額×200％相当額）、病気などそれ以外の死亡は死亡給付金（約款所定の金額）が支払われます。
【特徴】
●子ども（被保険者）の成長に合わせて、所定の祝金が支払われる
（小学校、中学校、高校、大学の入学時期）
●契約者が万一の場合の備えが充実（養育年金が支払われる）
●子どもの死亡保障が手厚くなっている（特に災害死亡の保障）
【保障内容】
＜表①を補足＞
祝金・災害死亡保険金・死亡給付金の受取人は契約者、養育年金の受取人は被保険者となります。
祝金は、支払応当日前に契約者から支払請求がない場合には、所定の利率で自動すえ置きし、契約者から支払請求があったとき、または保険契約が消滅したときに支払われます。
第2回以後の養育年金は、第1回養育年金の支払事由が生じた日の年単位の応当日を支払日とし、保険期間中に限り第1回養育年金と同額が被保険者に支払われます。出生前加入特則が適用されている契約で、被保険者となるべき者の出生前に養育年金の支払事由が生じたときは、被保険者が出生した日が支払日となります。
養育年金は、年金支払に代えて、養育年金の現価の一時支払を請求することも可能で、その場合、養育年金部分は消滅します。未支払分の養育年金の現価は、基準祝金額の50％相当額に所定の算定率を乗じた金額を、被保険者の死亡日、保険契約の解約または養育年金の現価の一時支払の請求日から、その直後の養育年金支払日の前日までの期間について、所定の利率によって割り引いて計算されます。
養育年金支払開始後に解約した場合も、未支払分の現価が被保険者に支払われます。また、養育年金支払開始後に、被保険者が死亡した場合、養育年金の未払分があれば、その現価を被保険者の法定相続人に一時金で支払われます（法定相続人が2人以上いるときは、その受取割合は均等）。
【仕組み
こども保険（主契約：祝金、死亡給付金、養育年金〈Ⅰ型〉）に、こども医療特約が付加できる仕組みとなっています。
「こども保険」（東京海上日動あんしん生命）と同じく、保険期間は22歳満了、保険料払込期間は18歳満了となり、6歳（小学校入学時）、12歳（中学校入学時）、15歳（高校入学時）、18歳（大学入学時）に祝金が支払われます。また、契約者が万一の場合は、以後の保険料払込が免除され、養育年金が支払われます（養育年金の支払いはⅠ型の場合のみ）。
異なる点は、大学入学時に支払われる祝金に対する祝金（小学校・中学校入学時）および養育年金の支払額の割合、そして、こども医療特約が付加できることです。祝金の支払額は、18歳時に支払われる祝金の金額を基本保険金額とし、〈6歳時〉基本保険金額×10％、〈12歳時〉基本保険金額×20％、〈15歳時〉基本保険金額×50％、養育年金額は、基本保険金額×60％となります。死亡保障については、災害・病気による死亡の場合、ともに死亡給付金として支払われます。
【特徴】
●こどもの進学の時期に合わせて祝金を受け取ることができる
（小学校、中学校、高校、大学の入学時期）
●契約者が万一の場合の備えが充実（Ⅰ型を選択の場合、養育年金が支払われる）
●こどもの病気やケガに備えられる（こども医療特約の付加）
【保障内容】
＜表①を補足＞
この保険には、養育年金が支払われるⅠ型、支払われないⅡ型の2つのタイプがあります。ここでは、Ⅰ型について説明することにします。
祝金と死亡給付金の受取人は契約者です。契約者の範囲は、被保険者の父母、親族またはその他被保険者を扶養する者で、会社の定めた範囲内の者となります。また、養育年金受取人は、被保険者または被保険者の父母、親族またはその他被保険者を扶養する者のうちから1人を、契約者が指定することになっています。
祝金は、支払事由が生じた日以後、契約者から請求があった時まで（保険契約が消滅したときはその時）まで、所定の利率をつけてすえ置き、契約者から請求があったときまたは保険契約が消滅したときに契約者に支払われます。
第2回以後の養育年金は、第1回養育年金の支払事由が生じた日の年単位の応当日を支払日とし、出生前加入特則が適用されている契約の第1回養育年金については、被保険者が出生した日を支払日とします。
第1回養育年金の支払事由発生以後、養育年金受取人から請求があったときは、将来の養育年金の支払いに代えて、未払いの養育年金の現価に相当する金額が一括して支払われ（養育年金部分は消滅）、保険契約の解約、被保険者の死亡についても、未払いの養育年金の現価に相当する金額が一括して支払われます。
ここまでは、「こども保険」（東京海上日動あんしん生命）とほぼ同じ内容となっていますが、養育年金受取人は被保険者とは限らないため、養育年金受取人が死亡した場合、あるいは被保険者が死亡した場合の取扱いについては、保険会社に確認することが必要です。なお、養育年金受取人が死亡後、養育年金受取人の変更手続きが行われない間に、養育年金の支払事由が発生した場合は、被保険者が養育年金受取人となります。
こども医療特約の通院の保障については往診を含みます。1日2回以上の通院は1回とみなし、2つ以上の不慮の事故によるケガの治療を目的とした1回の通院の場合、災害通院給付金は重複して支払われません。また、入院給付金が支払われる期間中の通院の場合には、災害通院給付金は支払いの対象外となります。この特約の各給付金の受取人は、契約者となります（通常の医療保険は、給付金の受取人は被保険者の場合が多い）。
契約者が約款所定の高度障害状態に該当した場合（養育年金が支払われる）でも、こども医療特約は消滅せずに保障は継続します。
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
 |
|
この情報は公開情報と独自調査によります。発売元保険会社のパンフレットや約款等によりご確認ください。
|
|
|
