エキスパートアライアンスと「無認可共済」
9164 エキスパート共済
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「無認可共済」であることの問題点 共済には、「根拠法を有する共済」と「根拠法のない共済」があります。
JA共済・全労済・県民共済・COOP共済などはそれぞれの根拠法にもとづく共済です。そのためにそれぞれ監督官庁が所在する「根拠法を有する共済」であり、多数の被害者をだした「オレンジ共済」のようにめちゃくちゃなことはできません。例えばCOOP共済ならば、「消費者生活共同組合法」が根拠法です。
「根拠法のない共済」は、根拠となる法律がなくそのために許認可をする監督官庁がいない共済です。それをもって「無認可共済」と呼ばれます。
誤解してはいけないのは「無認可」だから違法だというのではありません。許認可官庁が無いのだから無認可なのは当然といえば当然です。ただし根拠法のない共済が、不特定の者を対象に共済事業を行なっている場合には、保険業法違反となります。しかし特定の者を対象にしていれば違反ではありません。一定の(一般的には数百円の)入会金を払った人だけを対象とすることにより「特定の者」を対象とすることにします。そうすることによって法に触れないようにするのです。
エキスパート共済の場合にはJAWSというロードサービスの制度に加わることになっています。免許を所持しない人までも…、と考えると「?」とも思いますが、まあそういう制度のようです。
法律がなく監督官庁がいないので「オレンジ共済」「KSD」のようなものが出現しやすいのは事実でしょう。しかしまっとうな共済が「無認可」だからといって非難されるの筋合いはありません。(なお、このエキスパート共済がまっとうかどうかについて、管理人は判断を下せません。)
また保険会社が特定の共済に対して「無認可共済」であることをもって「ダメ」とか「信用できない」というのは的外れです。保険業法の認可を受け監督官庁の護送船団方式の保護をうけていたいわば「認可保険会社」である東邦生命や第百生命、協栄生命等が破綻して消費者に大迷惑をかけています。「認可共済」の四日市商工共済や佐賀商工共済も破綻し世の中に迷惑をかけています。
もちろんこの無認可共済は監督されていないのだから、監督されている会社や組織よりは危険性が大きいのは事実です。ただしそれは消費者にとっての自己責任の問題です。最低限、この「保険選びネット」のこのページをお読みになっていただいている方はご自身で判断なさってほしいと思います。
さて「オレンジ共済」や「佐賀商工共済」は破綻し、高齢者や中小企業が虎の子の資産を失いました。それは共済に「積み立て」をし、資産を預けたからです。高利回りをうたいもんくでオレンジ共済が集めた資金は選挙資金や遊興費に消えました。佐賀県内の商工業者が苦労して積み立てた資金はアルゼンチン債等での運用失敗で消えました。
共済が破綻して困るのは、積立金です。逆に言えば資産を預けなければ、それほどの心配は不要ともいえます。積立部分がなければ、つまり解約返戻金もないような少額の掛捨て保険だけならばたとえ破綻したとしても、相応の迷惑はこうむらないはずです。もちろん年齢が高くなって他の保険に入れなくなる、といった問題はありますが。しかしそもそも積み立てがなければ特に財産的には大した傷にはなりません。
つまり年金積立を無認可共済に預けるのならともかくも、月1000円程度の掛捨てならば、それほど目くじらをたてることはないでしょう。そもそも破綻しても失う資産が無いのだから。「つぶれるかもしれないし、約束を果たしてもらえないかもしれない。だけど安いからこれていい」。もちろん自己責任ですよ。
なおエキスパート共済が安いといっているのではありません。掛金は安いこともありますが、高いこともあります。それは次のページからリンクされている比較表でご確認ください。
MEDIAID(メディエイド) 終身・定期総合医療共済 REVIVE(リバイブ)10年定期生命共済
ちなみに無認可共済については2004年4月22日号の日経金融新聞には第一生命社長が「法規制がないのは契約者保護の観点から問題だ」といっています。 第一生命さんは他人のことなど言わずにまずご自身の会社の契約者保護を最優先になさることをお勧めします。
「騙された!!」のなら生命保険の転換は取り消し
なおこれは現行法に基づいての話です。生命保険業界からの突き上げもあり現行の無認可共済についての法規制等が検討されているようです。
無認可共済として注意すべきこと 無認可共済と保険会社・認可共済とは確かに違いますので、次の点に注意が必要です。無認可共済の問題点です。
●会社の状況についてどのようなディスクロージャーがなされるのか、ソルベンシーマージンがどうなっているのかについて、監督がなされていない。
エキスパートアライアンスはそのホームページ上では共済についてのあまりにも簡易なディスクロージャーしかなされていません。保険会社のディスクロージャーに比べれば大いに見劣りがします(2004.4.)。 http://www.exa11.co.jp/exa_intro/index_10/index.htm
●破綻した場合の契約者保護のシステムが存在しない。生命保険ならば「生命保険契約者保護機構」が存在しますが、そのようなものがありません。
●生命保険商品については保険数理に基づく設計がされている(はずな)ので、適正な積み立てがなされる(はずな)のでそれなりに安心。
●保険会社は試験制度により保険募集人に生命保険協会による一定の試験を課してレベルを保っているが、特に一部の無認可共済の募集人はそれがないので、どのような募集がされるか分からない。保険や保障というものはその人の人生への安心感を買うものです。その販売には相応の知識やコンサルティング能力が必要です。
●保険会社に対する苦情については金融庁に持ち込めるが、そのような苦情の持ち込み先が限られている。もちろん消費者相談窓口等はありますが、監督官庁に持ち込めないというのは大きな差です。
●無認可共済についての「在日米国商工会議所意見書」 外資系保険会社の立場に立った厳しい見方の意見書です。 「無認可認可共済を保険業法および金融庁の監督下に」
●金融庁の資料です。 金融庁「根拠法のない共済について」
エキスパートアライアンスの財務状況と再保険 手元にあるエキスパートアライアンス株式会社とエキスパート共済の2003年11月期の決算概況があります。なおネット上には「エキスパート共済」のものだけが公開されています(2004.4.)。
エキスパート共済の共済事業の販売等をエキスパートアライアンス株式会社が受け持つことになっているようです。
両者あわせてとのくらいの資産があるのか。
両者あわせての「現金預金」は約13億円、「有形無形固定資産(実態不明)」及び「保証金投資(実態不明)」はあわせて5億円ほどです。資産科目として「未収金」が計上されていますが、負債として「未払金」もほぼ同様の金額が計上されていますのでこの「未収金」に実質的資産性はなさそうです。
一方で計算上で余力ともいえる「資本」と「支払準備金」との合計は15億円ほどです。これは「預金現金」等の資産と見合っています。
つまり40万件もの契約を抱えて資産は10数億円だと考えることになります。
これが十分か否かを考えなくてはいけません。死亡保険金一人1000万円×100人で10億円です。
ただし、海外の保険会社に再保険がなされています。つまりエキスパート共済から海外の保険会社に対して万が一の場合のための保険に入っているのです。
エキスパート共済の損益計算書では事業収入のうち10%(2002年度)ないし15%(2003年)が「再出費用」となされていますから、これが再保険料でしょう。再保険にもいろいろあります。とことん負担するものから、ほんのわずかまで。どのような再保険かは筆者には分かりません。
ちなみにそもそも「再保険」の心配をすることが、心配であるということなのです。日本生命の保険に入るときに「日本生命はちゃんと再保険にはいっているのか」なんていう心配をしません。
2003年度決算概況(「エキスパート共済」のみ)
●厳しく見ると問題点はあります。しかし管理人は次のように思っています。
「年金積立を無認可共済に預けるのならともかくも、月1000円程度の掛捨てならば、それほど目くじらをたてることはないでしょう。
そもそも破綻しても失う資産(積立)が無いのだから。
『つぶれるかもしれないし、約束を果たしてもらえないかもしれない。だけど安いしお付き合いだしこれでいい』と覚悟するのならばいいのではないでしょうか。
もちろん自己責任ですよ。」
安いかどうか確認を 安いといわれていますが必ず安いわけではありません。ご自身で確認ください。 エキスパート共済
掛金は安いこともありますが、高いこともあります。それは次のページからリンクされている比較表でご確認ください。 MEDIAID(メディエイド) 終身・定期総合医療共済 REVIVE(リバイブ)10年定期生命共済 エキスパート共済・・・ネットワークビジネスとしての問題点 無認可共済であるというよりも、こちらの観点のほうが重要です。 エキスパートアライアンスと「ネットワークビジネス」
その後無認可共済規制と無認可共済の掛金値下げ
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この情報は公開情報と独自調査によります。発売元保険会社のパンフレットや約款等によりご確認ください。
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