注目商品:フェミニーヌ:女性専用入院保険(損保ジャパンひまわり生命) 女性専用の医療保険で検索すると、かなりの上位にヒットするのが、「フェミニーヌ」(女性のための入院保険:損保ジャパンひまわり生命)でしょう。2008年8月から保険料改定をしていますが、終身医療保険では老舗的な損保ジャパンひまわり生命の女性限定保険の特徴や利用に向いている層などを整理してみました。
●主な特徴 まず、この保険商品で前面に出ているのは、女性限定で女性特有の病気入院が手厚いという点と3年ごとに15万円ずつの生存給付金(ボーナス)が入院の有無に関係なく受取れるという点です。
1.入院保障が厚いといわれる病気の範囲とは? 女性特有の病気での入院の場合、通常の入院給付金よりも、1.5倍(プラン1が1.5万円)などと手厚い給付内容(1日以上入院、1入院180日限度、通算では1000日)ですが、その対象となる病気は以下となっています。 腫瘍(特定の良性新生物) ・子宮筋腫・良性新生物(乳房/子宮/卵巣/腎/腎盂/尿管/膀胱/甲状腺)など がん(悪性新生物) ・子宮がん・乳がん・胃がん・直腸がん・肝臓がん・肺がん・骨肉腫・白血病など女性がかかる悪性新生物のすべて その他の病気 ・卵巣機能障害・乳房の障害・女性生殖路の障害・低血圧症・鉄欠乏性貧血・流産・妊娠の合併症・分娩の合併症・産褥の合併症・甲状腺種・クッシング症候群・紫斑病・血小板機能障害・慢性リウマチ性心疾患・胆石症・胆のう障害・ネフローゼ症候群・慢性腎不全・膀胱炎・腎結石・尿管結石・リウマチ性多発筋痛・慢性関節リウマチなど(詳細は約款をご参照)
このように、すべての悪性新生物はもちろん、女性がかかりやすい特定の良性新生物やその他の病気と範囲が広いのがわかります。なお、正常分娩は対象にはなりません。 女性用といっても注意したいのは、妊娠してから契約しようとする場合の取り扱いですまず「異常妊娠、異常分娩」については保障の対象から外れたり、妊娠の状況によっては契約できない場合があるので、契約時には必ず確認が必要です。
2.3年ごとの生存給付金 契約してから3年ごとに入院の有無に関係なく生存していれば、女性疾病入院給付金の10倍など(プラン1では15万円)の生存給付金が最高5回受取れます。よって、プラン1では、生存給付金が保険期間15年分で最高75万円受取れる計算になります。
その他、手術給付金が出ない手術でも1日以上の入院をして健康保険の対象となる手術なら手術見舞金があること、所定の日数以上の入院なら退院祝金があること、そして先進医療の技術料相当額(1000万円限度)の補償もあり、充実している内容といえます。
3.保険期間が15年 気になるのは、保険期間が15年で、90歳まで自動更新という点です。 女性は出産や妊娠などのライフプランも変わるであろうことを意識したからでしょう。しかし、更新後の保険料が気になるところで、ある程度ターゲットを絞った保険商品といえそうです。
●保険料は? 給付内容面ではかなり充実しているといえますが、生存給付金がある分、保険料はどの程度の水準なのでしょうか?
女性専用の医療保険・フェミニーヌ
| プラン1の例 | | 生存給付金3年ごとに | 15万円 | 5回分で合計75万円(a) | 女性用重点保障入院日額 | 1.5万円 |
| 通常の入院日額 | 1万円 | 手術給付金 | 40・20・10万円 | 手術見舞金 | 5万円 | 退院祝金 | 5万〜10万円 | 先進医療 | 1000万円まで | 高度障害・死亡 | 400万〜1000万円 |
年齢別保険料 | 月払保険料 | 契約15年間の保険料計(b) | 正味負担(b)-(a) | 正味保険料月額 | 20歳 | \7,917 | \1,425,060 | \675,060 | \3,750 | 25歳 | \8,377 | \1,507,860 | \757,860 | \4,210 | 30歳 | \8,555 | \1,539,900 | \789,900 | \4,388 | 35歳 | \8,735 | \1,572,300 | \822,300 | \4,568 | 40歳 | \9,283 | \1,670,940 | \920,940 | \5,116 | 45歳 | \10,222 | \1,839,960 | \1,089,960 | \6,055 | 50歳 | \11,575 | \2,083,500 | \1,333,500 | \7,408 | 55歳 | \13,672 | \2,460,960 | \1,710,960 | \9,505 | 60歳 | \17,258 | \3,106,440 | \2,356,440 | \13,091 |
表は、重点保障の入院給付日額が1.5万円のプラン1の例ですが、通常の医療保険よりは、保険料は全体的に高めにみえます。しかし、保険期間15年間の生存給付金を5回とも受け取れるとすると、40歳までは正味負担の保険料は月額5000円程度なので、見た目ほど保険料は高くないといえるでしょう。 ただし、50代後半から急に保険料が上昇してくるので、長生きに備えた保障を期待する場合は、それなりの負担が発生するので注意が必要です。
●Wealth格付け 「女性のための入院保険」 ☆☆☆
女性専用の医療保険としてよく目にとまる保険ですが、確かに給付範囲は広く、女性が不安になる病気については保障が充実していると思います。また、手元にお金があれば使ってしまう人が、3年後の生存給付金を上手に使おうと考える一つの楽しみになるでしょう。
ただ、保険期間15年というのがどうしても中途半端な気がしてしまいます。これは、10年更新よりは期間を長くして、女性の保険見直しのインターバルに合わせようという意図や、生存給付金をつけて保険料がリーズナブルな水準におさまるように考えているのでしょう。
しかし、高齢になって保険料負担が辛くなっても、生存給付金の部分をはずせず、健康状態の審査から他の掛け捨ての保険への見直しも難しいという状況になると、家計のコントロールがきかなくなる恐れも出てきます。保険が足かせにならないように、しっかり家計をコントロールし、老後の負担に備えて生存給付金を使うのみでなく、貯めることも検討できる家計が必要でしょう。よって、☆は3つです。
★こんな人に向いている! 対象:将来の妊娠や出産などを含め、女性の体に密接な関係のある病気の保障を当面15年程度でいいので、準備したいという40歳程度までの人。そして、生存給付金も上手に使ったり、将来を考えて貯めることもできる人。 →特に負担については、生存給付金の受け取りと相殺した正味の保険料負担は40歳程度まではリーズナブルといえるが、実際に払う保険料は、生存給付金受取分が加味されて一般的な医療保険より高め。よって、保障は充実させつつ、将来の生存給付金を賢く利用したいと思っている人に向いています。
★こんな人は慎重に 老後の医療保障を長期的にリーズナブルに準備したいと考えている人。 →15年更新で90歳まで継続できるが、50代後半から急に保険料負担が膨らむ傾向があるので、もっと安い保険料負担で一生涯、長期的に医療保障を継続したいと考える人は慎重に。
(2008年10月末現在) マネーカウンセリングネットWealth ファイナンシャル・プランナー(CFPR)吹田朝子
- 注目商品200404 損保ジャパンひまわり フェミニーヌ
- 注目商品200810 フェミニーヌ 女性医療(ひまわり生命)
- 女性のための入院保険 フェミニーヌ損保ジャパンひまわり生命
- 商品比較 女性専用医療保険 by 古川悦子(21)アメリカンファミリー
- 商品比較 給付金付医療保険
- 商品比較 女性専用医療保険6商品
損保ジャパンひまわり生命「フェミニーヌ」
|