注目商品201206 医療保険新いきいき世代(いきいき世代)

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医療保険新いきいき世代(いきいき世代)

少額短期保険の中にも既存の生命保険と競合する商品も出てきています。今回は、少額短期保険の医療保険「新いきいき世代」を取り上げました。

「少額短期保険」とは？

保険業のうち、一定の事業規模の範囲で事業を行う保険会社を少額短期事業者と言います。
無認可共済のトラブルが相次いだものを解消するために、2006年の保険業法の改正に伴って誕生したのが「少額短期保険」というカテゴリーです。保険金額は「少額」に抑えられ、保険期間も通常1年以内（第二分野については2年以内）と「短期」に限定した商品で、「ミニ保険」の異名も。

無認可共済時代から実績がある少額短期保険会社だけでなく、保険業法改正後にスタートした会社も加わって、2011年10月時点で70社の少額短期の保険会社があります。

保障・補償分野で見ると、生保・医療保障分野が約4割。そのほかは、家財・賠償補償が4割強、残りはペット保険やその他の費用保険などとなっています。ユニークなニッチ商品が多いのが特徴です。

「新いきいき世代」とは？

「新いきいき世代」は、少額短期保険業者・いきいき世代株式会社が扱う医療保険です。同社では2009年より、少額保障（100万～300万円）の1年更新型の死亡保障「あんしん世代」も扱っています。

元々の医療保険「いきいき世代」は、2002年10月に当初は無認可共済として販売がスタートしました。当初は直販の月刊誌「いきいき」の読者を対象にしたもので、すでに10年の実績があります。次第に保障充実を図り、現在は「新いきいき世代」と名称も変わっています。

以前は、保険に加入できるのはグループ会社が発行する月刊誌「いきいき」の定期購読者に限られていて、保険に入り続けるには雑誌の定期購読も必要でしたが、現在は雑誌の購読者でなくても加入できるようになったようです。

「新いきいき世代」の概要

現在の「新いきいき世代」の保障内容を整理すると下表の通りとなります。
契約できるのは満年齢で20～79歳。1年更新で、最長89歳まで更新できます。保障は、入院保障、手術保障、先進医療保障だけのシンプルなもの。日額5000円コースと、日額1万円コースが用意されています。

入院保障は、入院1日目から保障され、1入院90日。通算限度については、1年ごとに更新されるため、実質的に無制限と考えられます。

手術給付金は、日帰り手術含む89種が対象です。ほかに、骨髄移植の際の骨髄幹細胞採取手術も給付の対象です。給付対象外の手術としては、治療を目的としない手術、骨折を固定するボルトなどの抜釘術、皮膚良性腫瘍、外傷を縫う手術、扁桃腺手術などがあります。

これらのほかに、先進医療保障もついています。年間の上限額は100万円（5000円コース）、200万円（１万円コース）となっています。

そのほか、付帯サービスとして、ティーペック株式会社と提携して行う24時間の電話による「健康相談サービス」をはじめ、聖路加病院での「1日人間ドック優先予約サービス」（標準コース、胃内視鏡コース）、専門医に電話や面談で意見を聞ける「セカンドオピニオンサービス」、電話や面談でカウンセリングを行う「こころのサポートサービス」、給付金の請求の際に別途一律5000円が支払われる「診断書作成費用補助サービス」などもあります。

保険料は5歳きざみで設定されています。1年更新で入り続けた場合、25歳、30歳、35歳、40歳、45歳・・・と5歳ごとに保険料がアップしていきます。下表内は日額5000円コースの例ですが、日額1万円コースの保険料は5000円の2倍にすれば計算できます。

保険料を10年定期型と比べてみると・・・

ある10年満期の医療保険と保険料を比べてみます。一部、保障内容が異なる点があるので注意が必要です。

「新いきいき世代」日額1万円コースで見た場合は次のようになります。

注目度（勝手評価です）

☆☆

◇こんな人に向く

雑誌「いきいき」の長年の読者で帰属意識が強い
年齢とともに保険料が上がっていっても問題ではない
若いころだけ医療保障があれば、老後の医療保障は貯蓄で備えられる人

◇こんな人に向かない

安く医療保障をカバーしたい人
保険料が一律の方がいいと考える人
医療保障を終身で考えたい人

普段の生活では医療保険に出会う機会がなく、雑誌「いきいき」で知って加入したことで備えることができた。そんなメリットはあるのかもしれません。長年、雑誌を愛読していて、帰属意識が高いことで満足度も高いという方もいらっしゃるようです。

一方で、保険料は定期型であるにも関わらず、やや高めと言わざるを得ません。保障内容や付帯サービスに差はあるので保険料だけで比べられませんが、終身型医療保険（終身払）でも30歳男性で日額1万円（先進医療保障付き）なら3000～4000円で加入できます。終身型医療保険の場合は保険料が一律で変わらず、保障も生涯続きます。

「新いきいき世代」は5歳きざみで保険料が上がっていき、85歳で日額1万円だと月23380円となり、続けるのは難しいでしょう。おそらくは、日額を保険料の方が上回ってしまう70代以降は、そもそも継続しにくいと言えます。

定年後はストックがあって、医療保障はだんだん不要になると見込まれる方でないと向かない商品かもしれません。
少額短期保険であってもしっかり保障内容や保険料を比較して加入したいものです。

2012年6月15日現在

ファミリーリスクコンサルタント、ファイナンシャルプランナー豊田眞弓
FP豊田真弓の心とおサイフのWealth術
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この情報は公開情報と独自調査によります。発売元保険会社のパンフレットや約款等によりご確認ください。

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