やさしくそなえる医療保険 アリコジャパンから新商品である「やさしくそなえる医療保険」が発売されました。
現在流行となりつつある「先進医療」や従来の手術給付対象外で健保対象手術をカバーする内容となっております。
※比較的身近な手術である扁桃腺除去手術は従来の生命保険の手術給付金対象外ですが、この「健保対象手術」では入院日額の5倍程度給付される。
この「やさしくそなえる医療保険」は10年定期タイプ、終身タイプ、死亡保障を付加した総合タイプの3種類となりますが、実際に活用できる終身タイプをピックアップしてみました。
また、終身タイプの中でもがん診断給付金を付加できるタイプと、割安の終身医療保険と終身がん保険の連合軍を比較してみました。
終身医療保険+がん診断給付金 月保険料と内容比較1
| 年齢
| アリコジャパン やさしくそなえる医療保険
| 日本興亜 終身がん保険
| PCA メディスマート
| 終身がん保険+ メディスマート
| 差額 | | 男 性
| 30 | 4,920 | 1,750 | 2,790 | 4,540 | -380 | 40 | 6,883 | 2,810 | 3,930 | 6,740 | -143 | 50 | 9,903 | 4,540 | 5,700 | 10,240 | 337 | 60 | 14,158 | 6,910 | 8,480 | 15,390 | 1,232 | | | | 女 性
| 30 | 4,791 | 1,490 | 2,800 | 4,290 | -501 | 40 | 5,901 | 2,020 | 3,520 | 5,540 | -361 | 50 | 7,621 | 2,750 | 4,840 | 7,590 | -31 | 60 | 10,166 | 3,580 | 7,000 | 10,580 | 414 | | |
| がん以外入院 | | 日額1万円/60日 | 日額1万円/60日 | がん入院 | | | 日額2万円/60日、がん部分無制限 | がん以外手術 | | 20万円 | 10,20,40万円 | がん手術 | | | 20,40,80万円 | がん診断給付金 | | 100万円 | 100万円 | がん診断給付条件 | | 複数回、2回目以降要入院 | 複数回、要入院 | 上皮内がん | | 50万円 | 100万円 | 健保対象手術 | | 5万円 | なし | 先進医療給付 | | 5万円 | なし | 先進医療実損填補 | | 1000万円まで | なし |
まずは上の表「月保険料と内容比較1」をご覧下さい。
ここでは終身医療保険で一番割安な保険料のPCAの「メディスマート」と、これまた終身がん保険で一番割安の日本興亜の「終身がん保険」を合わせたものと「やさしくそなえる・・」の比較(黄色部分)ですが、がんにおける入院日額と手術給付金額、それに上皮内がんの給付金が「メディスマート」と「終身がん保険」の連合軍が2倍となる(「メディスマート」と「終身がん保険」の両方から支給される)のに、保険料が男性で40代後半、女性で50歳まで、がん特約で単品のため安くなっていそうな「やさしくそなえる・・」が割高となっています。
※表の「差額」がマイナスなのは連合軍の方が保険料は安くなっていることを表している。 (連合軍の保険料 ― 「やさしくそなえる・・」の保険料)
がんにおける保障内容は、連合軍側は単品のがん保険があるため充実するのは当然なのですが、保険料ベースでも男性で50代、女性で60代前半まで明らかに優位性があります。
しかし、現在トレンドとなっている「先進医療」や「健保対象手術」が連合軍にはありません。
がんも含めた入院は日額1万円を確保し、がん保障としては診断給付金100万円のみで、「先進医療」や「健保対象手術」を付加したいと考える方につきましては「やさしくそなえる・・」を選ぶ可能性があります。
最新トレンドを織り込んでいるが・・・
そこで損保ジャパンひまわりの「健康のお守り」と比較してみました。
下の表「月保険料と内容2」をご覧下さい。
終身医療保険+がん診断給付金 月保険料と内容比較2
| 年齢
| アリコジャパン やさしくそなえる医療保険
| 日本興亜 終身がん保険
| 損保ジャパン 健康のお守り
| 終身がん保険+ 健康のお守り
| 差額 | | 男 性
| 30 | 4,920 | 1,750 | 3,390 | 5,140 | 220 | 40 | 6,883 | 2,810 | 4,350 | 7,160 | 277 | 50 | 9,903 | 4,540 | 6,190 | 10,730 | 827 | 60 | 14,158 | 6,910 | 9,040 | 15,950 | 1,792 | | | | 女 性
| 30 | 4,791 | 1,490 | 3,510 | 5,000 | 209 | 40 | 5,901 | 2,020 | 3,960 | 5,980 | 79 | 50 | 7,621 | 2,750 | 5,180 | 7,930 | 309 | 60 | 10,166 | 3,580 | 7,160 | 10,740 | 574 | | | | がん以外入院 | | 日額1万円/60日 | 日額1万円/60日 | がん入院 | | | 日額2万円/60日、がん部分無制限 | がん以外手術 | | 20万円 | 10,20,40万円 | がん手術 | | | 20,40,80万円 | がん診断給付金 | | 100万円 | 100万円 | がん診断給付条件 | | 複数回、2回目以降要入院 | 複数回、要入院 | 上皮内がん | | 50万円 | 100万円 | 健保対象手術 | | 5万円 | 5万円 | 先進医療給付 | | 5万円 | なし | 先進医療実損填補 | | 1000万円まで | 1000万円まで |
損保ジャパンひまわりと日本興亜の連合軍(近々経営統合するかもしれません)が、さすがに保険料の合計は高くなりますが、男性で60歳前後、女性で60代後半近くまで数百円の差しかありません。
内容的には連合軍側が明らかに勝っております。
終身医療、がん給付金、先進医療、健保対象手術を網羅しており、内容も同等またはそれ以上となっています。
ここまででも「やさしくそなえる・・」最新トレンドを付加していいるものの、割高であるという結論を出さざるを得ないと思います。
●まとめ
この「やさしくそなえる医療保険」ような「がん診断給付金の特約を付加すること」は意義があると思いますが、保険料が割高では、消費者にとってあまり意味がありません。
がんの入院日額、手術給付、上皮内がんの診断給付金が半分しかないのですから、保険料ベースで連合軍より2割程度安くなって初めてお勧めできると考えますが如何でしょうか。
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