通院に備えるがん保険
アフラックから看板商品「EVER」に続き、もう一方の金看板である「21世紀がん保険」についてもこの2月に改定がありました。
改定になったのは、通院保障に重点を置く特約を付加できるようになったことです。 具体的には、従来通院日額は入院日額の50%の設定しかできなかったものが100%まで設定できるようになりました。
さらに、もうひとつ入院を伴わない通院を担保する「特定通院」という特約が新たに設けられました。
2006年3月に がんになると困ってしまうがん保険 という表題で、このコラムを初めて書かせていただいて約1年が経過しましたので、ご本家のアフラックの改定と合わせて再考したいと思います。
今回は、「21世紀がん保険」において通院、特定通院、退院給付金を最大限付加した場合と他社商品の比較をまとめてみました。
終身がん保険 診断給付金100万円 入院日額10,000円
| 東京海上日動あんしん | 三井住友海上きらめき | 日本興亜 | アフラック | 男性:月保険料 30歳 | 2,358 | 2,280 | 半年・年払いのみ | 2,330 | 40歳 | 3,250 | 2,980 | 2,210 | 3,328 | 50歳 | 4,612 | 4,020 | 3,470 | 4,754 | 60歳 | 6,456 | 5,420 | 5,100 | 6,811 | 複数の診断給付 | ○ | ○ | ○ | × | 診断給付の条件 | 診断のみ | 診断・入院 | 診断・入院 | 診断のみ | 上皮内がんの給付 | 100% | 100% | 100% | 10% | 通院日額 | @5,000 | × | × | A10,000※ | 特定通院日額 | × | × | × | B10,000※ | 手術 | 10〜40万 | 10〜40万 | 10〜40万 | 20万 | C退院給付 | 10万 | 20万 | 10万 | 30万※ | 180日超入院割増 | 5,000 | × | × | × | 解約返戻金 | 〇 | 〇 | × | × | ・@20日以上入院前後の通院 ・A5日以上入院後の通院 ※アフラックでは入院日額と同額(新設) ・B入院なしの通院 ※アフラックのみ(新設) ・C20日以上入院後の退院 ※アフラックの通院、特定通院、退院給付は上限で表示、金額を下げる ことも、はずすことも可能
「21世紀がん保険」の通院、特定通院、退院給付ははずすことも可能で、金額の設定も上限は入院日額(ここでは1万円)までできます。
活用方法としては、退院給付金を最大の30万円に設定して、それを通院費用に当てるとすれば、あえて通院の特約は必要ないかもしれません。
ただ、昨今、がんであろうと入院に日数はかなり短くなり、その後の通院による治療のウエイトが大きくなるというケース増えていますので、「退院給付+通院特約」という付保の仕方もありかもしれません。
前回も触れておりますが、アフラックのがん保険のネックは、診断給付金が1回だけであることと上皮内がんの給付が10%しかないことです。
しかし、そのデメリットに目をつぶって通院(特に入院を伴わないもの)をカバーしたいのであれば、今回の改訂に伴い「21世紀がん保険」は活用できます。
実際の現場では・・・ 実際に現場で、入院日数が短くなり通院による治療日数が増えている傾向をがん保険でどのように備えればいいか・・というご相談を受けた場合のポイントをまとめてみます。
- どの保険会社も、退院給付金は継続して20日以上の入院でないと支給されない
- 通院の給付金は、アフラックなら5日以上、あんしん生命なら20日以上の入院でなければ給付されない
この2点をきちんと押さえていただき、給付金を請求する際の手間やコストをお話します。 診断書を病院から発行してもらうのに4千〜5千円の手数料がかかりますから、なるべく診断書をもらう回数は減らした方がいいわけです。
退院給付金であれば、退院した際の診断書で入院、手術を含めて全部を網羅できますが、退院後の通院の診断書については随時、あるいは何回かまとめて診断書を発行してもらわなければなりません。
ただ、退院給付金は20日以上の入院でなければ支給されないのであれば、確実に支給されるとは限りません。
これらの想定を考慮して、通院、退院の給付金を付加すればいいのかな、と思います。
実際には診断給付金がありますので、診断給付金が出やすいタイプ(上皮内がんでも、2年経過後の再発でも支給される)を選択して、それで通院等はカバーする、というシンプルな方向に落ち着くお客様が少なくありません。
通常、がん以外の入院にも備えられる普通の医療保険に加入されている方が多いので、保険料が断然安く、診断給付金に焦点絞ったものが合理的です。
がん保険と普通の医療保険の両方に加入していれば、入院も手術の給付金も両方から支給されるわけですから、あまりがん保険に特約をつける必要はないのかもしれません。
アフラックの「21世紀がん保険」は、先進医療の特約や前記したように通院や退院給付の特約をフリープランで設計できますが、実際に給付を受ける際にはそれなりの条件があり、手間やコストがかかりますので、がんと診断された場合に確実に給付される診断給付金に焦点を絞りコストが低いもの(日本興亜など)がいいのではないでしょうか。
2007年2月
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