弱体者向け医療保険の比較 相談業務をしていて時折あるのが、持病や病歴によって保険加入ができないケース。特に医療保障での相談があります。たまたま最近、50代の方からのご相談を受けたこともあって、今回は50代の弱体者向け医療保険について取り上げます。
無選択型と弱体者型
今回の比較で取り上げたのは、これまで別のコラムでも取り上げられてきた無選択型医療保険と、病気でも入れる注目の医療保険として取り上げられてきたものです。
参照 無選択型医療保険 注目商品「千客万頼」
それぞれの特徴を簡単に整理しておきます。詳しく上記コラムをご参照ください。
無選択型医療保険
弱体者向け医療保険の1種で、無告知・無審査で加入できます。ただし、@入院・手術は保障開始から90日以内の発病は給付がなく、A契約前の既往症や、それと医学上重要な関連があるとされる病気についても給付はなし、B契約時に既に発病していても、保障スタートから2年以上経過し、所定の条件を満たせば給付を受けられます。
主な無選択型医療保険としては、現在、下記の3商品が挙げられますが、いずれも定期型です。80歳または85歳まで自動更新はできますが、保険料は更新ごとに上がっていきます。
弱体者型医療保険
「弱体者型医療保険」という呼び方が正しいかどうか不明ですが、他に名称が浮かばないので使わせていただいております。前述の通り、無選択型も弱体者型の一部なのですが、ここでは「無選択型以外の弱体者型」という狭義で分類させていただいております。
注目されているのは「千客万頼」です。他にも、糖尿病でもコントロールされていれば加入できる定期保険(医療保障は特約)などもありますが、今回は医療保障に主眼を置いた企画のため、省きました。
「千客万頼」は、@2年以内に入院・手術をしていない、A5年以内にがんで入院・手術をしていない、B今後3ヵ月以内に入院・手術の予定がない、C現在、がんまたは肝硬変と医師の診断または疑いがあると指摘されていない、D公的介護保険の要介護認定(要支援含む)を受けたことがない、といった条件をクリアすれば、現在たとえ病気でも、原則、加入できます。しかも、すでに発症している病気や治療歴のある病気も保障してくれます。
もちろん、この特徴は、弱体者保険の特性というより、「千客万頼」の特性ということです。
4商品を比較すると
「千客万頼」は無選択型と違って、一定条件をクリアしないと加入できない保険ですので、あくまでも、この商品に入れる程度の既往症がある人にとってどうか、という視点で見ていきます。 具体的には、たとえば、入院・手術から2年経った人や、がん入院・手術から5年経った人、今後3ヵ月以内に入院・手術の予定がない人、現在、がんや肝硬変でない人、要介護状態になったことがない人・・・なら、原則対象となりますが、そういった人にとっては、迷う余地なく「千客万頼」がいいでしょう。
「千客万頼」のメリットを整理してみます。 ・終身型で保障が生涯続く、保険料も変わらない ・すでに発症している病気や治療歴のある病気も保障 ・入院保障が1入院120日、通算限度1000日で、5日以上の入院で5日目からだが初期入院給付金もあり、一般の医療保険並の保障。
逆にデメリットとしては、終身型なので、定期型中心の無選択型保険より、当初は保険料が高めになる点が挙げられます。
(2005年8月現在)
既往症がある方の医療保険選び
既往症がある人でも病状が軽度であるなら、場合によっては、一般の医療保険に入れる可能性もゼロではありません。きちんと告知をして申し込み、審査を受けてみるといいでしょう。「部位不担保」といって特定の病気のみ保障からはずせば契約できる場合もあります。
しかし、明らかに一般の保険に入れない場合には、いきなり無選択型を検討するのではなく、まず、「千客万頼」を検討され、それでもダメな時に、しかも、どうしても医療保障が必要だというときには無選択型医療保険を検討する、という順番で考えるといいでしょう。
ファイナンシャルプランナー 豊田眞弓(2005年8月現在)
引受基準緩和医療比較 アメホvsアフラック 商品比較 限定告知型の医療保険 限定告知・引受基準緩和医療比較 引受基準緩和型の終身医療比較1 引受基準緩和型の終身医療比較2 告知義務と質問に答える義務 商品比較無選択型の医療保険 弱体者向け医療保険の比較 限定告知型医療保険の比較 やさしいEVER(アメリカンファミリー) 注目商品 みんなのほすピタる アメリカンホーム スミセイの千客万頼(住友生命)住友生命 まもりたい(アリコジャパン)アリコジャパン 限定告知型医療保険損保ジャパンひまわり生命
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