保険料の払込方法には、毎月払い込む月払、半年ごとに払い込む半年払、毎回1回払い込む年払があります。
保険料の負担を見てみると月払>半年払>年払となり、まとめて払い込む方法をとるほど保険料負担が軽減できます。
一般的には、年払は月払より保険料が3%くらい安くなると言われています。
また、保険料の払込経路の主なものは以下のとおりです。
口座振替扱 |
生命保険会社と提携している金融機関などで、契約者が指定した口座から、保険料が自動的に振替えられる方法です。 |
団体扱 |
勤務先などの団体で給与から引去る(天引する)方法です。
生命保険会社と勤務先団体が契約していれば利用できます。給与は毎月発生するものですので、一般的には、「月払」です。
勤務先の払込方法は同一の条件が団体扱の一つの条件ですので、自分だけ「年払」や「半年払」を選択することはできません。
その場合は、口座振替扱、集金扱、送金扱を選択することになります。 |
集金扱 |
生命保険会社が派遣した集金担当者に払い込む方法です。
契約者が指定した集金先が保険会社の定めた地域内にある場合に利用できます。
保険料の払込経路で、一番保険料が割高となるのが、集金扱いです。
人件費がかかる分、保険料に上乗せされるということです。 |
送金扱 |
生命保険会社が指定した金融機関などの口座に、あらかじめ送られてくる振込用紙などを用いて送金する方法です。
口座振替扱は自動引き落としで保険料を払った気がしない・・・という方々に支持がある払込方法です。 |
「団体扱」の場合、団体割引が適用になる場合もあります。退職後は、給与天引きができなくなりますので、一般的には、「口座振替扱」になります。
その場合、団体割引がきかなくなりますので、退職後も保険料を割安で継続したい場合は、「口座振替扱」の年払を選択すれば、月に換算して団体割引と同じくらいの保険料になります。
ただ、年払を選択した場合、年に1度しか保険の見直しができなくなってしまうことがデメリットです。
「団体扱」以外であれば、保険料の払込方法には以下のようにバリエーションがありますが、
各保険会社によって異なりますので、確認が必要です。
一時払 |
契約の際、保険期間全体の保険料を一時に払い込む方法です。 |
前納・一括払 |
あらかじめ数回分の保険料を払い込む方法です。 |
ボーナス併用払 |
ボーナス月(年2回)に保険料を増額して払い込む方法です。
毎月の保険料負担が軽減できます。 |
頭金
(一部一時払) |
契約時にまとまった資金を活用して、保険金額の一部に対応する保険料を一時に払い込む方法です。 |
保険料をまとめて一括して支払う方法には、「一時払」と「前納(一括払)」が代表的です。
この2つの払込方法の違いは何でしょう?
一時払 |
前納(一括払) |
<払込方法の解説>
契約時に保険期間全体の保険料を一度に払い込む方法。一度払い込んだ保険料は、契約期間の途中で解約したり、死亡しても、それ以降の保険料は返金されません。 |
<払込方法の解説>
年払または半年払の保険料を数回分まとめて前払いしておく方法。契約期間の途中で解約や死亡した場合は、まだ到来していない保険期間について前払いした保険料は返金されます。全期間をまとめて支払うことも、保険期間内の○年分をまとめて前納したい、というどちらの方法も選択することが可能です。 |
<保障の制限>
入院や手術といった特約を付けることはできません。 |
<保障の制限>
入院や手術といった特約を付けることもできます。 |
<税金面>
支払った保険料については、生命保険料控除の対象になりますが、保険料を支払った年(初年度の1回)だけしか控除を受けることはできません。 |
<税金面>
支払った保険料については、入院給付金などの特約分の保険料も含めて生命保険料控除の対象になります。前納したお金で、毎年保険を買っていることになるので、毎年生命保険料控除が受けられます。(60歳払済の保険であれば、60歳まで毎年可) |
ケースを想定して払込方法を比較してみましょう。
30歳男性が、60歳まで保険料を払い込んで、一生涯の死亡保障1,000万円の保険に加入する場合、終身保険1,000万円、60歳払済という保険に加入することになります。
「月払」の払込方法を選択した場合、60歳まで毎月保険料を支払って保障をもつことになりますが、もし2年後に亡くなった場合は、保険料は2年分ほどしか支払わず、1,000万円の死亡保障を残された家族のために用意することができます。
「一時払」の払込方法を選択した場合、30歳時に60歳時までの保険料をまとめて支払うことになりますので、「月払」に比べると、60歳までの総払込保険料は少なくなります。
「一時払」をしてもらうことにより、保険会社はまとまったお金を運用することができますので、そのお礼として、保険料を割り引くのです。
もし2年後に亡くなった場合は、確かに1,000万円の死亡保障を残された家族のために用意することはできますが、すでに60歳までの保険料を払い込んでしまっていますので、「月払」と比べると払込保険料をはるかに多く払ったことになります。
このようなケースは「月払」にしておけばよかった・・・となります。
「前納(一括払)」の払込方法を選択した場合、30歳時に60歳時までの保険料を支払うことになります。
これは「一時払」と同じ考えで、「月払」に比べると、60歳までの総払込保険料は少なくなります。
「前納(一括払)」をしてもらうことにより、保険会社はまとまったお金を運用することができますので、そのお礼として、保険料を割り引くのです。
もし2年後に亡くなった場合は、1,000万円の死亡保障を残された家族のために用意することはでき、33歳から60歳までは払込期月が到来していないという理由で保険料の返還があります。
ここが、「一時払」と異なる点です。
保険料のまとめ払いの中で、一番保険料が安くなるのが「一時払」ですが、このようなリスクがあるということを理解しておきましょう。
終身保険や個人年金保険など、貯蓄性のある保険種類に関しては、まとめ払いを活用すると、解約を前提とした場合には、より貯蓄性をアップすることができます。
加入時の予定利率・年齢によっても異なりますが、まとめ払いをすることによって、約3年〜11年の間で、解約した場合でも払込んだ保険料の100%以上戻るような保険商品もあります。
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保険料の払込方法はいろいろありますが、メリット・デメリットがあるので、しっかりと確認しましょう。口座振替扱による月払いが最も多いですが、
貯蓄性のある保険種類に関しては、まとめ払いを活用すると、解約返戻率が月払いに比べて高くなります。
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2005.11.6記事 2007.7更新 |