万が一のときの保障を得るために、保険料を保険会社に払い込んでいます。
では、保険料は誰がどのようにして決めているのでしょう?
保険料は、保険会社のアクチュアリー(保険計理人)と呼ばれる、保険数理に詳しい専門が、「予定死亡率」、「予定利率」、「予定事業費率」という3つの予定率に基づいて計算することになっています。
「予定死亡率」
過去の統計をもとに男女別、年齢別の死亡者数を予測し、将来の保険金などの支払いに必要な保険料を算出するのに使用します。
つまり、どのくらいの人が死亡して保険金を支払うことになるかを予想し、どのくらいの保険料を集めたらよいのかを導く率です。
保険会社は、契約者から集めた保険料を株式・債権・貸付・不動産などに投資をして運用していますが、その際に一定の運用収益(運用利回り)を想定して、その分を保険料から割り引いています。
この割引率(運用利回り)を予定利率と呼んでいます。
「予定事業費率」
保険会社が保険事業を運営するために必要となる経費の見込み額のことです。
この場合の経費とは、保険会社社員のお給料、契約締結時までの事務費や、契約を継続するために管理する費用などで、保険料に占めるその経費の割合を予定事業費率と呼んでいます。
基本的な保険料の構成は、次のようになります。
また、保険料の中から、将来の保険金などを支払う責任準備金を積み立てています。
責任準備金とは、預貯金などとは異なり、契約者全体の共同準備財産です。
責任準備金の他に、保険金などの支払い財源となる資産を確保するために、保険会社は、次のような保険契約準備金を積み立てています。
■社員(契約者)配当準備金(配当金の仕組み)
■価格変動準備金
保険会社が所有する株式等の価格変動による損失に備えるための積立金で、株式などの売買による損失が発生した場合のみ取り崩すことができます。
■支払準備金
すでに支払事由が発生しているが、決算期にまだ支払っていない保険金・返戻金・給付金などは、決算期にこれを積み立てます。
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保険料は、各保険会社のアクチュアリー(保険計理人)と呼ばれる保険数理に詳しい専門家が、予定死亡率、予定利率、予定事業比率に基づいて算出しています。
最近では、各保険会社は2007年4月に保険料の大幅な見直しを実施しました。
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2004.5.9記事 2007.7更新 |