「生きるチカラ」の設計書の読み方 ■生命保険のパンフレットや設計書を理解するために 9026 新・生きるチカラ 日本生命 生きるチカラ 日本生命 ニッセイ保険口座 日本生命
生きるチカラ 日本生命保険証券の読み方 新・生きるチカラ 日本生命保険設計書の読み方
生きるチカラ いくつもの「生きるチカラ」の設計書を見たところ、なぜか「ガン重点タイプ」の設計書ばかりが目立つ。(もちろん左の提案書のようにキッチリと比較提案してあるものもあるが。)
「フル装備タイプ」や「医療重点タイプ」だと保険料が高くなるために、当初から「ガン重点タイプ」を提案しているということなのだろうか?。「医療保障」に重点を置くよりも、「定期保険部分の死亡保障」に重点を置いたほうを、保険会社や営業員が望むのだろうか?。つまり保険料が例えば月額4000円違うのならば、それを「医療保障」ではなく「死亡保障」に上乗せしたいということなのだろうか?。
フル装備タイプ設計書 42歳保険料25,501円 ガン重点タイプ設計書 42歳保険料21,066円
顧客は「ガン重点タイプ」よりも「フル装備タイプ」「医療重点タイプ」をまずは望むのが当然だろう。だとすれば左の提案書のように比較がなされているはずだ。なのに、なぜか「ガン重点タイプ」ばかりが提案されているようだ。これは顧客の事情ではあるまい。保険会社の事情なのか、それとも保険会社の営業員の都合なのだろうかと考えてしまう。
もちろんそんなことはないだろうが、万が一そうだとすれば、この「終身医療保険」を名乗る保険商品は本末転倒の商品ということになる。もちろんちゃんと説明がなされていれば「ガン重点タイプ」が悪いということではない。なお払込満了後の「ガン重点タイプ」のガンについての保障内容は日額いくらの入院給付金だけである。普通の単体のガン保険には診断一時金その他がついているのが普通だけれども。 参考「ガン重点タイプ」保険証券 さて「生きるチカラ」の「フル装備タイプ」「医療重点タイプ」「ガン重点タイプ」販売実績の内訳は実際にはどうなっているのだろうか。公表して欲しい。
この「ガン重点タイプ」が多く提案されるという問題は販売する営業員の誠実さと能力を試す絶好のチャンスとなるだろう。つまりいきなり「ガン重点タイプ」が提案されたならば様子を見よう。顧客から問われずともこの辺の説明をキッチリとするか否かがその判断材料となるだろう。そして「なぜこのタイプなのか」をよく問いただし、反応を見たらいい。
----2003年4月 bird発行人
「生きるチカラ」 1.設計書を読み込んで ・この商品のメインである『終身の医療保障』は、保障の内容を3つのタイプから選択できる。そして当然、タイプによってその保険料にも差があることが予想される。しかしこの設計書を見る限り、他のタイプの内容がわからない。
実際は商品名にカッコ書きでタイプ名が表示され、タイプごとに設計書が用意されている。ただし、最も保障内容が充実して保険料も高いタイプにはカッコ書きがなく、(多分)保険会社としては勧めたいタイプ(フル装備タイプ)なのだと想像できる。
したがって、保障プランの見積りをお願いすると、どれかのタイプを提示され、営業担当者が黙っていれば、他のタイプの存在には気付かないまま契約することもあるかもしれない。後悔しないためにはいろいろなパターンの設計書が見たい。このタイプ以外でなければ加入できないなどと思い込まずに、営業担当者に質問してみよう。
・2ページにわたる『将来受取額のご説明』について
この商品は、保険の種類として「定期付終身保険」に分類される。「定期付終身保険」の「解約返戻金(この商品では解約払戻金)」は、「定期保険」と「終身保険」のそれぞれから発生し、解約したときには合算された金額の「解約返戻金」が支払われる。
通常、「定期保険」部分の「解約返戻金」の金額は、満期(保険期間満了)の直前に最高額になり、満期時にはゼロになるように推移していく。一方、「終身保険」部分の「解約返戻金」の金額は、保険期間が終身であるため『想定満期』が設けられ、この『想定満期』のときに、「終身保険」部分の保険金額である「満期保険金額」と等しい金額になることを前提に増加していく。
したがって、「定期付終身保険」の「解約返戻金」の金額は、加入後に次第に増加していき、「定期保険」の満了時点で一時的に降下する。そして以降は「終身保険」部分のみから生じる「解約返戻金」が、『想定満期時』の「満期保険金額」を目標に、ゆるやかに増加することになる。
しかし、このページで経過年数ごとの『解約払戻金』の推移を観察すると、『定期保険特約等更新満了』になってもその金額は減ることなく増え続けている。そして保険料払込満了時期における金額を最高額として、以降は順調に減っていく。この保険は「終身保険」部分の「死亡保険金額」が10万円と定められているので、『解約払戻金』の金額はそれまでずっと減少していくと考えられる。
このように理解できたとしても、保険料払込満了の時点で解約すれば、累計払込保険料の5分の1弱のお金が戻ってくるのに、解約せずに『医療保険』をそのまま継続すると、『医療保険』のお世話にならない限り、貰えるのは死亡した場合の10万円が最高かぁ…。と、思わずにいられない。(もちろん、その分それなりに保険料が安くはなっているのだろうけれども。)
こんなボヤキが聞かれるのは必至なのに、敢えて(?)この推移表を明示する保険会社は立派である。この保険に加入したとして、保険料払込満了と同時に解約して、新たに終身医療保険に加入したら、どのような保障内容で保険料はいくらになるのか、営業担当者に尋ねてみて頂きたい。
『保険料払込満了』となる年齢は、多くの場合高齢であり、保険料は恐ろしく高い!そしておそらくは何らかの病歴があり、真面目に「告知」したら加入できないかもしれない。そう考えると、保険料払込満了後も継続していた方が安心に思えてくる。
『保険料払込満了』後の医療保障準備の目安があれば、まとまった金額である『解約払戻金』を活用したり、運用することもできる。将来を堅実に考える人にとって、この『将来受取額のご説明』は、意外にいいかもしれない。生命保険と同時に、長期的な資金計画も立てられる。
2.タイプと医療保障の内容
1.カッコ書きなし(フル装備タイプ)‥病気やケガで入院したとき「入院給付金」、手術を受けたとき「手術給付金」が支払われる。がんの治療で入院したとき「がん入院給付金」、手術を受けたとき「がん手術給付金」、入院後退院したとき「がん退院後療養給付金」が支払われる。がんによる給付金は上乗せして支払われる。死亡・高度障害状態に該当したとき10万円の「死亡・高度障害給付金」が支払われる。
2.(医療重点タイプ)‥病気やケガで入院したとき「入院給付金」、手術を受けたとき「手術給付金」が支払われる。死亡・高度障害状態に該当したとき10万円の「死亡・高度障害給付金」が支払われる。
3.(がん重点タイプ)‥がんの治療で入院したとき「がん入院給付金」、手術を受けたとき「がん手術給付金」、入院後退院したとき「がん退院後療養給付金」が支払われる。死亡・高度障害状態に該当したとき10万円の「死亡・高度障害給付金」が支払われる。
3.付加できる「特約」の内容
・死亡関係の特約
1.生活保障特約‥病気やケガで死亡・高度障害状態になったとき「死亡・高度障害保険金」が『生活資金』として毎年支払われる。
2.定期保険特約‥病気やケガで死亡・高度障害状態になったとき「死亡・高度障害保険金」が一時金で支払われる。
3.新生存給付金付定期保険特約‥病気やケガで死亡・高度障害状態になったとき「死亡・高度障害保険金」が一時金で支払われる。契約日から数年ごとや、特約期間満了時に生存していれば「生存給付金」が支払われる。
・災害・疾病関係の特約
1.3大疾病保障定期保険特約‥3大疾病(がん・急性心筋梗塞・脳卒中)になったとき「3大疾病保険金」が支払われる。病気やケガで死亡・高度障害状態になったときは「死亡・高度障害保険金」が支払われる。
2.疾病障害保障定期保険特約‥病気で所定の身体障害状態になったとき「疾病障害保険金」が支払われる。病気やケガで死亡・高度障害状態になったときは「死亡・高度障害保険金」が支払われる。
3.新介護保障特約‥公的介護保険制度の要介護3以上に認定されたとき、または所定の要介護状態になったとき「介護年金」が支払われる。
4.新傷害特約‥災害で死亡したとき「災害死亡保険金」が支払われる。災害で所定の身体障害になったときは、障害の状態に応じた「障害給付金」が支払われる。
5.災害割増特約‥災害で死亡したとき「災害死亡保険金」が支払われる。災害で所定の高度障害状態になったときは、「災害高度障害給付金」が支払われ、「災害死亡保険金」と「災害高度障害給付金」は重複して支払われない。
6.特定損傷特約‥骨折・関節脱臼・腱の断裂の治療をしたとき「特定損傷給付金」が支払われる。
7.新成人病入院特約‥成人病で5日以上入院したとき「成人病入院給付金」が支払われる。成人病で所定の手術を受けたとき、受けた手術の種類に応じて「成人病手術給付金」が支払われる。
8.女性入院特約‥女性特定疾病で入院したとき「女性入院給付金」が支払われる。
9.長期入院特約‥病気やケガで125日以上入院したとき「長期入院給付金」が支払われる。「長期入院給付金」の支払がないときは「健康祝金」が支払われる。
10.通院特約‥入院給付の対象になる入院をして退院後、120日以内に通院したとき「通院給付金」が支払われる。
11.短期入院特約‥2日以上継続して院したとき「短期入院給付金」が支払われる。
12.新災害入院特約‥ケガで入院したとき「災害入院給付金」が支払われる。
13.新入院医療特約‥病気で入院したとき「疾病入院給付金」が支払われる。病気やケガで所定の手術を受けたとき、受けた手術の種類に応じて「手術給付金」が支払われる。
14.がん入院特約‥がんによる「入院・手術・退院後療養給付金」が支払われる。
・その他の特約
1.保険料払込免除特約‥3大疾病・身体障害状態・要介護状態になったとき、以降の保険料払込が不要になる。この特約を付加すると、上記(災害・疾病関係特約)に当該する部分の保険料が高くなる。
2.ファミリー特約‥配偶者とこどもの「死亡・高度障害保険金」が支払われる。
3.リビングニーズ特約‥余命6ヶ月以内で死亡保険金の前払い請求ができる。特約保険料はない。
----2003年4月 hina-chan 生きるチカラ 日本生命保険証券の読み方
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