健康物語の保険設計書の読み方
0603 旧安田生命(現明治安田)
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■生命保険のパンフレットや設計書を理解するために 9026
健康物語 安田生命のホームページ
健康物語 定期付終身保険0458.htm 健康物語(第二章) 定期付終身保険0036.htm 健康物語フルケア 介護保障保険0554.htm シニアの健康物語 定期付終身保険0347.htm
1.設計書を読み込んで
・この商品の設計書は「介護プラン」・「入院プラン」・「3大疾病プラン」に加えて「生前給付保障プラン」に分かれている。
一見してそれぞれ異なった内容の『設計プラン』の説明かと思ったら大間違い。1つの契約(保障)内容が、部門ごと(?)に分かれて説明されているのであった。これが理解できれば、この形式はとても解かりやすいようにも思える。しかし、やっぱり紛らわしい。
・一般的に『介護保険』では、『所定の要介護状態』が180日以上継続していると認定されてから「介護保険金」が支払われるのが主流になっている。そして『所定の要介護状態』とは、公的介護保険には連動していない場合が多い。
この保険では、公的介護保険に連動した要介護状態である「要介護4または5」になったとき、「介護保険金」である「介護初期費用準備金」が一時金で、継続費用として「収入保障年金」が毎月支払われる。
「要介護4または5」の状態とは『要介護状態』としては重い方であり、「介護保険金」の必要性も重い。この保険では、その「要介護4または5」の状態になったとき30日程度で「介護初期費用準備金」が支払われる。そして「要介護4または5」以外の『所定の要介護状態』では、一般的な『介護保険』と同様に180日経過後から支払われるとされる。
この設計書には『180日以上』とか『30日程度』という記述はない。
おそらく『パンフレット』に記載されていて、優秀な(?)営業担当者が詳しく説明してくれるのだろうけれど、保険金の支払事由や具体的な日数などは、小さ〜くてもいいから設計書にも載せてほしい。
・死亡したり高度障害状態になったときは『死亡・高度障害保険金』として「生活安定一時金」が一時金で、「収入保障年金」が毎月支払われる。
死亡・高度障害状態のときは「終身保険部分」からも保険金が支払われる。したがって「生活安定一時金」の金額は、「終身保険部分」の保険金額の分だけ「介護初期費用準備金」の金額より多くなっている。
・一時金で支払われる給付金の金額が、1万円単位まで表示されるのは極めて珍しい。
この設計プランは『転換(既契約の下取り)制度』を利用するものであり、この保険会社(安田生命)では『転換価格』が1万円未満の金額まで反映されるらしい。ゆえに「新・介護保障定期特約部分」の保険金額が、すばらしいことに100円単位まで表示されている。
・単純に考えると、「介護初期費用準備金」の金額と「収入保障年金」の受取合計額を合算すれば「新・介護保障定期特約部分」の保険金額と合致しそうなものである。
しかしこの設計書では合致していない。こうなると「介護初期費用準備金」および「収入保障年金」の保険金額と「新・介護保障定期特約部分」の保険金額との関連性が理解できない。保険金額の設定基準、というか数字の根拠がサッパリ解からない。
一般の皆様は、こんなコトは〈保険会社が決めたのだからそうなのだろう〉、と疑問にも思わず「契約申込書」に快く押印するのかもしれない。
しかし気になる。解からない。安田生命のホームページを見ても解からなかった。誰か教えてほしいっ!
・ケガや病気で入院したとき、「新・短期入院特約」により入院1〜4日の短期入院が、「新・災害入院特約」および「疾病入院特約」により5〜12日の入院が保障される。
入院特約の付加方法として、それぞれの特約の『入院給付金日額』は同額としなければならないのが一般的といえる。しかし、この保険では「新・短期入院特約」の『入院給付金日額』を「疾病入院特約」の3倍に設計することができる。『入院給付金日額』を3倍にすれば保険料も3倍になるわけだが、統計によると日帰りを含めて4日以内の入院も多く、入院保障をメインに考える人にとって良いお話である。
ただし、保険会社としては『主契約』である『介護保障』や『死亡保障』をメインに考えてもらいたいのが本音である。そして『主契約』のボリュームが営業担当者の『営業成績』に直結している。『入院保障』などという、オマケともいえる『特約』のために保険料を沢山支払うよりは、『主契約』である「介護プラン」の方に……、とは口が裂けても言えない。そして設計書には、この『3倍設計可能』の記述がない。したがって、最初から短期入院保障を『3倍』に設計した「入院プラン」を提示する営業担当者は良心的ともいえる。
入院保障をメインに考えているならば、この設計書だけでなく『パンフレット』も熟読しよう!
・付加できる特約として「女性専用医療特約」がある。この設計書を提示されている人が男性なのでこの特約は付加できず、特約内容一覧では『入院給付金日額』が空欄になっている。
しかし『入院保障』の説明部分には「女性特定疾病」などのような、『女性』の文字が見当たらない。これでは、この特約を付加したときの説明がされていないように思ってしまう。
もしかしたら、この商品の設計書用紙は男性用と女性用の2種類あるのかナ?…合併を控えた会社にそんなヒマがあるとは思えない。この特約は、女性特定疾病または成人病になった場合を保障する特約である。だから『成人病』として説明してるダロ!ということかもしれない。
それなら「女性専用医療特約」なんて名前つけんなヨ!と怒りたくもなる。やはり『パンフレット』は熟読した方が良さそうである。
2.付加できる「特約」の内容
・災害・疾病関係の特約
「フルケア介護プラン」
1.特定疾病保障定期特約‥3大疾病(がん・急性心筋梗塞・脳卒中)になったとき「特定疾病保険金」が一時金で支払われる。病気やケガで死亡・高度障害状態になったときは「死亡・高度障害保険金」が支払われる。
2.総合障害保障定期特約‥所定の障害状態になったとき「総合障害保険金」が支払われる。死亡したとき「死亡保険金」が支払われる。
3.災害割増特約‥災害で死亡したとき「災害割増保険金」が支払われる。
4.傷害特約‥災害で死亡したとき「災害保険金」が支払われる。災害で所定の高度障害状態になったとき、障害の状態に応じた「障害給付金」が支払われる。
「フルケア入院プラン」
1.特定損傷特約‥特定損傷(骨折・関節脱臼・腱の断裂)の治療を受けたとき「特定損傷給付金」が支払われる。特定損傷で30日以上入院したとき「回復支援給付金」が支払われる。
2.新・短期入院特約‥病気やケガにより、日帰りから4日までの入院をしたとき「入院給付金」が支払われる。
3.新・災害入院特約‥ケガで5日以上入院したとき「入院給付金」が支払われる。
4.疾病入院特約‥病気で5日以上入院したとき「入院給付金」が支払われる。3大疾病(がん・急性心筋梗塞・脳卒中)のときは支払日数無制限。
病気やケガで所定の集中治療室管理を受けたとき「集中治療給付金(ICU給付)」が支払われる。
病気やケガで所定の手術を受けたとき、受けた手術の種類に応じて「手術給付金」が支払われる。
病気やケガで給付倍率40倍の手術後30日以上入院したとき「手術後療養給付金」が支払われる。
5.成人病入院特約‥成人病で5日以上入院したとき「入院給付金」が支払われる。3大疾病(がん・急性心筋梗塞・脳卒中)のときは支払日数無制限。
成人病で所定の集中治療室管理を受けたとき「集中治療給付金(ICU給付)」が支払われる。
成人病で所定の手術を受けたとき、受けた手術の種類に応じて「手術給付金」が支払われる。
成人病で給付倍率40倍の手術後30日以上入院したとき「手術後療養給付金」が支払われる。
6.女性専用医療特約‥婦人特定疾病または成人病で5日以上入院したとき「入院給付金」が支払われる。
婦人特定疾病または成人病で所定の集中治療室管理を受けたとき「集中治療給付金(ICU給付)」が支払われる。
婦人特定疾病または成人病で所定の手術を受けたとき、受けた手術の種類に応じて「手術給付金」が支払われる。
婦人特定疾病または成人病で給付倍率40倍の手術後、30日以上入院したとき「手術後療養給付金」が支払われる。
7.がん入院特約‥がんで5日以上入院したとき「入院給付金」が日数無制限で支払われる。
がんで所定の集中治療室管理を受けたとき「集中治療給付金(ICU給付)」が支払われる。
がんで所定の手術を受けたとき、受けた手術の種類に応じて「手術給付金」が支払われる。
がんで給付倍率40倍の手術後30日以上入院したとき「手術後療養給付金」が支払われる。
8.長期入院特約‥病気やケガで125日以上入院したとき「入院給付金」が支払われる。3大疾病(がん・急性心筋梗塞・脳卒中)のときは支払われない。
9.通院療養特約‥病気やケガで5日以上入院して退院後、120日以内に通院したとき「通院給付金」が支払われる。病気やケガで30日以上入院して退院したとき「療養給付金」が支払われる。
10.特定疾病保障年金特約「フルケア3大疾病プラン」‥3大疾病(がん・急性心筋梗塞・脳卒中)になったとき「療護年金」が支払われる。
・その他の特約
1.ファミリー定期特約‥妻やこどもの「死亡・高度障害保険金」が支払われる。
2.家族傷害特約‥妻やこどもが災害または特定感染症で死亡したとき「家族災害保険金」が支払われる。妻やこどもが災害で所定の身体障害になったとき、障害の状態に応じて「家族障害給付金」が支払われる。
3.新・家族災害入院特約‥妻やこどもがケガで5日以上入院したとき「家族入院給付金」が支払われる。
4.家族疾病入院特約‥家族が病気で5日以上入院したとき「家族入院給付金」が支払われる。3大疾病(がん・急性心筋梗塞・脳卒中)のときは支払日数無制限。
家族が病気やケガで所定の集中治療室管理を受けたとき「家族集中治療給付金(ICU給付)」が支払われる。
家族が病気やケガで所定の手術を受けたとき、受けた手術の種類に応じて「家族手術給付金」が支払われる。
家族が病気やケガで給付倍率40倍の手術後30日以上入院したとき「家族手術後療養給付金」が支払われる。
契約の型に妻子型・妻型・子型がある。
5.家族通院療養特約‥家族が病気やケガで5日以上入院して退院後、120日以内に通院したとき「家族通院給付金」が支払われる。病気やケガで30日以上入院して退院したときは「家族療養給付金」が支払われる。
6.こども医療特約‥こどもの医療関連の給付金が、本人(主契約の被保険者)の給付金に対する割合としてではなく、単独で支払われる。
災害または特定感染症で死亡したとき「災害保険金」が支払われる。災害で所定の身体障害になったとき、障害の状態に応じて「障害給付金」が支払われる。特定損傷(骨折・関節脱臼・腱の断裂)の治療を受けたとき「特定損傷給付金」が支払われる。ケガで入院したとき「災害入院給付金」が、病気で入院したとき「疾病入院給付金」支払われる。病気やケガで所定の手術を受けたとき、受けた手術の種類に応じて「家族手術給付金」が支払われる。
こどもが喘息で5日以上入院して退院したとき「喘息療養給付金」が支払われる。
こどもががんになったとき、または糖尿病・慢性腎不全になったとき「特待疾病給付金」が支払われる。
7.リビングニーズ特約‥余命6ヶ月以内で死亡保険金の前払い請求ができる。特約保険料はない。
旧安田生命は2004年1月に明治生命と合併し明治安田生命となる。新会社のホームページにおいてのこの商品についての解説ページは存在なくなった。
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Hoken-Erabi.net |
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