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「ライフアカウント LA」の設計書の読み方 ■生命保険のパンフレットや設計書を理解するために 9026 ライフアカウントLA 明治生命 ■アカウント型商品の保険設計書の読み方
■この設計書では35歳契約で10年更新定期保険の設定となっており、全期型の保険料は読み取れません。 設計書[5ページ]上部に自動更新時の保険料推移が記載されています。更新型の定期保険となっていますので、注意すべきポイントです。 「45歳から1回だけ更新したとき」は特約保険料が32,491円から55,971円にアップします。そして55歳になったときは特約は全て更新しない前提となっています。55歳以降はどうなるのかは当然に尋ねなくてはいけません。55歳から65歳までは月155円の「障害状態による特別終身特約」(これについては[2ページ]右下参照)だけになります。
■[5ページ]右上に「保険料払込免除特約の保険料2,812円」とあります。これは誤解しやすいでしょう。この2,812円はこのページ上部の定期保険特約以降の各特約保険料に含まれているのです。つまり定期保険特約の特約保険料には保険料免除特約の保険料が含まれているのです。これを合計すると2,812円になるのです。
[4ページ]右上左側の積立累計額は、小さな文字で「特約の更新を行わなかったものとしています」とかかれています。これは45年後の更新時に155円の「障害状態による特別終身特約」以外の保障をすべてなくして、それまでの保険料と同額をすべて積立保険の部分にした場合です。この場合は積立保険部分及び155円分の保障を除いて保障が一切なくなります。
[4ページ]右上右側の積立累計額は、積立保険料のみが45歳以降も同額の場合です。その上で同じ保障を維持するためには[5ページ]更新後の特約保険料の内訳の金額(55,971円)プラス積立額(2,509円)、の合計58,480円に保険料が増加します。
■[5ページ]の表で「総合傷害特約保障」は5年間で打ち切りの設計になっています。
by bird発行人 2003年4月
1.この設計書を読みこむにあたってで
・この商品が、死亡関係、災害・疾病関係の保障をそれぞれについて数種類、「特約」として自由に選択できることはよい。まさしく1つの保険商品において『自在性』を実現したといえる。
しかし、選択した「特約」パターンの数だけ「保険設計書」があるハズだけど、通常は、営業担当者が「特約」を自在に(?)選択して設計したモノにしかお目にかかれない。したがって、営業担当者が黙っていれば、他のパターンに気付かずに契約してしまうかもしれない。
・生命保険契約のメインである『死亡保障』については、「保険金」が『一時金』なのか『年金形式』なのか、金額は一定なのか、死亡しなければ支払われないかなど、内容をよく理解してから契約したい。
後悔しないためにはいろいろなパターンの設計書が見たい。特に、メインである『死亡保障』については他のパターンと視覚(図解)によって比較しないと理解しにくい。しかしこの商品の設計書は「アカウント型商品」の特徴と『1年ごとに保障見直しができる』ことを強調するあまり(?)肝心の『死亡保障』部分の図説がとてもシンプルになっている。
そして『転換せずに1年ごとに保障見直しができる』としながらも、その1年間に、『保険事故』が起こったらどのように形で保障されるのかハッキリしないのに、『保険事故』がなかった場合に有効な30年間の「アカウント推移表」や「保険料の明細表」はとても丁寧に解説されている。
・「アカウント型商品」が『「保険(保障)」と「貯金(積立金)」が完全に分離している』ので、「保障部分」と「積立金部分」に分けて説明するのはわかる。しかしこの設計書は、その説明が見事なまでに『完全に分離』されすぎて、「積立金」と「保障」が合体して1つの保険商品であるというイメージが得られない。
そうでなくても、この商品設計書は、保障内容によって『商品名』も変えている住友生命の「ライブワン」形式商品設計書に比べると、1つの商品の中で沢山理解しなければいけないので難儀な印象がある。そして、商品の全体像がつかめないので、余計解かりにくくなっているように思う。
・『災害・疾病関係の特約』についての内容はよく説明されているが、設計されている以外にどのような内容の「特約」があるのかは知りようがない。この「勧められているプラン」以外のプランは存在しないなどと思い込まずに、営業担当者に質問してみよう。
2.付加できる「特約」の内容
・死亡関係の特約
1.定期保険特約‥病気やケガで死亡・高度障害状態になったとき「死亡・高度障害保険金」が一時金で支払われる。
2.定期保険特約(2年間災害保障型)‥契約後2年間は災害で、以降は病気やケガで死亡・高度障害状態になったとき「死亡・高度障害保険金」が一時金で支払われる。
3.逓減定期保険特約‥病気やケガで死亡・高度障害状態になったとき「死亡・高度障害保険金」が一時金で支払われ、支払われる保険金の金額が一定期間ごとに減っていく。
4.(新)生存給付金付定期保険特約‥病気やケガで死亡・高度障害状態になったとき「死亡・高度障害保険金」が一時金で支払われる。生存していれば契約日から5年ごと、(新)は2年ごとに10年後までと特約期間満了時に「生存給付金」が支払われる。
5.収入保障特約‥病気やケガで死亡・高度障害状態になったとき「死亡・高度障害保険金」が、『収入保障年金』として毎年支払われる。『収入保障年金』を受取る期間によりT型とU型があり、どちらも最低10回は受取れる。
・災害・疾病関係の特約
1.特定疾病保障定期保険特約‥三大成人病(がん・急性心筋梗塞・脳卒中)になったとき「特定疾病保険金」が支払われる。病気やケガで死亡・高度障害状態になったときは「死亡・高度障害保険金」が支払われる。
2.重度障害保障定期保険特約‥所定の重度障害になったとき「重度障害保険金」が支払われる。病気やケガで死亡・高度障害状態になったときは「死亡・高度障害保険金」が支払われる。
3.介護保障定期保険特約(ナーシングケア)‥公的介護保険制度の要介護4または5に認定されたとき、または所定の要介護状態になったとき「介護保険金」が支払われる。病気やケガで死亡・高度障害状態になったときは「死亡・高度障害保険金」が支払われる。
4.傷害特約‥災害で死亡したとき「災害死亡保険金」が支払われる。災害で所定の高度障害状態になったときは、障害の状態に応じた「障害給付金」が支払われる。
5.災害割増特約‥災害で死亡したとき「災害死亡保険金」が支払われる。災害で所定の高度障害状態になったときは、「災害高度障害給付金」が支払われ、「災害死亡保険金」と「災害高度障害給付金」は重複して支払われない。
6.がん特約‥がんによる「診断・転院・入院・手術・退院給付金」が支払われる。契約日から1年経過してこの特約が継続しているときは「不担保期間保険料相当額給付金」が支払われる。
7.入院特約‥1日以上病気で入院したとき「疾病入院給付金」が、ケガで入院したとき「災害入院給付金」が支払われる。
8.生活習慣病入院特約‥生活習慣病(がん・脳血管障害・心臓病・糖尿病・肥満症・高脂血症・高血圧症など)で入院したとき「生活習慣病入院給付金」が支払われる。
9.入院初期給付特約‥病気やケガで2日以上入院したとき「入院初期給付金」が支払われる。
10.増額型入院保障特約‥病気で入院したとき「疾病入院給付金」が、ケガで入院したとき「災害入院給付金」が支払われる。保険料の払い込みが終了すると、支払われる給付金の金額が、保険料払込期間中に支払われる金額の倍の額になる。
11.新退院給付特約‥病気やケガで手術・入院して退院したとき「退院給付金」が支払われる。
12.手術保障特約‥病気やケガで所定の手術を受けたとき、受けた手術の種類に応じて「手術給付金」が支払われる。
13.女性医療特約‥女性特定疾病で入院・退院したとき「女性特定疾病入院給付金・女性特定疾病自宅療養給付金」が支払われる。
14.総合傷害保障特約(アクシデント)‥ケガで入院・通院したとき「傷害入院・通院給付金」が、骨折・関節脱臼・腱の断裂の治療をしたとき「特定損傷給付金」が支払われる。
15.災害入院特約‥ケガで入院したとき「災害入院給付金」が支払われる。
16.歯科治療特約‥健康保険のきかない歯の治療を受けたとき、治療に種類に応じて「歯科治療給付金」が支払われる。
・その他の特約
1.保険料払込免除特約(プレミアム)‥特定疾病・重度障害状態・要介護状態になったとき、以降の保険料払込が不要になる。この特約を付加すると、上記(災害・疾病関係特約)1〜3の保険料が高くなる。
2.増額保障特約‥所定の障害状態・特定疾病・重度障害状態・要介護状態になったとき「死亡・高度障害保険金」が増額される。保障の期間によりT型とU型がある。
3.障害状態による特別終身特約‥保険料払込期間中に所定の障害状態になったとき、さらに、(契約した)保険料払込期間が満了した後に死亡・高度障害状態になったときも「死亡・高度障害保険金」が支払われる。
この特約は、この保険「ライフアカウントL.A.」には必須で付加されている。この保険は、保険料の払込が満了すると「アカウント」のままでは継続できず、「アカウント」を原資にして「終身保険」か「年金保険」に変更することになっている。
そして、死亡・高度障害状態になったとき支払われる「死亡・高度障害保険金」の金額は500万円となっている。したがって、保険料払込終了後に「年金保険」を選択した場合でも、500万円の「死亡・高度障害保険金」が生涯にわたり確保されていることになる。ただし、その分の保険料も必須で支払うことになっている。
4.ファミリー定期保険特約‥「家族死亡・高度障害保険金」が支払われる。
5.ファミリー保障特約‥「家族災害死亡・高度障害保険金」、「家族災害・疾病入院、手術、障害給付金」が支払われる。
6.ファミリー新退院給付特約‥「家族退院給付金」が支払われる。
7.リビングニーズ特約‥余命6ヶ月以内で死亡保険金の前払い請求ができる。特約保険料はない。
by Hina-chan 2003年4月
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