「堂堂人生」の設計書の読み方 ■生命保険のパンフレットや設計書を理解するために 9026 堂堂人生 第一生命 とくとく割引サービス 第一生命
「堂堂人生 保険工房」の商品設計書 1.設計書を読み込んで
・この商品は保険の種類として『更新型終身移行保険』と表示されている。文字だけ読むと謎めいた保険だが、図説を見ると、従来の「定期付終身保険」の終身部分が『保険』ではなく『貯蓄』になっているような印象を受ける。
この商品の保険期間は10年に限定されていて、満期になると『更新』することが前提となっている。そして『更新』時には、貯まっているお金を引き出すことも、据え置いて運用することもできる。このように『貯蓄』の機能をもつ部分は「堂堂『ファンド』」と名付けられている。
・『更新』される保険の種類は「定期保険」。これがこの保険の本体にして、大きな保障となる『主契約』である。『大きな保障』となると、多くの人が10年以上は必要と考えるだろう。しかし、この保険は10年満期。『大きな保障』の必要がなくなるまで、何度か『更新』を繰り返すシステムである。
・「指定年齢」という用語が登場する。これは『大きな保障』期間が満了する年齢、かつ保険料払込みが完了する年齢である。この年齢を『指定』して契約することになる。
保険期間を10年ごとに更新するならば、「指定年齢」は10の倍数のみになるように思うが、実際は9種類から選択できる。選択肢に『10年後』があり、1回も更新しない前提の契約もできる。ただし設計書には説明されていないし、営業担当者も積極的には言及しなさそうである。
この「指定年齢」に関し、『保険ドッグ』の右下の説明事項の中に、加入して3年以上経過すれば変更できると表記されている。これは『転換制度』の利用を意味しているとも解釈できるが真相は不明。是非、営業担当者に確認してみていただきたい。「指定年齢」については、充分に検討してから契約しよう。
・「指定年齢」に到達すると、それまでに貯まったお金(「堂堂ファンド」など)を原資として終身保険に移行することになっている。この際、終身保険ではなく年金保険へ移行することもできる。
終身保険があらかじめ設定されているのではなく、保険料払込満了のときに選択肢として設けられているところが「アカウント型商品」と似ているかもしれない。
しかし、この保険の『貯蓄』部分といえる「堂堂ファンド」は『生存給付金』なので、『更新』するとき(満期になったとき)に『生存』していなければ支払われない。設計書の『契約内容の明細』一覧で、『生存給付金に対応する部分』として『保障額』が表示されるが、『死亡』したときの「保障」ではない。
ヘンな言い方だが、『生存』しているときの「保障」である。したがって、この部分の保険料は死亡したときは『掛け捨て』となる。
ここが『貯蓄』ではなく『保険』である怪しさ(?)であり、「アカウント型商品」における「積立金」や「定期付終身保険」における「終身部分」と違うところだ。
「アカウント型商品」の「積立金」は、死亡したときには(『生存』していなくても)「死亡給付金」として全額支払われる。「定期付終身保険」の「終身部分」も「死亡保険金」として支払われる。保障部分と積立部分それぞれにお金を入れる(保険料を支払う)形式は同じだが、保険金の支払い方が異なっている。
この商品は、死亡したら「死亡保険金」が、生存していれば「生存給付金」が支払われる。考え方によっては、当たり前で解かりわすいのかもしれない。
2.付加できる「特約」の内容
・死亡関係の特約
1.逓減定期保険特約‥病気やケガで死亡・高度障害状態になったとき「死亡・高度障害保険金」が一時金で支払われ、支払われる保険金の金額が一定期間ごとに減っていく。
2.年金払定期保険特約‥病気やケガで死亡・高度障害状態になったとき「死亡・高度障害保険金」が、年金として毎年支払われる。
・災害・疾病関係の特約
1.年金払介護保障定期保険特約(介護らぶ)‥所定の要介護状態が180日継続したとき「介護年金」が支払われる。死亡したとき「遺族年金」が、高度障害状態になったときは「高度障害年金」が支払われる。
2.特定疾病保障定期保険特約(シールド)‥3大成人病(がん・急性心筋梗塞・脳卒中)になったとき「特定疾病保険金」が支払われる。病気やケガで死亡・高度障害状態になったときは「死亡・高度障害保険金」が支払われる。
3.障害保障特約(スーパーリライ)‥病気やケガで所定の身体障害状態になったとき、「障害保険金」が一時金で支払われる。
4.疾病障害特約(リライ)‥病気で所定の身体障害になったとき、「疾病障害保険金」が支払われる。
5.傷害特約‥災害で死亡したとき「災害死亡保険金」が支払われる。災害で所定の高度障害状態になったときは、障害の状態に応じた「障害給付金」が支払われる。
6.災害割増特約‥災害で死亡したとき「災害死亡保険金」が支払われる。災害で所定の高度障害状態になったときは、「災害高度障害給付金」が支払われ、「災害死亡保険金」と「災害高度障害給付金」は重複して支払われない。
7.総合医療特約(わんつーメディカル)‥病気やケガで入院したとき「入院給付金」が、手術を受けたとき「手術給付金」が支払われる。5年間入院・手術給付金の支払がないとき「無事故給付金」が支払われる。
8.生活習慣病特約‥成人病(がん・高血圧性疾患・心疾患・脳血管疾患・糖尿病など)で入院したとき「入院給付金」が支払われる。
9.女性医療特約‥女性特定疾病で入院したとき「入院給付金」が支払われる。
10.通院特約‥病気やケガで入院・退院前に通院したとき「通院給付金」が支払われる。
11.介護特約‥所定の要介護状態が180日継続したとき「介護給付金」が一時金で支払われる。
12.介護特約〈親型〉‥加入から2年以内に、所定の要介護状態が180日継続したとき「介護見舞金」が一時金で支払われる。2年経過後に要介護状態が継続したときは「介護給付金」一時金で支払われる。
13.特定損傷特約(アクセル)‥骨折・関節脱臼・腱の断裂の治療を受けたとき「特定損傷給付金」が支払われる。
14.特定難病特約‥特定難病(パーキンソン病など)になったとき「特定難病給付金」が支払われる。
・その他の特約
1.保険料払込免除特約‥三大成人病・障害状態・要介護状態になったとき、以降の保険料払込が不要になる。この特約を付加すると、上記(災害・疾病関係特約)に当該する部分の保険料が高くなる。
2.一時払積立保険特約(マイリザーブ)‥保険期間満了時に生存している場合に「満期保険金」が支払われる。
3.入院時保険料相当額給付特約(ペイサポート)‥5日以上入院したとき、月払保険料×入院月数の「保険料相当額給付金」が支払われる。
4.ふぁみりぃ特約‥家族の「死亡・高度障害保険金」が支払われる。
5.リビングニーズ特約‥余命6ヶ月以内で死亡保険金の前払い請求ができる。特約保険料はない。
----2003年4月 hina-chan
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